羅翠蓮の権能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 08:36 UTC 版)
大力金剛神功(だいりきこんごうしんこう, The Power) 羅翠蓮が阿吽一対の仁王尊・金剛力士から簒奪した第1の権能。 金剛力士のパワーと筋力を己の体に宿し、無双の剛力を生む力。英語名そのままのきわめてシンプルな権能だが、武林の至尊たる羅濠とは非常に相性の良い能力で、全呪力を注ぎ込めば、手刀で山海を裂き、拳で天地を震わせるほどの怪力を発揮する。 さらに、人の身体に収まりきらない『金剛力の精』を黄金のオーラとして外に発し、我が身の延長とすることで、でたらめな応用性を発揮する。そのオーラを巨大な掌へ形状を変化させ敵を打ちのめしたり、鎧のように身に纏って護身することが可能で、一点に集中すれば万物を斬り伏せるドニの魔剣さえも防いでしまう。また、オーラを巨大な黄金色の金剛力士の顕身として実体化させて、自身が習得している武術を行使させることもできる。顕身は最大3000メートルもの巨体となるが、大きくなるほど強度が低下する弱点があるため、状況や敵に合わせて5〜15メートルの範囲で使役する場合が多い。呪力の消耗が大きく、金剛力士へのダメージは羅濠本人にフィードバックされるが、緊急時に大規模な攻撃から身を守る際は楯や鎧の代わりとして利用される。 竜吟虎嘯大法(りゅうぎんこしょうだいほう, Dragon Voice) 羅翠蓮がインド神話の聖歌の女神ガーヤトリーから簒奪した第2の権能。 声や息吹を超音波の魔風として吐き出し、全てを薙ぎたおす衝撃波を発生させる風撃の力。吟じる時間が伸びるほど破壊力が増すことから詩歌の形で使用する。風を操作して、巨大な神獣や神の攻撃を止める防壁や、ふれたものを一瞬にして崩壊させる竜巻を創り出すことが可能。少し謡った程度でも巨大な神獣を吹き飛ばすほどの魔風が生まれ、羅濠が限界まで謡い続けた場合の破壊力は想像もつかないほどになるとされている。また、呪力を込めて軽く一喝するだけで大型車の追突並みの衝撃力を発揮するほか、声を出さずに軽く息を吹きかけてもゲンコツ程度の威力の魔風が発生する。白兵戦と併用することで、格闘と衝撃波のコンビネーションが可能。さらには声だけで超音波破砕を起こして、霊験あらたかな聖遺物や御神体だろうと粉々に分解することもできる。 羅濠自身の声と風のうなり以外のあらゆる音を遮断し、発声を封じることもできる。 黄粱一炊夢(こうりょういっすいむ, Terrible Metropolis) 羅翠蓮がローマ神話の大地の豊穣神サトゥルヌスから簒奪した権能。 『自分が住んでいる町の農業生産力と経済力を大きく上昇させる』風水的かつ戦略的な能力で、権能の範囲内では豊作が続き、商工業が大きく発展する。さらに、そこに住む人々のモラルが向上するため治安も良くなり、住民に幸福が舞い込むようになる。ただし、自身がそこを離れると一気に都市は没落する。 一定以上の人口のいる場所でなければ発動できないという条件があるため、《ユニバース235》における住居(無人の山奥)ではまったく意味を成していなかったが、神話世界ヒューペルボレアで建国した『海王の都』の大発展に大きく役立った。 百草芳菲、千花繚乱(ひゃくそうほうひ、せんかりょうらん, Hopeless Forest) 羅翠蓮が中国の陰陽五行の理における木行の神精・太歳神から簒奪した権能。 場所を問わずに草木や花々を生み出し育てる力で、生み出した植物には様々な性質を与えることができる。例として「適者生存」をキーワードとすれば、毒草から食獣植物まであらゆる凶暴な草花が繁茂する密林を形成し、標的を魔の樹海の中に引きずり込んで襲わせることが可能。 特に意識しなくても何か行動を起こすたびに花を咲かせてしまうらしく、花畑程度の規模にとどめることも可能だが、時間をかければ日本列島全体を花畑で覆い尽くし、呪力を全力で消費すれば中華全土ですらも腐海に変えることができる。なお、智慧の剣などで権能自体を強制解除させられた場合、魔性の植物の活動は停止するが、異常な生長そのものは消すことができず、最低でも半年以上は元に戻らないと考えられている。 将軍令、男児当自強(Kung fu Cult Master) 羅翠蓮が中国白蓮教の弥勒仏から簒奪した権能。 羅濠の号令のもとで武術の鍛錬に参加した全ての者が対象となり、教主の勇壮な『戦いの歌』を聞いた者の技術を一流の武術家にまで引き上げ、銃弾すら跳ね返す『鉄頭銅身』の肉体を与える力。対象者は羅濠に絶対服従で、命令されずとも教主が念じたとおりの行動を取る。 蒼天巳死(Heavens fall) 羅翠蓮がペルシアの天竜ゴーチフルから簒奪した権能。 日食や月食を引き起こす力。通常は半日程度で収まるが、大量の呪力を使い年単位で維持することも出来る。 宝船厰 羅翠蓮が旧約聖書の洪水神話に登場する古今東西の神話で『最大』の船乗り・ノアから簒奪した新たな権能。 『魔法の船を製作する』という能力で、様々な機能・数の船を用意できる。作中ではカタパルトを甲板に搭載する《ノアの方舟》と同じ大きさの超ド級の巨船(作中では《海竜王》と名付けらていれた)、100隻以上の船団、勝手に目的地まで進んでくれるヨットなどを作っている。
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