彼氏彼女の事情
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/10 02:23 UTC 版)
劇中劇「鋼の雪」
亜弥の脚本を雪野が主役で演じた文化祭の劇中劇(単行本9巻)で『彼氏彼女の事情キャラクターブック』でシナリオとして発表されているほか、それ以前より実際に上演した演劇部も多数あるという。ジャンルとしてはSFだが、キャラクター心の葛藤を主題に据えたものになっており、本作の前半と後半を隔てる分水嶺でもある。
- あらすじ
- 若き天才科学者レン・クロフォード(演:宮沢雪野)は、アンドロイド製作による名声と栄華の絶頂から突如失踪し、遠く離れた惑星で最初の作品・アンティーク(演:芝姫つばさ)と共に移住した後に100年近いコールドスリープ(冷凍睡眠)に入る。目覚めた彼らの元に最新型であるネオモデル(演:井沢真秀)が現れ、3人の生活が始まる。レンは自ら生み出した完璧なアンドロイドに対する「創造物より劣る創造主」という事実を突きつけられると同時に、自分自身の忘れがたい過去をも露呈し絶望し苦悩する。一方ネオモデルは、完璧につくられたがゆえの苦しみを抱えており、「自分は何のために存在するのか」を考え、自ら創造主を探し当てたのだった。物語は「3人」の自我と過去、お互いの救いを主題に展開して行くことになる。
評価
宗教学者の大田俊寛は、精神科医ジュディス・ハーマンの『心的外傷と回復』の記述に照らしても、本作品は、「幼児虐待を受けた主体が成長の過程でどのような人格を身に付け、どのような契機で回復しうるかということを見事に描き出している」と評し、ほとんど想像力だけでこれほど深く心理的現実に迫った作者の想像力を称賛している[2]。
書誌情報
単行本
- 津田雅美『彼氏彼女の事情』白泉社〈花とゆめコミックス〉、全21巻
- 1996年6月10日第1刷発行、ISBN 4-592-12065-5
- 1997年2月10日第1刷発行、ISBN 4-592-12066-3
- 1997年8月10日第1刷発行、ISBN 4-592-12067-1
- 1997年12月10日第1刷発行、ISBN 4-592-12068-X
- 1998年6月10日第1刷発行、ISBN 4-592-12069-8
- 1998年10月10日第1刷発行、ISBN 4-592-12070-1
- 1999年3月10日第1刷発行、ISBN 4-592-12071-X
- 1999年9月10日第1刷発行、ISBN 4-592-12072-8
- 2000年3月10日第1刷発行、ISBN 4-592-12073-6
- 2000年10月10日第1刷発行、ISBN 4-592-12074-4
- 2001年7月10日第1刷発行、ISBN 4-592-12075-2
- 2001年10月10日第1刷発行、ISBN 4-592-12076-0
- 2002年5月2日第1刷発行、ISBN 4-592-12077-9
- 2002年9月10日第1刷発行、ISBN 4-592-12078-7
- 2003年2月5日第1刷発行、ISBN 4-592-12079-5
- 2003年7月5日第1刷発行、ISBN 4-592-17860-2
- 2003年12月5日第1刷発行、ISBN 4-592-17861-0
- 2004年5月1日第1刷発行、ISBN 4-592-17862-9
- 2004年10月5日第1刷発行、ISBN 4-592-17863-7
- 2005年3月5日第1刷発行、ISBN 4-592-17864-5
- 2005年8月5日第1刷発行、ISBN 4-592-17865-3
文庫版
- 津田雅美『彼氏彼女の事情』白泉社〈白泉社文庫〉、全10巻
- 2011年4月22日第1刷発行、ISBN 978-4-592-89001-0
- 2011年4月22日第1刷発行、ISBN 978-4-592-89002-7
- 2011年5月17日第1刷発行、ISBN 978-4-592-89003-4
- 2011年5月17日第1刷発行、ISBN 978-4-592-89004-1
- 2011年7月15日第1刷発行、ISBN 978-4-592-89005-8
- 2011年7月15日第1刷発行、ISBN 978-4-592-89006-5
- 2011年9月15日第1刷発行、ISBN 978-4-592-89007-2
- 2011年9月15日第1刷発行、ISBN 978-4-592-89008-9
- 2011年11月15日第1刷発行、ISBN 978-4-592-89009-6
- 2011年11月15日第1刷発行、ISBN 978-4-592-89010-2
英語版
- 津田雅美『彼氏彼女の事情-英語版』白泉社〈Hakusensha English comics〉
- 2004年10月10日第1刷発行、ISBN 4-592-73225-1
ファンブック
- 津田雅美『彼氏彼女の事情 キャラクターブック』白泉社
- 2002年7月5日第1刷発行、ISBN 4-592-73195-6
テレビアニメ
テレビ東京系列 (TXN) にて、1998年10月2日から1999年3月26日まで放送された。全26話。制作はガイナックス。本作放送の少し前に社会現象を巻き起こしたアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』(『エヴァ』)を監督し一躍時の人となった庵野秀明が、『エヴァ』後初めて手掛けるテレビアニメ作品としても注目された(庵野「監督」の表記に関連する件は#映像ソフトで詳述)。
演出のコンセプトは「最初にリアリティのある美術背景を見せることで世界観を確立させて、その他は漫画と舞台のモンタージュにして綿密な舞台装置の描写を省略する」というものだった[3]。その結果、信号機や風景での心象表現・庵野作品を含む様々な作品のパロディやギャグ要素の挿入・原作漫画のカットや実写映像の利用・さらには「劇メーション」と呼ばれる一風変わった描写の使用など、実験的なものも含めて様々な演出表現が用いられている[4]。
アイキャッチには、各話のエピソードを象徴するような四字熟語が表示されていた。次回予告には宮沢月野役の渡邉由紀と宮沢花野役の山本麻里安を中心としたアフレコ現場の映像が用いられた。
オープニング曲のプロデュースは庵野と親交のあった藤井フミヤが担当。エンディングでは「夢の中へ」のカバーに合わせ、毎回異なる実写映像が流れた。また、劇中でも「インヴェンション第8番」「ゴルトベルク変奏曲-アリア」などのクラシックや、挿入歌に「S・O・S」のカバー、アバンタイトルに「正太郎マーチ(鉄人28号)」や「宇宙戦艦ヤマト」など、過去の著名曲が各所で使用されている。『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』では本作の劇中音楽の一部が流用されている。
オープニングは、まず最初に「テレビを
配役に関しては、高校生役の多くがテレビアニメ初出演となっている。これは既存声優に対して限界を感じていた庵野の発案であり、有名な声優は極力起用せずに大規模なオーディションを催した。特に新谷真弓・山本密(現:山本大介)に至っては庵野からの直接のオファーによって起用された[3]。このため元々実写畑・舞台畑の役者や新人声優が多数起用され、後に各方面で活躍している。また、制作面でも今石洋之や佐伯昭志など当時若手だったスタッフの起用が目立っている[4]。通常のアフレコとは違い、セミプレスコとして仮編集の映像で声優が台詞を入れ、音声を優先して絵のタイミングや各カットの尺を変更、同時にタイムシートの変更や原画チェックも行う作業を行っていた。これはスケジュールを圧迫した原因の一つにもなり[5]、庵野は「今のテレビアニメの制作システムでは、役者優先は難しかった。でも既にできた絵のイメージを通り越して、役者特有のトーンができたのは独特の面白さがあった」と苦労と手応えについて振り返っている[3]。
ガイナックスがセル画からデジタル制作へ移行する過渡期に作られた作品でもある。
原作との相違点
ACT25.0や総集編などを除けば、漫画でのネームをそのまま台本として使えるほど原作に忠実なセリフ回しだが、作画や演出における相違点は当然ある(テレビアニメ版は庵野の意向によりギャグ要素をより強調している[6][7])ほか、オリジナルの展開もある。特にACT25.0「これまでと違うお話」では、主人公の妹である宮沢花野をヒロインにした全編オリジナルストーリーが展開された。
番外編『桜の林の満開の下』は原作と同じく物語途中に組み込まれているが、アニメ版では『ACT0.5』と幕表示されている。また、放送当時は原作の連載が終了しておらず、終盤にはアニメ側のストーリー進行が原作側にほぼ追いついたという事情もあり、物語としては完結させずに最終話を迎えている。最終回は、雪野と有馬の物語が一段落したところで佐倉と十波のエピソードを一話入れ、「彼と彼女(男と女)の物語は、つづく」という形で終了させている。
原作では一年生の夏休み明けにあたるタイミングでアニメ化発表がなされ、原作はその後しばらく休載した。連載再開時に原作の画風が変化していたこと(それまでの丸みを帯びた画風が相対的に直線的で清楚なものになっている)とアニメ化の関係、およびアニメ終盤の展開との関係[6]が取りざたされたが、詳細は不詳である。放送期間中の原作では、やはりアニメ化との関連か「初号機」などの『エヴァ』ネタが登場したこともあった。
スタッフィング
鶴巻和哉監督による新作アニメ(後に『フリクリ』として発表される)の企画が難航して制作に入れず、『エヴァ』で集まったスタッフを留めておく為に急遽立ち上げられた企画である。そのためオリジナル企画を立ち上げる時間的余裕がなく、庵野監督としては初となるマンガ原作付きの監督作品となった。
参加したスタッフの内、佐伯昭志は第8話で原画デビューを果たした[8]。 また、作画監督を務めた高村和宏は、キャラクターの服を調べるために雑誌を集めていたと2003年のインタビューの中で振り返っており、「別にシャツなんかちょっとくらい形変わってても気にはならないはずなんですけど、実際にあるものだから探してみないと、不安なんですよね。もし違ってたらと思うと。」とも話している[8]。
監督降板劇
第14話のテレビ東京による納品拒否により、放送内容に責任を持てない状況で監督を続けられない、というのが表面上の理由となっている。
実際それは理由の一つではあったが、庵野監督の方法論・作業がスケジュールを圧迫する最大要因となっていた為、この作業を無くし普通のアニメ制作方法にすることでスケジュールを巻き戻すのが最大の理由であったという。スケジュールとスタッフの自主性や自由度を守る為に、怒って自ら辞める形にしたとのこと[9]。
ただし、監督を降板したとは言っても毎日制作現場に来てチェックや指示を出しており、普通の監督としての作業は行っていた。その為、実際は監督を降板したとは言わない状況であった。また第26話に関してはスケジュールがきつかった為、積極的にスタッフのコントロールを行い、第14話以前に戻ったような積極的な監督作業を行っている[10]。
スタッフ
- 原作 - 津田雅美(白泉社LaLaコミックス刊)
- 企画 - GAINAX
- 監督 - 庵野秀明(第1話 - 第15話)→あんのひであき(第16話)→アンノヒデアキ(第17話 - )、佐藤裕紀(第16話 - )
- アニメーションキャラクターデザイン - 平松禎史
- 美術監督 - 佐藤勝
- 美術設定 - 平澤晃弘、服部由美子
- 色彩設定 - 高星晴美
- 撮影監督 - 黒澤豊
- 編集 - 三木幸子
- 音響監督 - 庵野秀明
- 音響プロデューサー - 中野徹(第17・20話のみ音響監督の役職名でクレジット)
- 音楽 - 鷺巣詩郎
- オープニングテーマプロデュース - 藤井フミヤ
- エンディング撮影協力 - 摩砂雪、シネバザール
- プロデューサー - 小林教子、柳沢隆行、大月俊倫
- アニメーション制作プロデューサー - 阿部倫久、松倉友二、佐藤裕紀→神村靖宏
- アニメーション制作・2Dデジタルワークス - J.C.STAFF、GAiNAX
- 製作 - テレビ東京、SOFTX、ガンジス
主題歌
- ACT25.0 エンディングテーマ「風邪ひいた夜」
- 作詞・作曲・編曲 - 松浦有希 / 歌 - 渡邉由紀、山本麻里安
- ACT6.0 挿入歌「S・O・S」
- 作詞 - 阿久悠 / 作曲 - 都倉俊一 / 歌 - 渡邉由紀、山本麻里安
各話リスト
『ACT14.0 - 14.6』および『ACT24.25 - 24.75』は総集編となっている。
回 | 話数・サブタイトル(アイキャッチの四字熟語) | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 放送日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ACT1.0 彼女の事情 (油断大敵) | 庵野秀明 | 今石洋之 佐伯昭志 |
安藤健 | 平松禎史 | 1998年 10月2日 |
2 | ACT2.0 二人の秘密 (塞翁失馬) | 大塚雅彦 小倉陳利 |
大塚雅彦 | 小倉陳利 | 10月9日 | |
3 | ACT3.0 彼氏の事情 (厚貌深情) | 今石洋之 | 安藤健 | 今石洋之 | 10月16日 | |
4 | ACT4.0 彼女の難題 (自縄自縛) | 佐伯昭志 鶴巻和哉 |
佐藤育郎 | 中山由美 | 10月23日 | |
5 | ACT5.0 日々の迷宮 (千荊万棘) | 横田和 | 笠井賢一 | 平岡正幸 | 10月30日 | |
ACT5.5 彼の野望 (虎視眈々) | ||||||
6 | ACT6.0 僕を変える、君の声 (芝蘭結契) | 鶴巻和哉 佐伯昭志 |
大塚雅彦 | 小倉陳利 | 11月6日 | |
7 | ACT7.0 二人の阻隔 (不撓不屈) | 伊藤尚往 | 佐藤英一 | 中山由美 | 11月13日 | |
8 | ACT8.0 彼女の日常 (安閑恬静) | 平松禎史 | 佐伯昭志 | 平松禎史 | 11月20日 | |
ACT0.5 桜の林の満開の下 (人面桃花) | 佐伯昭志 | 安藤健 | ||||
9 | ACT9.0 モラトリアムの贖罪 (因果応報) | 笠井賢一 | 薄谷栄之 | 11月27日 | ||
10 | ACT10.0 すべてはこれから (急転直下) | 岡本英樹 今石洋之 |
岡本英樹 | 伊東伸高 | 12月4日 | |
11 | ACT11.0 1学期の終わりに (憐香惜玉) | 伊藤尚往 | 安藤健 | 今石洋之 | 12月11日 | |
ACT11.5 夏の休みの始まりに (同気相求) | ||||||
12 | ACT12.0 仕合わせの在処 (悲歓離合) | 鶴巻和哉 | 12月18日 | |||
13 | ACT13.0 幸せの主観 (帰馬放牛) | 大塚雅彦 | 平松禎史 | 12月25日 | ||
14 | ACT14.0 これまでのお話 (前編) (紆余曲折) | - | 大塚雅彦 | - | 12月30日 | |
ACT14.3 これまでのお話 (中編) (有為転変) | ||||||
15 | ACT14.6 これまでのお話 (後編) (多事多難) | 安藤健 大塚雅彦 |
1999年 1月8日 | |||
ACT15.0 声の向こうに見えるもの (一日千秋) | 伊藤尚往 | 岩崎良明 | 高村和宏 | |||
16 | ACT16.0 永遠の点綴 (生生流転) | 小倉陳利 | 安藤健 | 小倉陳利 | 1月15日 | |
17 | ACT17.0 彼の去来 (暮雲春樹) | 笠井賢一 | 薄谷栄之 | 1月22日 | ||
18 | ACT18.0 シン・カ (朝雲暮雨) | 佐藤順一 | 大塚雅彦 | 平松禎史 | 1月29日 | |
19 | ACT19.0 14DAYS・1 (清風故人) | 今石洋之 | 木村隆一 | 今石洋之 | 2月5日 | |
20 | ACT20.0 14DAYS・2 (臥薪嘗胆) | 庵野秀明 | 高橋裕一 藤井昌宏 |
鈴木行 | 高橋裕一 藤井昌宏 |
2月12日 |
21 | ACT21.0 14DAYS・3 (幽愁暗恨) | 岡本英樹 | 今泉友宏 佐田和弘 |
2月19日 | ||
22 | ACT22.0 14DAYS・4 (気炎万丈) | 布施木和伸 | 高島大輔 | 高橋裕一 藤井昌宏 |
2月26日 | |
23 | ACT23.0 14DAYS・5 (落花流水) | 伊藤尚往 | 石堂宏之 高島大輔 |
今泉友宏 佐田和弘 |
3月5日 | |
24 | ACT24.0 今までと違うお話 (屋梁落月) | 佐伯昭志 | 高村和宏 | 3月12日 | ||
ACT24.25 これまでのおさらい「天ノ巻」 (瓦釜雷鳴) | ||||||
ACT24.50 これまでのおさらい「地ノ巻」 (故歩自封) | ||||||
ACT24.75 これまでのおさらい「人ノ巻」 (咬文嚼字) | ||||||
25 | ACT25.0 これまでと違うお話 (傍目八目) | 佐藤竜雄 | 中山勝一 | 小倉陳利 中山勝一 |
3月19日 | |
26 | ACT26.0 14DAYS・6 (有無相生) | 庵野秀明 安藤健 |
安藤健 | 平松禎史 | 3月26日 |
映像ソフト
キング・アミューズメント・クリエイティブ(旧・スターチャイルド)からリリースが行われ、今までVHS/LD/DVD/BDで発売されている。
映像ソフトにおける庵野秀明「監督」表記について
本作において庵野秀明のクレジット表記は上記「スタッフ」のとおり、"庵野秀明"単独で「監督」名義になっていたのは第1話~第15話までであり、第16話は「あんのひであき」、第17話以降は「アンノヒデアキ」という表記に変わり、かつ佐藤裕紀との連名で監督表記がされている。
#外部リンクにある、本作制作会社の作品情報ページや、2019年に発売されるBlu-ray(BD)BOXサイトにおけるスタッフ情報においては、監督は"庵野秀明"名義のみが記載されている(BDの製品情報は下記に詳述)。
第1話オープニング
テレビ放送では第1話にオープニングは付いていなかったが、パッケージメディアで販売するに辺りオープニングが追加された。しかしBlu-ray BOXにおいては放送時のオープニングなしの状態で収録されるように変更されている。
始めてオープニングが放送されるのは第6話となる。元々楽曲の製作が遅れていた為オープニングの製作が遅れていた。それに加え第1話から第5話にオープニングを入れると話の内容を削る必要がある為に第6話に入れることになった。また、第6話は主役の2人が彼氏・彼女の関係になる話の為、この回で入れるのが良いという監督判断になったともある。 なかなかオープニング曲が使われない為、大月俊倫プロデューサーは藤井フミヤに怒られたとのこと。[11]
初回放送版第14話
第14話の総集編は庵野監督によって作られたが、これをテレビ東京が納品拒否した為に放送できなくなってしまった(この件により庵野監督が降板を申し入れることになる)。 その為、急遽スターチャイルド側のプロデューサー主導で新たに第14話の総集編が作られ(編集シーンの選択は大月俊倫プロデューサーによる)、放送された。 パッケージメディアでは通常のスタッフにより再度第14話を作り直したものを収録している。 庵野監督版および初回放送版は共にマスターは残していない為、庵野監督版は観ることは出来ず、初回放送版は当時のテレビ録画でしか観ることは出来ない。[12]
初回放送の第14話と第15話のエンディングのスタッフクレジットでは以下の様に表示が行われていた。
- 第14話
- ACT.14構成
- 大月俊倫
- 松倉友二
- 第15話
- ACT.14.6構成
- 大月俊倫
- 松倉友二
DVD
初回版は1999年12月に発売。2005年に再発売されたDVDには、7巻を除く各巻に10分ほどのキャストインタビューが収録されている(下記)。
- 1巻:宮沢雪野役 榎本温子
- 2巻:浅葉秀明役 私市淳、井沢真秀役 野田順子
- 3巻:芝姫つばさ役 新谷真弓
- 4巻:瀬名りか役 福井裕佳梨
- 5巻:沢田亜弥役 本谷有希子
- 6巻:佐倉椿役 千葉紗子
BD
全話を5枚組のディスクに収録し1箱に同梱した「彼氏彼女の事情 Blu-Ray BOX」として2019年3月27日に発売。本編素材はキューテックのFORS技術を使用しHDアップコンバートされたHDニューマスターで収録。当時に撮影された生フィルム現物など、各種特典も付属。DVDに収録されたキャストインタビューは無いが、TV放映版(エンディング・一部シーン)の抜粋映像、当時のアフレコで使用された映像などが別途ディスクに収録。これらの素材については、本作の素材・資料などを現在保管しているアニメ制作会社・カラー(庵野が代表取締社長)と、特定非営利活動法人であるアニメ特撮アーカイブ機構(ATAC)協力の元で提供された[13]。
- ^ “彼氏彼女の事情:人気少女マンガが6年ぶり読み切りで登場”. MANTANWEB (2011年4月23日). 2021年1月29日閲覧。
- ^ 大田俊寛「11.04.03 ジュディス・ハーマン『心的外傷と回復』について」 宗教学探究
- ^ a b c 演劇ぶっく社刊「演劇ぶっく」1999年4月号「漫画とかアニメとかと、芝居の関係 庵野秀明」p.59より。
- ^ a b “庵野秀明が自身のキャリアを振り返る!”. Walker+(KADOKAWA). 2016年8月25日閲覧。
- ^ 「彼氏彼女の事情 Blu-ray BOX」(KIXA-90850)同梱ブックレット 佐藤裕紀、庵野秀明 への各インタビューより
- ^ a b “Gainax: Past, Present and Future”. Anime Tourist. 2003年12月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年9月17日閲覧。
- ^ 1999年2月26日版 朝日新聞 『"アニマゲDON":庵野秀明さん「死に場所」を探している』
- ^ a b “WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう ガイナックス若手アニメーター紹介(3)”. www.style.fm (2003年2月15日). 2021年9月9日閲覧。
- ^ 「彼氏彼女の事情 Blu-ray BOX」(KIXA-90850)同梱ブックレット 庵野秀明 へのインタビューより
- ^ 「彼氏彼女の事情 Blu-ray BOX」(KIXA-90850)同梱ブックレット 佐藤裕紀へのインタビューより
- ^ 「彼氏彼女の事情 Blu-ray BOX」(KIXA-90850)同梱ブックレット 松倉友二、佐藤裕紀、庵野秀明 への各インタビューより
- ^ 「彼氏彼女の事情 Blu-ray BOX」(KIXA-90850)同梱ブックレット 松倉友二、庵野秀明 への各インタビューより
- ^ 「彼氏彼女の事情」制作当時の素材・資料の保管についてのお知らせ | 株式会社カラー(2019年2月26日)2019年2月27日閲覧
- 1 彼氏彼女の事情とは
- 2 彼氏彼女の事情の概要
- 3 概要
- 4 劇中劇「鋼の雪」
- 5 CD
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