「しろうま」か「はくば」か
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 04:13 UTC 版)
「白馬岳」の記事における「「しろうま」か「はくば」か」の解説
「白馬」は「しろうま」の当て字であるから「はくば」と読むのは本来は誤りだが、地元で「白馬」を「はくば」と読むことは古くから行われており、白馬山荘をはじめとする白馬連峰一帯の山小屋を経営している株式会社白馬館は、1890年に現在の白馬駅前にあたる場所に登山者向けの旅館「山木旅館」を建設し、1916年(大正5年)には「白馬館」と改名した。また、1907年(明治40年)には現在の白馬山荘の位置に山小屋「頂上小屋」を設置し、1915年(大正4年)には「白馬山頂小屋」と改名している。また、1908年(明治41年)には白馬尻小屋を設置しているが、これらは「白馬」を称した当初からすでに「はくば」と読ませており、その他の「白馬」がつく山小屋名もすべて「はくば」と読むのが正式である。 その後も1956年(昭和31年)9月30日に合併で発足した白馬村は「はくばむら」と呼ばれ、1932年(昭和7年)11月20日に開業した大糸線信濃四ツ谷駅は1968年(昭和43年)10月1日に白馬駅と改名され「はくばえき」と呼ばれている。 現在では山や雪渓の名称と高山植物の名称以外のほとんどが「はくば」と読む。すべての「白馬」のつくスキー場もすべて「はくば」が正式の読みとなっており、スキーヤーも「はくば」読みが主流である。地元村民も山の名も含めて「はくば」読みをする人が多いが、登山ガイドブック・登山雑誌に一時期「はくばの読みはおかしい」という主張が掲載された影響か、登山者は「しろうま」派が主流である。また放送局、新聞などのメディアでも「しろうまだけ」と呼ばれている。 最初にこの山で発見された高山植物の和名には、「シロウマ」を冠するものは多数あるが、「ハクバ」を冠するものは全くない。学術的な名称には山の正式名称が採用される傾向にあるからである。ただ、動物ではハクバサンショウウオが存在する。これは白馬岳ではなく白馬村から名付けられたからである。
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