《最早》の正しい読み方
「最早」の正しい読み方
「最早」の正しい読み方は、「もはや」である。ただし、「最早」を「さいそう」と読む場合もある。したがって、「さいそう」と読むことは間違いとは言い切れない。「最早」の意味解説
「最早」の意味は、①ある事態が発生しようとしているさま、②ある事態が変えられないところまで進んでいるさま、の意味がある。このような意味から「最早」は否定的や悲観的な感情や事実を表現する際に使用されることが多いが、肯定的な感情や事実を表現する際にも用いられる場合がある。なお「最早」を「さいそう」と読む場合は、最も早いという意味で使用される。なぜ「もはや」と読むのか・理由
「最早」の「最」は、「もっとも」という意味と「いちばんの」という意味があり、一方「早」はそのまま「はやい」という意味がある。しかし、このままだと「最早」は「いちばん早い」等の意味となり、現在使われている意味とは矛盾が生じる。実は「最早」は「もうはや」が「もはや」に変化したものであり、「もはや」の「も(最)」は当て字として使用され始めたと考えられている。「最早」の類語・用例・例文
「最早」の類語としては、「今となっては」という言葉がある。「今となっては」は「ある事態を変えられない」という「最早」の意味と同様の意味を持っているために類語といえる。その他には、同様の理由で「既に」「つとに」という言葉も、「最早」の類語である。「最早」の用例・例文としては「人身事故によって電車が大幅に遅れているため、最早始業時間に間に合わない。」「この事件は、容疑者が死亡してしまったので、最早真相を解明することは不可能だ。」「テスト終了一分前になって、重大なミスに気が付いたが、最早手遅れだ。」「インターネットが普及した今、新聞は最早存亡の危機に面している。」「癌が発見されたが末期状態で、最早手の施しようがない。」等があげられる。これらは「最早」の後に否定的な事実・感情が続く例だが、肯定的な事実・感情が続く場合もある。例えば「彼は国内大会で10連覇しており、最早国内においては敵なしだ。」「後継者が成長し一人前になったので、最早私の出る幕はない。」「ついこないだまでまだまだ子供だと思っていた長女が、最早私の手を離れ、立派に社会人生活を送っている。」等があげられる。「最早」の英語用例・例文
「最早」に対応する英語として、no longerがある。用例・例文としては「She is no longer a child(彼女は最早子供ではない。)」「Your license is no longer valid(あなたの免許証は最早失効している。)「I no longer have time(私には最早時間が残されていない。)」「I no longer have any part to play(最早私の出る幕はない。)」等があげられる。- 《最早》の正しい読み方のページへのリンク