『標準日本語讀本』(ナガヌマ・リーダー)
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「長沼スクール」の記事における「『標準日本語讀本』(ナガヌマ・リーダー)」の解説
長沼直兄は、1923年に米国大使館の日本語教官となり、米陸海軍の将校は長沼直兄による教育プログラムで日本語を学んだ。長沼直兄は、彼らに対する実践の中から『標準日本語讀本』(全七巻 1931-34)を完成し、教科書として使用した。米軍は戦争中、本国で上記の教科書や教材を無断で複製、使用していた。戦後、彼らは長沼直兄にこのことを詫びて、その埋め合わせに教科書の改訂版やその附属教材の作成費用を支援すると約束した。これを受けて、1948年には『改訂標準日本語讀本] 巻一〜八』が完成、1950年には附属教材も完備して開拓社より市販されるようになった。この教科書は、日本事情・平安時代や江戸時代の文化・落語・笑い話なども扱われており、内容、文体の豊かさが特長である。学習者はこの教科書を「ナガヌマ・リーダー」と呼んでいた。これを使って日本語学習をしたドナルド・キーンも「これは教科書として傑作です。」と評価している。
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