『タルグム・シェーニー』の記述
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「シバの女王」の記事における「『タルグム・シェーニー』の記述」の解説
『旧約聖書』「エステル記」の『タルグム・シェーニー』(エステル記の二番目のアラム語訳および註釈)はソロモンとシバの女王に関して以下のような異説を載せている。あるときソロモンは東西の諸王を招いて大宴会を開いた。その酒宴に遅参した鳥のヤツガシラに激怒したが、ヤツガシラの話す驚くほど豊かな東方の都市キトルとその地を治めるシェバの女王に興味を示し、女王に親書を届けるように命じた。その親書には恭順の表敬訪問を女王に命じるもので、来なければ攻め滅ぼすと脅すものであった。女王はまずソロモンへの手紙と贈り物、6000の少年少女を乗せた船を送り出し、自身は陸路で旅立った。ソロモンとガラスの広間で対面した女王だったが、ガラスを水と勘違いして裾をたくし上げたため、毛深い足を見られてしまいソロモンにからからかわれる。それを無視して女王は三つの謎を問いかける。 1.木の貯水槽に鉄のつるべ、つるべは石を汲み上げて水を流す。 2.それは埃のように土から生まれ養われる。それは水のように流れるが家の中を照らす。 3.その頭を嵐が駆け抜け、大声で泣き叫ぶ。その頭は葦のよう。それは自由人には栄誉の種で、貧乏人には不名誉の種。死せる者には栄誉の種、生ける者には不名誉の種。鳥にとっては喜びの種、魚にとっては嘆きの種。 ソロモンは問いごとにすぐさま「コール墨の容器」、「ナフサ」、「亜麻」と正答した。それ以下は「列王記」の表記と同じである。
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