『新世紀エヴァンゲリオン』関連
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「緒方恵美」の記事における「『新世紀エヴァンゲリオン』関連」の解説
1995年秋頃、庵野秀明から直々に指名を受けて『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジ役に選ばれる。シンジ役では14歳の少年が抱える内面の揺らぎを繊細に演じ、緒方にとって名実ともに代表作となった。 テレビ版から引き続き碇シンジの声を演じるにあたり、(旧)劇場版『Air/まごころを、君に』ではいくつかのシーンを庵野秀明監督との話し合いの末に台詞が変えられたことがある。また『碇シンジ育成計画』のゲーム中に登場するアイテムショップ「ソルフェージュ」の店名の意味をシンジが尋ねるシーンについて、「チェロを長年やっている設定のシンジが音楽用語を知らないのは不自然」と訴え、同様に台詞が変えられたこともある。 『エヴァ』旧劇場版ラストシーンのアフレコでは、監督の要求に応えるため、惣流・アスカ・ラングレー役の宮村優子の首を軽くではあるが実際に絞めたこともある。なお、「実際に宮村に馬乗りになって収録した」と噂されたが、本人が「馬乗りになるとマイクを動かす必要があるのでそれは無い」と、テレビ番組で否定している。 『新世紀エヴァンゲリオン』については「完結後月日が経っても、まだ冷静に観られない」と語っている。『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』では、(第6の使徒による加粒子ビームにより)高温のL.C.L.で煮られ台本5ページ分にわたって絶叫するシーンを収録した翌日、喉に違和感を覚えて検査したところ、声帯を痛めたのではなく実際に気管が高温になり軽い火傷をした状態になっていた、というエピソードがある。 2021年公開の完結作『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を踏まえて、その後の心境として以下のように語っている。「連続アニメの放送から25年以上に渡り碇シンジという少年を演じたが、私の声優人生においてもやはり『エヴァ』の存在は大きかった。長年シンジ役を演じる上で、自分の中には“14歳の魂を失ってはいけない”という呪縛のような強い責務があった。でもシリーズが完結したことで“14歳の魂”は私の中でどうやら血肉化してしまい、もはや失われるようなものではなくなったようです。振り返って見れば、『エヴァ』の碇シンジを演じるために声優になったといっても過言ではない。碇シンジを演じたからこそ、ここまで声優を続けて来られたのだと思います」。
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