「デコイチ」と「デゴイチ」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 06:46 UTC 版)
「国鉄D51形蒸気機関車」の記事における「「デコイチ」と「デゴイチ」」の解説
本形式の愛称としては「デコイチ」、「デゴイチ」ともに用いられている。現在は「デゴイチ」が多く見られるが、過去には、各鉄道趣味誌においても「デコイチ」の表記が多く存在していた。なおこの愛称については、本来は「デコイチ」だがSLブーム以降「デゴイチ」の方が一般的になった、という見解もある。竹島紀元は、戦前の蒸気機関車のニックネームとして鉄道現場に存在したのは自分が知る限りではD50形の「デコマル」とD51形の「デコイチ」であるとし、「鉄道現場のスラングのようなものでその発生や普及変遷について確実な状況はつかめない」と断った上で、以下のような点を指摘している。 戦前の鉄道趣味雑誌の『鉄道趣味』には「凸丸」「凸一」という表記もあったと記憶している。 「デコイチ」は「デコマル」の伝でつけられたと推察される。 鉄道の現場用語では例えば「架線」を「ガセン」、「パンタグラフ」を「パンダ」のように濁る場合が多いため、本来「デコマル」だったものが「デゴマル」と呼ばれるようになった可能性がある。 一方、1946年発行『絵とき鉄道科学』(交友社)に「デゴイチ(中略)と呼ぶのが普通であります」と書かれ、、内田百閒による1950年ごろの国鉄職員が、Dの51だから「デゴイチ」だと言ったとする記述もあるため、少なくともこの頃に「デコイチ」のみだったと言えない。 初期形(半流線形)の愛称の「なめくじ」は、1936年3月発行の『鉄道趣味』で宮松金次郎が「上から見た処は丁度ボイラーの上に這い廻るなめくじです」と記したものが始めで、後年になって広まったものとされる。
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