《暖》の正しい読み方
「暖」の正しい読み方
「暖」は主に「だん」と読む。これは音読みである。送り仮名がついて「暖かい」と表記される場合は、訓読みで「あたた（-かい）」と読む。「暖まる（あたた-まる）」「暖める（あたた-める）」と読むこともある。「暖」の音読みには「だん」の他に「のん」もあり、「暖気（のんき）」のような語で用いられる。ただし「暖気」は「だんき（＝あたたかい気候のこと）」とも読めてしまい紛らわしい。「のんき」は「呑気」「暢気」もしくは「ノンキ」「のんき」などと表記される場合が多い。
「暖」の意味解説
「暖」の字は、「日」と「爰」の偏旁を組み合わせた会意文字である。ほど良い・心地よい程度の温度があるさまを指す字といえる。「暖かい色」といえば「温厚な印象を与える色」、「懐が暖かい」といえば「金銭的に余裕があること」を表現する。なぜ「暖」と読むのか・理由
「暖」は本来、「煖、煗（だん）」と書いていた。「煗」は「火」と「耎（ぜん）」を組み合わせた漢字。「耎」は、さらに「而」と「大」に分けられる。「而」は「ひげ」の象形であり、「柔らかい」という意味。「両手両足を広げた人」の象形である「大」と合わせて、「柔らかくゆったりとしている」様子を表している。「煖」と「煗」は同字であり、「火の授けによってあたたかい」様子を表現する漢字だ。後に「火」を「日」に変え、漢字「暖」がつくられ「だん、あたた（かい）」と読むようになった。「暖」の類語
「暖」の類語としては「温」の字が挙げられる。「暖」と「温」はどちらも、「あたた（かい）」と読む。「暖」の対義語は、「寒」。気温や気候のように、「体全体」で「あたたかさ」を感じる場合には「暖かい」が用いられる。一方、「温」の対義語は、「冷」だ。「温かいスープ」や「温かい心」のように、「体の一部（手など）」または「心」で「あたたかさ」を感じる場合には、「温かい」を用いる。その点において「暖」と「温」は全く同義というわけではない。- 《暖》の正しい読み方のページへのリンク
