京都 都市災害と文化財

京都

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/23 09:25 UTC 版)

都市災害と文化財

京都市内には活断層の存在が確認され、歴史的にも大きな被害をもたらしている。また、応仁の乱禁門の変などの戦乱、太郎焼亡団栗焼けなどの大火が発生し、太平洋戦争下でも東京や大阪などに比べて被害は小さかったものの空襲の対象となっている。

ところで、現在京都市内には、多くの木造建築物や仏像などの文化財が数多く現存しているが、その理由として、これらの文化財は昭和初期までほとんどが住宅地の外にあり、幾たびかの市街地からの延焼をまぬがれてきたから存在するとの研究結果が認知されつつある。 ところが、近時住宅地にのみこまれた文化財は、地震などによる大火で失われる確率が過去に無いほど高くなり「非常に危険な状態にある」と危惧する声が有識者の中から上がっている[20]。また、それら文化財自体の地震などへの耐震性についても、現在の基準で判断すると問題のある建物も相当数あるが、解体修理は世紀単位で一度しかできない上に莫大な費用を要する。

学校

日本における最初の学区制小学校は、国の学校制度創設(1872年)に先立ち、地区単位である番組ごとに1869年に創設された64校の京都の番組小学校である。これらの小学校のうち多くは統廃合されたが、22校は現在も残っている。教育機関としての機能だけでなく、役所・警察・消防・保健所などの機能も併せ持っていた。現在でも、番組小学校の学区は元学区と呼ばれ、自治会組織の単位となっている。

京都の観光

京都は世界的な観光地である。

観光で訪れる場所としての魅力を評価するために米国の有力旅行誌の『トラベル+レジャー』誌(Travel + Leisure)が行った読者の投票による評価で順位づけをした「世界のベスト都市トップ25 2021年」によると、京都は世界で第5位にランクインした[21]。 (なお1位サン・ミゲル・デ・アジェンデ(メキシコ)、2位 ウダイプル(インド)、3位 イスタンブール(トルコ)、4位 ウブド(インドネシア) 5位 京都という順であり、京都はイタリアのフィレンツェやメキシコのメキシコシティよりも上位だと評価された。)

1989年(平成元年)に京都市が(おそらく日本人を対象に)おこなった調査によると、京都を訪問した理由は次のようになっていた[22]。 1位 「気持ちが京都にひかれた」(26.2%)[22] 2位 「季節がら」(20.6%)[22] 3位 「ひまがあったから」 (15.4%)[22]

具体的な場所、神社仏閣など
京都・観光文化検定

京都に関する知識を検定する試験として京都商工会議所の主催により京都・観光文化検定2004年から実施されている。通称は京都検定である。

脚注


注釈

  1. ^ 明治20年(1887年)に設立許可を受けた京都織物会社は南京繻子などの生産で知られたが、昭和41年(1966年)ごろに、京都大学東南アジア研究センターへ土地建物を譲渡して解散した。
  2. ^ いわゆる「北に玄武、東に青龍、南に朱雀、西に白虎」を備えた「四神相応の霊地」のことをいうが、このことは遷都を記した「日本後紀」が断簡しか残らないために事実であったかは不明。四神相応の話は平家物語が今のところ初出。 四神を具体的に船岡山、鴨川などに充てる説の初出は1984年刊行の「京都大事典」。

出典

  1. ^ Kyōto (Japan), ブリタニカ百科事典, (2009), http://www.britannica.com/EBchecked/topic/326030/Kyoto 
  2. ^ Kyōto (prefecture, Japan), ブリタニカ百科事典, (2009), http://www.britannica.com/EBchecked/topic/326029/Kyoto 
  3. ^ エンカルタ:Kyōto, マイクロソフト, (2009), http://encarta.msn.com/encyclopedia_761566962/Ky%C5%8Dto.html 
  4. ^ 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 26 京都府』 上巻、角川書店、1982年、34頁。ISBN 4-040-01261-5 なお、同書によれば『尾張国郡司百姓等解』での用例は「旧例に非ず、国雑色人并に部内人民等夫馬を差し負い、京都・朝妻両所に雑物を運送せしむるを裁断せられんことを請う」。
  5. ^ 小池和夫『異体字の世界 旧字・俗字・略字の漢字百科』河出書房新社、2007年、22頁。ISBN 978-4-309-40857-6 
  6. ^ ベアトリス・M・ボダルト=ベイリー『ケンペルと徳川綱吉 ドイツ人医師と将軍との交流』中央公論社 1994年 p.95
  7. ^ 加藤繁生「「京都検定」を検定する(二)平安京の「洛陽」と「長安」」『史迹と美術』第868巻、史迹美術同攷会、265-271頁、2016年9月28日。ISSN 0386-9393 
  8. ^ 五島邦治 著「洛中」、古代学協会・古代学研究所 編『平安時代史事典』 下巻、角川書店、1994年、2678-2679頁。ISBN 4040317009 
  9. ^ 京都御所”. 環境省. 2021年8月10日閲覧。
  10. ^ a b c 横井清、網野善彦(編)、2003、「都の相貌、人間模様」、『都市と職能民の活動』、中央公論新社〈日本の中世〉 ISBN 4124902158 p.196-205.
  11. ^ 遠州の小京都
  12. ^ NHK「ぶらタモリ」2015年1月6日放送
  13. ^ 伏見・桃山は江戸時代のタウンページで使われ定着した名称 歴史研究グループが発表”. 伏見経済新聞. 2021年8月20日閲覧。
  14. ^ 政治の中心 京都に移る 幕末維新の群像(1)
  15. ^ a b 明治21年、織田完之訂『混同秘策』の寅賓居士(織田完之)による序近代デジタルライブラリー
  16. ^ 大正6年、東京市史稿 第4冊 第4篇近代デジタルライブラリー
  17. ^ 市制#1898年(明治31年)の三大都市特例廃止(「市制中追加法律」(明治31年法律第20号))
  18. ^ a b c ロム・インターナショナル(編) 2005, p. 132.
  19. ^ a b c d ロム・インターナショナル(編) 2005, p. 134.
  20. ^ 重要文化財建造物の総合防災対策検討会 「重要文化財建造物及びその周辺地域の総合防災対策のあり方」 (1-2 重要文化財建造物の周辺地域の防災対策の現状と課題) 平成21年4月
  21. ^ [1]
  22. ^ a b c d 津川康雄(1993)「京都の観光要素」、立命館地理学 第五号 17-29


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