北上川上流改訂改修計画とは? わかりやすく解説

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北上川上流改訂改修計画(1949年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/28 08:12 UTC 版)

北上特定地域総合開発計画」の記事における「北上川上流改訂改修計画(1949年)」の解説

こうした側面もあって「北上川上流改修計画」はかんがい重視方向事業進められた。ところが北上川流域今まで河川改修ご破算となるほどの大洪水を、しかも連続して被る非常事態となった1947年昭和22年9月カスリーン台風1948年昭和23年9月アイオン台風という、二つ雨台風である。 カスリーン台風1947年9月15日房総半島をかすめ利根川決壊させ首都東京水没させたことで有名であるが、北上川流域では台風によって秋雨前線刺激され各地大雨もたらし、北は盛岡市から南は石巻市に至る北上川沿岸堤防決壊による浸水被害多発した1948年9月16日房総半島上陸したアイオン台風ではカスリーン台風ほどの浸水被害はもたらさなかったものの、一関市二日間に403.2ミリという猛烈な豪雨観測狭窄部、また流木によって多数堰き止められ市内流木乱入結果台風全体死傷者三分の一占め473人の死者行方不明者を出す大災害となった。この時の浸水位は市内あちこち記録として残されているが、概ね一階は完全に水没するほどの水位であったこうした大災害戦中森林乱伐加え戦争による治水工事中断カスリーン台風復旧作業ままならぬうちにアイオン台風襲来したという要因、そして何よりも北上川上流改修計画」で定めた計画高水流量毎秒約2,000トン上回る洪水襲ったことが一関市始めとする北上川流域致命的な被害与えた。この当時同様の要因全国河川大洪水もたらしており、水害による国土荒廃戦後経済復興最大阻害要因になると危機感抱いた経済安定本部は、諮問機関である治水調査会命じて抜本的な河川改修案を作成するように命じた。 「政治的に北上川無視することができなくな」ったのである治水調査会1949年昭和24年)、経済安定本部河川改修案をまとめて答申した。これは「河川改訂改修計画案」と呼ばれ北上川始め信濃川最上川利根川など全国12水系対象として総合的な治水整備実施する内容であった。特に北上川江合川鳴瀬川利根川木曽川淀川吉野川筑後川の六水系河川については「河水統制事業」に沿った形で本流及び主要な支流多目的ダム数多く建設して洪水調節実施するという内容のものであった。これにより「改修計画」は大幅に変更され北上川計画高水流量アイオン台風洪水基準とした毎秒9,000トン改められ差分ダム遊水地堤防建設などで賄うとした。これが「北上川上流改訂改修計画」であり、中断していた「北上川五大ダム」の一つである田瀬ダム建設再開され残りダムについても早急な調査着工求められた。また、現在の一関第二第三遊水地原型でもある「舞川遊水地計画」も計画された。

※この「北上川上流改訂改修計画(1949年)」の解説は、「北上特定地域総合開発計画」の解説の一部です。
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