「snow sweeper」という先例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 01:52 UTC 版)
「ササラ電車」の記事における「「snow sweeper」という先例」の解説
併用軌道上の除雪手段として走行する車両に搭載したブラシを回転させながら軌道敷に圧接して排雪する方法は、本格的な電気鉄道が施設される以前の馬車鉄道時代の北アメリカにおいて、ニューヨークのANDREWS&CROONEYから6 - 12頭程度の馬で牽引して使用する「SNOW SWEEPER」という除雪車が製品化され、1885年(明治18年)にはニューヨークやフィラデルフィアで使用されていた。これは走行する除雪車の車輪の回転をベベルギヤでブラシ部分に伝達して回転・除雪するもので、動力を搭載しないので自走能力も持たずブラシを自力で回転させることもできないが、のちの電気鉄道における類似したシステムを用いる除雪車の始祖の1つといえる。 電気鉄道の時代が到来し、「snow sweeper」も電化された。1891年(明治24年)にIsaac F. Baker及びRobert Boothを発明者・The Thomsonを出願人としてアメリカで特許が公開され、札幌に20数年ほど先んじて北アメリカ、カナダの積雪地で19世紀末から用いられていた。冬季の積雪量の多いヨーロッパ各国にも製品化当初から輸出されたのち技術移転され、2016年(平成28年)現在でもブダペスト市電・ヘルシンキ・トラム・キエフ市電・モスクワ市電など多数の路線で運行されている。 ANDREWS&CROONEYの馬車鉄道用「SNOW SWEEPER」(1885年) Toronto Street Railway(英語版)で運用中の「SNOW SWEEPER」(1891年) Atlantic Avenue RailroadのELECTRIC SNOW SWEEPER(1894年) インスブルック市電(ドイツ語版)のブルーム式除雪車(2006年) ヘルシンキ・トラムの多目的事業用車(ブルームアタッチメントを装着)(2013年) モスクワ市電のブルーム式除雪車(2012年) キエフ市電のブルーム式除雪車(2013年)
※この「「snow sweeper」という先例」の解説は、「ササラ電車」の解説の一部です。
「「snow sweeper」という先例」を含む「ササラ電車」の記事については、「ササラ電車」の概要を参照ください。
- 「snow sweeper」という先例のページへのリンク