怪人二十面相
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パスティーシュ・パロディ
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その高い知名度から、「二十面相」は乱歩の手を離れ、現在に至るまでさまざまなメディアの作品に登場、あるいは新たなキャラクターに翻案されている。
原作と同じ設定か、相似形の「二十面相」が登場するもの
- 小説
- 『大統領の晩餐』(「オヨヨ大統領」シリーズ)
- 小林信彦のパロディ推理小説。シリーズの一編において、「二十面相は老人ホームに隠居していたが、怪人千面鬼として再び行動を開始」し、後輩格の犯罪者・オヨヨ大統領の前に現れる。
- 『神野推理氏の華麗な冒険』(連作短編「神野推理」シリーズ)
- 小林信彦のパロディ推理小説。最初の短編集の一編において、多羅尾伴内、二階堂卓也(銀座旋風児)とともに登場。
- 本シリーズは「オヨヨ」シリーズと世界観を共有するので、この二十面相は上記の怪人千面鬼と同一人物ということになる。
- 『名探偵が多すぎる』
- 『怪人二十面相・伝』
- 北村想が「二十面相は二人いる」という自説を元に著した小説。映画化された。初代怪人二十面相は丈吉という名前で、みなし児の遠藤平吉と同じサーカス団グランド・サーカスに属している。初代二十面相は「妖怪博士」で消息不明となり、戦後の「青銅の魔人」以降は遠藤平吉(すなわち「サーカスの怪人」で二十面相の正体として描かれている人物)が後を継ぐというオリジナル設定となっている。
- 『黄昏の怪人たち』
- 芦辺拓の推理小説。殺人の嫌疑をかけられた二十面相。疑問を覚える明智が捜査に乗り出すが、事件は意外な方向に。
- 『大盗庶幾』
- 筒井康隆の小説。遠藤平吉を主人公にしている。
- 映画
- 『明智探偵事務所』 1972年 制作:NHK
- 「心理試験」など二十面相作品ではない原作を主軸に映像化されたが、無理矢理レギュラーとして登場。出番が少ないとぼやく、博多弁の二十面相。演じたのは米倉斉加年。
- ラジオドラマ
- 『怪人二十面相・伝』(1993年9月7日~9月18日)
- NHK制作の青春アドベンチャーシリーズ。上記、北村想の小説のラジオドラマ化。
- 楽曲
- 『ミスターじゃがいもくん(ミスタージャガイモ)』
- 『怪人二十面相』
- バンド「人間椅子」のアルバム。
- 漫画
- モンキー・パンチ作。ルパン3世と敵対する盗賊のボスとして「20面相」が登場。変装術も得意で、ルパンの恋人の峰不二子に変装した。
- 『パーマン』
- 藤子不二雄作(1966年連載開始版は藤本メインの合作。1983年連載開始版は藤本単独作)。パーマンのライバルの一人として「怪人千面相」(旧作では「怪人200面相」)がたびたび登場した。
- 『二十面相の娘』
- 小原愼司作。「二十面相の娘」チコの物語(血縁関係はない)。二十面相本人も登場。明智も少しだけ登場する。2008年にアニメ化されて、二十面相の声優は内田夕夜が演じた。この作品での二十面相は、「実際には殺人を厭わないが、義賊を装った方が何かと都合がいい為義賊のふりをしている」というオリジナル設定。
- TVCM
- 「スバル・レオーネ」
- 初代レオーネのコマーシャルに登場。「レオーネの秘密がわかるかね、明智君?」がキャッチフレーズ。
- 舞台
- 『怪人と探偵』
- 2019年に上演されたミュージカル。
2021年6月に品川ステラボールで上演された朗読劇。主演は矢花黎(7 MEN 侍 / ジャニーズJr.)
二十面相のパロディ、またはインスパイア・キャラが登場するもの
- 小説
- 『怪盗七面相』
- 島田一男、香住春吾、三橋一夫、高木彬光、武田武彦、島久平、山田風太郎の、7人の作家による7編の短編から成る連作リレー小説。「怪盗七面相」という盗賊が登場し、毎話それぞれの作家の自作の探偵と競演するという趣向。
- 「タロット日美子」シリーズ
- 斎藤栄の小説。登場する「怪盗ファジー」は、老若男女様々な人物に変装して事件に関わる。
- 「天切松闇がたり」シリーズ
- 浅田次郎の小説。詐欺を生業とする変装の名人「書生常」(東京帝国大学学生を装って生活しているところから。後に同大学法学部教授を称する)が登場する。文中では「百の顔を持ち、のちに小説のモデルになった」ということになっている。
- 『ズッコケ三人組』シリーズ
- 美術品を愛好し、変装の名人の「怪盗X」が登場し、ハチベエら三人組と対決する。
- 三人組により正体が明らかになりかけたため逃亡したが、のちに「ズッコケ中年三人組シリーズ」で再登場した。
- 漫画
- 『廃人20面チョ』
- 永井豪の漫画。「週刊少年ジャンプ」の読者参加企画「愛読者賞」のエントリー作品で、一時期常連だった作者の連作「探偵イボ痔小五郎&こややし少年&性悪探偵団」シリーズの一編。
- 家族に山に棄てられたのち、特殊な顔のオデキ(面疔)のおかげで超能力を得た老人が、不幸な年寄りを救う正義の怪人廃人20面チョとなる。
- 山根青鬼の漫画。主人公のライバルの名は怪人19面相。「怪人二十面相に一つ及ばない」と言う意味で命名。怪盗119面相を名乗っていた時期もある。連載中数回だけ怪人19面相が死亡し、その兄の怪人21面相が登場したが、実は怪人19面相は死んでおらず21面相を名乗っていたという展開があった。
- CLAMPの漫画作品。父の稼業を継いで怪人20面相をしている美少年(9歳)が主人公。
- 『ぼくらは青年探偵団』
- まつざきあけみの漫画作品。美少年趣味の快人二十面相が登場。
- 『怪盗20世紀』
- 『パーマン』
- 藤子・F・不二雄の漫画。キャラクターに怪人千面相(アニメ版第1作では「怪人200面相」)が登場する。「日本中の刑事が束になっても逮捕できない」と登場人物のセリフで言われている。
- 『天才バカボン』
- 赤塚不二夫の漫画。インキチ(インチキに非ず)出版で仕事をする小説家が、モドキ作品「怪人二十手相」を執筆する。
- ガモウひろし作。小学生探偵の一刀両ダンと敵対する怪盗の「21相面」が登場。変装術を使うが、誰に変装しても変装前の片眼鏡がついたままであるなどあまり上手では無い。初期のレギュラー悪役だったが、路線変更により後半からは別の犯罪組織の下っ端という扱いになった(組織には22~100相面と、彼より優れた能力を持つ相面が79名存在している)。
- 『江戸川探偵組』
- 平井隆太郎監修・神矢みのるの漫画。不思議な仮面を操り、「二十面相を超える者」と自称する超人二十一面相が登場する。過去に明智探偵と少年探偵団も存在した世界観の作品だが、回想で呼ばれる団長の名が「大林」などの相違点があり、二十一面相自身も原作で二十面相が盗んだものと同名の宝を好んで狙うなど本人と思わせる描写も多いが正体は最後まで不明であった。
- 楽曲
- 『回文21面相』
- 山崎清介の歌。
- テレビ(ドラマ・アニメなど)
- 『元祖天才バカボン』
- 「怪人21衛門」というキャラクターが出るエピソードがある。
- 第38話「対決! レッドガイスト」で高杉星司が参考になる本を探す際、「名探偵明智大五郎と怪人23面相」があった。
- 『ヤッターマン(リメイク版)』
- 怪人百面相というキャラクターが登場する。
- また、それに対する探偵として明智小五郎のパロディキャラ・ドケチ小五郎が登場する。小林少年をはじめとして少年探偵団は存在するものの、彼のもとを去ったという設定。
- 『探偵オペラ ミルキィホームズ』シリーズ
- ミルキィホームズと敵対する怪盗帝国の一員「20(トゥエンティ)」の名前の由来が怪人二十面相である。また彼の持つトイズ「変装のトイズ」は二十面相の特技をオマージュしたものである。
- 明智小五郎の孫・中五郎と対決する三代目怪人二十面相が登場する。
実際の事件
- 1984年の事件。犯人グループが「かい人21面相」を名乗った。
- 1985年に犯した殺人事件について「怪人22面相」の名で警察に手紙を出した。
- 2013年の事件。イベントやコンビニエンスストアを脅迫した犯人が「怪人801面相」を名乗った。
注釈
出典
怪人二十面相と同じ種類の言葉
固有名詞の分類
漫画の登場人物 |
ジョー・ギブソン マライヒ 怪人二十面相 ガミアQ 金田一耕助 |
アニメの登場人物 |
江田島平八 ジョー・ギブソン 怪人二十面相 ガミアQ 神田ユウ |
映画の登場人物 |
バフィー・アン・サマーズ グスタフ・グレーブス 怪人二十面相 金田一耕助 ロード・ゼッド |
テレビドラマの登場人物 |
岡倉大吉 ゲイリー・トループ 怪人二十面相 金田一耕助 Mr.ビーン |
推理小説の登場人物 |
C・オーギュスト・デュパン 怪人二十面相 金田一耕助 竹村岩男 オーガスタス・S・F・X・ヴァン・ドゥーゼン |
明智小五郎 |
江戸川乱歩シリーズ 明智小五郎 妖怪博士 怪人二十面相 宇宙怪人 影男 |
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