『旧約聖書』のベヒモス
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『旧約聖書』(『ヨブ記』『エノク書』)で、陸に住む巨大な怪物として記述されている。ゾウ、もしくはカバがモデルになったと考えられている。元々はカバと同じ、あるいは数倍の大きさの生き物とされていたが、時代を経るにつれて体長は巨大化していった。一般的にはカバもしくはサイに似た獣の姿で描かれることが多い。 神が天地創造の5日目に造りだした存在で、同じく神に造られ海に住むレヴィアタン(リヴァイアサン)と二頭一対を成すとされている。空に住むジズを合わせて三頭一鼎とされることもある。レヴィアタンが最強の生物と記されるのに対し、ベヒモスは神の傑作と記され、完璧な獣とされる[要出典]。世界の終末には、ベヒモスとレヴィアタンは四つに組んで死ぬまで戦わさせられ、残った体は終末を生き残った「選ばれし者」の食べ物となる。 『ヨブ記』40章15-23節によれば、ベヒモスは杉のような尾と銅管や鉄の棒のような骨を持つ草食の獣で、木の下や葦の陰、沼地に横たわるという。また、川の流れが荒れても動じず、ヨルダン川がその口に注ぎ込んでも平然としていた。『エノク書』60章8節によれば、上半身の置かれた下にはデンダインという砂漠が広がっていたという。 性格は温厚なもので、全ての獣はベヒモスを慕ったという[要出典]。 レヴィアタンとは、海と陸以外にも雌と雄の一対の関係でとらえられることもある。本来はレヴィアタンと同様に海に住んでいたが、共に巨大すぎるために海が溢れ、片方が陸に住むようになったと言われる。陸地においてベヒモスは沼に茂る葦の下を住処としていた。
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