『新世紀エヴァンゲリオン』のヒットと粉飾決算事件
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「ガイナックス」の記事における「『新世紀エヴァンゲリオン』のヒットと粉飾決算事件」の解説
1992年の岡田退社以降、『王立宇宙軍』の続編となるアニメ映画『蒼きウル』の制作がはじまるが、予算の問題から作業序盤で中断を余儀なくされ、未完に終わった。庵野秀明はキングレコードの大月俊倫と共に新たにロボットアニメの企画を立ち上げ、1995年10月放送開始の連続テレビアニメーション『新世紀エヴァンゲリオン』(竜の子プロダクション共同制作)を手がけた。 同作はアニメーションの枠を乗り越えて社会現象を巻き起こし、ガイナックスは一躍脚光を浴びたものの、製作委員会への出資をしていなかったため、ヒットに伴ってガイナックスと庵野が受け取った追加報酬は、庵野の監督および脚本の印税だけだった。ガイナックスは『エヴァンゲリオン』の制作終了で主立った業務がなくなったことから再び経営危機に直面し、鶴巻和哉による新作アニメ(後の『フリクリ』)の企画も進まなかったが、庵野が連続テレビアニメーション『彼氏彼女の事情』を企画。1998年に放送された。 こうした状況を受けて製作委員会がエヴァンゲリオン関連商品の窓口をガイナックスに移したことから、各種グッズの版権収入が恒常的に直接ガイナックスに入るようになった。これが企画や事業のコスト、責任を問わない浪費体質が定着した原因となったと後年庵野は指摘した。1999年、ガイナックスと代表取締役の澤村は、所得隠しにより5億8000万円を脱税したとして東京国税局から告発され、澤村は2000年に代表取締役を辞任し退社した。
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