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日本語訳宣言全文

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 08:19 UTC 版)

アーブロース宣言」の記事における「日本語訳宣言全文」の解説

以下に日本語訳全文を記す。これは英訳版からの訳である。「我々が戦うのは、栄光や名誉のためでも、富のためでもなく、ただ自由のためなのだ。この独立のために、高潔な我々は決しあきらめず、そしていかなる犠牲をも怖れない」というくだりは、いまでも多く引用される一節であり、スコットランド人誇りのひとつにもなっている。 以下の者たちは、もっとも神聖なる父であり、キリスト御意預言する教父ヨハネス聖下謹んで宣誓するのである教父謙虚な子ら、すなわちファイフ伯ダンカンモレイ伯トマス・ラヌールフ、マン島およびアナンデール伯、マーチ伯パトリック・ダンバー、ストラザーン伯マリス、リーヴン伯マルコムロス伯ウィリアムケイスネスおよびオークニー伯マンガス、サザランドウィリアム宮宰ウォルターとウィリアム・サウルズ、およびジェームズ・ダグラス卿、ロジャー・モウブレイ、デイヴィッド・ブレキン卿、デイヴィッド・グラハム、イングラム・アムフラヴィル、メインティース伯領護民官ジョン・メインティーンス、アレクサンダー・フレーザー、軍司令官ジルバート・ヘイ、王室事務官ロバート・キース、ヘンリ・シンクレア、ジョン・グラハムデイヴィッド・リンゼイ、ウィリアム・オリファウント、パトリック・グラハム、ジョン・フェントン、ウィリアム・アバネシー、デイヴィッド・ウィマイズ、ウィリアム・モンテフィックス、ファーガス・アルドロッセン、ユースタス・マクスウェル、ウィリアム・ラムゼイ、ウィリアム・モンテール、アラン・モレイ、ドナルド・キャンベル、ジョン・キャメロン、レジナルド・ルチーン、アレクサンダー・セトゥーン、アンドリュー・レズリー、アレクサンダー・ストラトン、ならびにそのほかの国王の従者たち、自由土地保有者たち、そしてすべてのスコーシアの人民。我々は献身敬意をもって教父くちづけを贈る。 聖なるキリスト教父よ、我々はいにしえ言い伝えから知っている───大スキタイからティレニア海そしてジブラルタルにまで広まった数々記録によって。スコット人はかつて、いかなる強大な野蛮な敵にも屈しなかったのだ。歴史家たちが証明するように、祖先たるイスラエルの民が紅海渡ってから1200年、我々はこの西の果ての地にたどり着きピクト人たちを完膚なきまでに叩きのめした。そして北はノース人、東はデーン人、南はアングロ・サクソン人どもが攻め入ってきたが、我らスコット団結して戦い、みなの尊い献身によって数々勝利を重ねることができた。スコーシアは、異民族屈することなく113代にわたって受け継がれてきた王のもと統治されてきた。 受難復活をとげた主たるキリストは我々の威光を、なべて天地行き渡らせ給うたが、我々は貴賎をとわず、かならずしも十分な栄光勝ち得てきたわけではなかった。そこで主は、他の誰でもない、祝福受けたペテロ兄弟である聖アンドレをこの地に遣わし給いとこしえに護ることを願った聖なる父らよ、あなたの祖先らが細心の注意守護栄光を我々に与え聖アンドレ特別なはからいで、王国人民支持と名誉を残してくれた。その聖恩をもって、我々の王国は自由と平和のもと繁栄してきた。しかしそこに、強力なイングランドの王エドワードがスコーシアの征服目論んで侵攻してきた。そのとき、我々には王がおらず、裏切り犯す者も出た。我々は進攻戦争慣れておらず、卑劣なエドワード表面的な友情態度乗せられてしまったのだ。エドワード虐殺略奪放火教父幽閉など暴虐限りをつくし、修道院焼かれ修道士たちは殺された。身分信仰老若男女をとわず殺戮繰り返された。かれらの蛮行は、それを目のあたりにした者でなければ想像することさえできないであろう。 この数えきれない悪逆にも、我々は自由のために、主の庇護をうけて立ち向かった。そして我々は指導者に恵まれた。けっして疲れず屈しない王、ロバート卿である。敵の手から取り戻されロバート卿の人民財産すなわちスコーシアはマクベスのごとく疲弊し飢餓労苦さいなまれたが、人々すすんでロバート卿を支持してきた。我々は最後まで、みずからの法と慣習および我々すべての同意のっとりロバート卿の王位継承支持する。神の救い恵まれたロバート卿よ、法と、我々の自由が守られる限りにおいて、何があろうとも、我々はこの新たなる王に従順たることを誓う。 しかし同時に、もし彼が、自身始めた独立放棄し、我々の王国イングランドイングランド人に従わしめることがあらば、我々は彼を敵とし、我々の権利を奪う破壊者見なし別の王を立てることを厭わない。我々が討ち減らされても、我々とその子孫たちが100人でも残っているかぎり、決しイングランドの法に従うことはない。我々が戦うのは、栄光や名誉のためでも、富のためでもなく、ただ自由のためなのだ。この独立のために、高潔な我々は決しあきらめず、そしていかなる犠牲をも怖れない。 ゆえに我々は、真摯な祈り哀願の心をもって教皇聖下嘆願する。神の代理たる教皇聖下はお認めくださるはずである───ユダヤ人ギリシア人、そしてスコット人やイングランド人は、どの民族優れてどの民族がおとることはないと。しかるに聖下いつわりなき心と善性で、スコーシアの地で起こったことをお考えになれば、聖下は、我々と神の教会にふりかかったイングランド人による不自由と艱難目の当たりになさることだろう。 聖下におかれては、七王国をきり従えたイングランドの王に対して、すでに得た地で満足すべきであり、スコーシアから退いて和平もたらすよう注意警告お与えくだされば幸いである。スコーシアの地は貧しく、そして小さい。我々は、この地以上のものを要求しないイングランドの王に対しては、我らの平和を勝ちとるために、いかなる手段をも躊躇しないつもりであるし、その準備整っている。 聖なる父よ、キリスト者への怒り満ちた異教徒たちの凶暴さを、あなたは知っているだとすれば同様にキリスト者の罪の数々報われるべきであり、実際キリスト教世界周縁では、異教徒からの圧力絶えない。この事態どれほどあなたの神性損なうか、もし教会が、神が禁じているような各地方キリスト教衰え反感悩まされているなら、聖下はこのことをお認めになり、関心浅からぬことに違いない。そして、誤った理由をもって隣国との戦争によって我が聖なる地助けに向かうことができない偽るキリスト教諸侯命じていただきたい諸侯助けに向かわないほんとう理由は、近隣弱小勢力攻め取るさいに、わずかな抵抗蹴散らすだけで済むいっぽうで簡単に利益貪ることができるということである。しかし、もしイングランドの王がここから去って平和がもたらされるならば、いかにしても王と我々はそちらに推参し、キリスト代理者たる聖下と、すべてのキリスト教世界にひろく、嘘偽りなく宣言するしかしながら聖下事実以上にイングランド人の話をお聞き入れになり、我々を信用なさらず、我々にたいする偏見隠そうともなさらないならば、あまねくスコーシアにはイングランド人たちによって肉体断裂、魂の破滅、そしてあらゆる不幸がおこり、イングランドにも我々によって同様に不幸がもたらされるだろう。そしてそれは、ほかの誰より聖下にとって汚点となるだろう。 結びとして、我々はいま、そして今後も、礼拝がつづく限り、なべてキリスト代理たる聖下の子らとして、そのご意志に従う。そして我々は、主が我々を奮い立たせて、敵を打ち破るであろうとの疑いのない信心を、最高の王および審判者たるキリスト明言するキリスト護り聖下におよび、み心と身体の健康がとこしえに与えられんことを。 ロバート治世15年1320年4月6日アーブロース修道院にて。

※この「日本語訳宣言全文」の解説は、「アーブロース宣言」の解説の一部です。
「日本語訳宣言全文」を含む「アーブロース宣言」の記事については、「アーブロース宣言」の概要を参照ください。

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