副都心線対応
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東京メトロ副都心線・東急東横線・横浜高速鉄道みなとみらい線への相互直通運転に使用するため、2006年度より対応工事が実施された。副都心線への直通運転は2008年6月14日から、東横線・みなとみらい線への直通運転は2013年3月16日から開始されている。 改造は2次車以降の全編成(6103F - 6117F・6151F - 6158F)に実施され、この中にはそれまで有楽町線非対応であった編成も含まれる。1次車は運転台機器配置や床下機器配置に若干の差異があり、改造対象から除外された。 なおこれに関連し副都心線開業以降、池袋線所属の未改造編成に対して『有楽町線のみ対応』を示す「Y」マークを掲出していた。 施工内容 前面の塗色を白色ベースに変更未改造車(銀色)との区別のため実施。 最初に施工された6103Fのみ銀色のまま出場したが、直後に白色へ改められた。 行先表示器・運行番号表示器をLED式へ変更種別部分はフルカラー、他は白色LEDとなる。フルカラーLEDの採用は西武初である。 種別・行先・運行番号(前面のみ)を一つの表示器で表示する方式となった。 当初、前面の表示器は日本語のみの表示であったが、副都心線開業を機に英字表記が追加された。 側面は従来の3色LED車よりも若干小さいものとなり、日本語・英字(大文字)が交互に表示される形となった。 書体はゴシック体を採用。 急行灯撤去 車外スピーカー本設置乗降促進放送等に使用される。 従来地上線専用だった元新宿線所属車両には東京メトロ新CS-ATCを搭載。 車内各車両車端部の冷房/暖房表示ランプを撤去。 乗務員室扉交換側面・車内仕切部双方に実施 側面はドアノブ部が一段窪んだ形とされた。 仕切扉は窓が半分ほどの高さになり客室側の手摺を省略、また乗務員室側から窓の開閉が可能になった。 電子笛追加途中で音色が変更されている。当初は20000系と同じ音色だったが、2007年度の新規改造分以降は30000系と同じ音色となっている。 誘導無線送受信機を交換 アルミ車は誘導無線関連の機器を4号車へ移設 車内非常通報装置を東京地下鉄10000系と同等品に交換 モニタ装置をTISへ変更 ATO搭載 ATC-P搭載 ATC・ATS受電器が車体取付へ変更されたことに伴う台車排障器形状の変更 CCTV設置運転台上部に4枚の液晶モニタと受信装置を設置。 乗務員室の機器をほぼすべて交換。配色を灰色系へ変更 マスコンを東京地下鉄10000系に合わせて両手操作のT型ワンハンドル式に交換。西武でのT型ワンハンドル式式採用は8500系以来である。 TIS化のため大型の液晶モニタを運転台コンソールに設置。2枚で速度計を挟む形とされた。マスコンハンドルのノッチ位置・保安装置の表示についてもモニタに表示される。 ワンマン運転およびATO運転のための操作ボタンを設置。 無線機、乗務員用電話、乗務員用マイク、避難用はしごの交換。 電流計などのメーター類配置の変更。 遮光パネル(日除け用)をロールブラインドへ交換。 車掌スイッチを機械式から間接制御式(リレー式)に交換。合わせて非常ブレーキスイッチ、再開閉スイッチなどの操作機器をユニット化。 それまで有楽町線非対応であった6103F - 6107Fは有楽町線対応改造と同等の内容も含まれる。 年度ごとの動き 2006年度:6103F・6107F・6106F 有楽町線直通運用に影響が出ない新宿線所属車が対象となった。 1本目の6103Fは2007年(平成19年)1月9日より池袋線で営業運転を開始、その後3月までに6106Fと6107Fも改造を終えて運用を開始した。この年度の事業計画では5編成の改造予定が発表されていたが、6104F・6105Fの竣工は翌年度となった。 2007年度:6104F・6105F・6114F・6115F・6116F・6154F・6158F・6117F 事業計画で6編成の改造予定を発表した。前年度からの繰り越しを含む計8本が予定通り改造されている。5月の6105Fを最後に新宿線所属車の改造が終了した。 この年度の新規改造分より電子笛の音色が変更されている。 副都心線対応編成の有楽町線乗り入れは同年7月28日の6106編成から開始された。 2008年度:6155F・6153F・6156F・6157F・6108F 事業計画では5編成の改造を発表。そのうち1編成については内装リニューアルとスマイルビジョンの設置も発表されていたが、施工は見送られた。 2009年度:6109F ‐ 6113F 事業計画では5編成の改造の他、スマイルビジョンが1編成に設置されることが発表された。 当改造は予定どおりの5編成に実施、スマイルビジョン設置は6109Fに行われ、ドア開閉表示灯設置、ドアチャイムの改良が同時に施工されている。 2010年度:6151F・6152F この年度の事業計画では2編成の副都心線対応改造の実施を発表した。予定通り実施され、対象となっていた全23編成の工事が完了した。 副都心線対応工事後の運転台 リレー回路式に交換された車掌スイッチ 副都心線対応工事後は右端の扉窓が小さくなった 交換された非常通報装置
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