劉備三兄弟とその親族
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劉備(りゅう び、字・玄徳) 声:関智一 / 徳山靖彦(三国志大戦) / 子安武人(三国志大戦(第2期)) 非常に長い腕と大きな耳の持ち主。自称「幽州の北斗七星」。一人称は「おいら」で、江戸っ子のべらんめぇ口調。関羽と張飛には「長兄」と呼ばれる。初登場時は、昼は草鞋を売りながら、夜は侠の頭「鬼嚢(きのう)」として民草を助けていた。関羽・張飛と義兄弟の契りを交わし徒手空拳から天下を狙う。戦では二刀流で戦う。 自らを「天下の器」と評し、数多くの人心を集める。本人の意志にも拠らず民草に戴かれるほどの桁外れの人気(じんき)と底なしの器量は「大嚢」と表現される。一方で、第六感任せのその行動は「梟雄」「鼠賊」「大うつけ」「反曹操を掲げているだけ」とも非難される。危機にさらされる度に夢もプライドも投げ捨ててしまう場面もしばしばあるが、幾多の困難を乗り越えて自らの器を再確認していく。 当初は拠って立つ地をなかなか得られず流浪の時代を送っていたが、雌伏を経て軍師である孔明を始め、優れた人材を揃えるようになり、やがて天下一と言われる曹操軍に定軍山で勝利できるほどの勢力となった。 王欣太曰く「登場人物の中では最も自分に性格が似ている」という。 関羽(かん う、字・雲長) 声:諸角憲一 / 私市淳(三国志大戦) / 津田健次郎(三国志大戦(第2期)) 美髯をもち青龍偃月刀を愛用する、義侠と理知に富んだ士。肌の色は赤みを帯びている。自称「義侠の積乱雲」。「美髯団(びせんだん)」という義侠集団の頭目として初登場。若き日の劉備と出会い、その民を想う心意気に打たれ、張飛とともに義兄弟の契りを交わす。劉備には「関さん」、張飛には「雲長兄ぃ」と呼ばれる。呂布と互角に渡り合うほどの卓越した武芸者であるが、曹操に降った際には為政者としての素質をも見出されるなど、敵味方の枠を越えて曹操からも高く評価される。 益州攻めの際は荊州の守りを任され、劉備が漢中王に即位すると北伐を開始。樊城を攻め立て、超人的な武威を奮う。関羽包囲網での激戦の後、孫権自らの手で首を落とされる。あくまでも大地に根ざした理想を掲げる曹操とは対照的に、神へ昇りつめる存在である極めて重要な人物として描かれている。 重厚で超然としていることが多く、劉備がどれほどうろたえていても落ち着いているが、時折激情を迸らせる描写がみられる。荊州で雌伏にあって、やさぐれかけていた劉備に対しても常に参謀を諮問し、孔明の淫猥な言動を劉備が拒絶してもなお「曹操ならば用いる」と焚き付け、「あんたと一緒に天下に行きたいのだ」と熱く述べるほど無比の忠義を劉備に寄せている。 王欣太は終盤の活躍を描くにあたり、神である関羽への礼を失しないよう自分の描いたイラストを基に神棚まで作ったという。 張飛(ちょう ひ、字・益徳) 声:関貴昭 / 麻生智久(三国志大戦) 虎髭を生やし蛇矛を扱う、大酒飲みで喧嘩っ早いが、侠気溢れる豪傑。字は正史通り「益徳」だが、講談師などの間ではこの頃からすでに演義の字「翼徳」が間違って流布している。劉備と関羽には字(アニメでは姓名)で呼ばれる。先に義兄と仰いでいた関羽が劉備と義兄弟となったため、なし崩しに自身も劉備の義弟となってしまう。劉備・関羽の突飛な言動に振り回される中、三兄弟の中では常識的な言動をとる。長坂の戦いでは天下無双の武を見せる。許褚の人物評では「猪」。 糜亀姸(び きけん) 劉備の室。口元にほくろがあり、お亀顔。おっとりとしているが気丈な性格で、何か悩み事がある時に劉備はよく彼女を抱く。劉備からは「亀(かめ)ちゃん」と呼ばれていた。長坂の戦いにて、崩壊する馬車より阿斗を守るも重傷を負い死去。 甘夫人(かんふじん) 劉備の室で、劉禅の母。長坂の戦いでは糜亀姸と同じ馬車にいたが、劉冀と趙雲によって助け出される。赤壁の戦いの後に死亡。 劉冀(りゅう き、字・公徳) 声:松本さち 劉備の長子。劉備が徐州にいた頃に生まれたと思われる。幼くして儒の思想を語り、漢帝国への想いは父・劉備よりも強い。曹操の徐州再侵攻の際、関羽や他の劉備の親族と共に捕虜となり数年を曹操の下で暮らす。長坂の戦いの中で、父と自身の天命を知るが、直後に背中に矢玉を受け死亡。 劉禅(りゅう ぜん、字・公嗣、幼名・阿斗) 劉備の子。母は甘夫人。長坂の戦いで初登場。利発で快活な少年。孫燁夏をよく慕っており、自らも関西弁で喋る。 劉封(りゅう ほう) 劉備の養子。関羽最後の出兵時に登場。孟達と共に上庸城を守備した。関羽軍へ要請通り援軍を出すよう慎重な孟達に強く迫るが、その若さによる血気に逸る言動をたしなめられる。 関平(かん へい) 関羽の長子。本格的に登場するのは終盤であるが、幼少期の関平らしき人物が長坂の戦いに登場している。髯の長短以外は容姿、性格とも関羽に瓜二つの若者。実戦経験がほとんど無いにもかかわらず満寵に「とんでもない血統」と驚愕されるほどの武の才能を持つ。一方で過剰に礼を重んじるなど古風で合理性に欠ける一面がある。関羽包囲網の最中で陸遜に討たれた。
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