切削加工とは? わかりやすく解説

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せっさく‐かこう【切削加工】

読み方:せっさくかこう

[名](スル)金属材料各種旋盤用いて切削し、所定形状寸法加工すること。


切削加工

※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。

切削加工

切削加工は、材料不要部分工具により除去して目指す形状にする、金属加工では最も一般的な方法である。
切削加工は使用する機械の名称で区別されることが多く主な加工には、旋盤加工ボール盤加工中ぐり加工フライス加工平削り加工スロッター加工などがある。
切削加工に使用される刃物には、切れ刃が一か所のバイトと、円筒形刃物でその端面あるいは外周に切れ刃のあるドリル類およびフライス類などがある。切削工具材料としては、被加工物よりも硬く、かつ工作時の衝撃耐える靭性求められる。現在用いられている主な材料として、高速度工具鋼ハイス)、超硬合金サーメットセラミックCBNダイヤモンドなどがあり、また刃物表面コーティングを行うなどしてさらに特性改善したものも使用されている。
  超硬材料工具では、刃先本体部との熱膨張率の差による破損問題となるため、スローアウェイと呼ばれるボルトなどで超硬チップ機械的に固定して使用する方法普及した
  切削加工機械は、加工種別に応じて多様であるが、同一機械工具交換により別の加工を行うこともできる場合が多い。また、マシニングセンタのように、一つ機械多種の切削加工を行えるものも開発され広く利用されている。
  切削加工は一般に他の加工方法比べ精度良く生産性が高い。特にNC数値制御)の普及により、一つ機械多様な加工柔軟に行えるため、他品種少量生産加工方法としても多く使用されている。

切削加工の種類
主として工作物回転させ、バイト当てて削り出しをする加工 外丸削り、中ぐり、突き切り正面削りねじ切りなど。
主としてドリル使用して工作物穴開け加工を行う。ドリル主軸と共に回転し軸方向送られる 穴開け加工
中ぐり加工 主軸取り付けた中ぐりバイト使用し主軸繰り出して穴内面を拡げる加工を行う。バイト主軸と共に回転し工作物又はバイト送り運動与える。 中ぐり加工
5面加工 工作物テーブル上に固定したまま、主軸又はテーブル可動させ、工作物5面について加工を行う。 主軸セットした工具によってフライス加工穴開け加工など多様な加工が行える。
フライス加工 フライス工具使用し平面削り、溝削りなどの加工を行う。フライス主軸と共に回転し工作物送り運動与える。 平面削り、溝削り正面削りなど工具種類により多様な加工が可能。
ブローチ加工 ブローチ工具使用して工作物表面又は穴の内面に、いろいろな形状加工を行う。ブローチ又は工作物は、主としてその軸方向に動かす。 穴内面の荒削りから仕上げ削り一度に行う。
穴開け加工 ボール盤以外のフライス盤マシニングセンタなどを用いて穴開け加工を行う。 穴開け加工
スロッター加工 工具上下方向直線運動させ、工作物送り運動組み合わせて内面外形を削る加工 加工スプライン加工
平削り テーブル水平運動させ、バイトテーブル運動方向と直角方向間欠的に送り主として平面削りを行う。 平面削り加工
リーマ加工 ボール盤などで、リーマ用いて行う加工 穴内面の中ぐり、仕上げ加工
エンドミル加工 フライス盤で、エンドミル用いて行う加工 削り、段付け外形加工

用語解説

高速度工具鋼
高炭素鋼クロムモリブデンタングステン、パナジウム、コバルトなどの合金元素比較多量に添加した工具鋼高速切削適し摩擦熱による高温によく耐える
超硬合金
融点金属の炭化物主成分とする耐摩耗性優れた、高硬度粉末冶金材料
サーメット
セラミック質の非金属金属相で結合した耐摩耗性耐酸化性優れた粉末冶金材料
CBN
刃部材料に、多結晶立方晶窒化ほう素焼結体使用したバイト
スローアウェイ
三角形または多角形のコーナー(角)部を刃先とする取り外し可能なチップ一つ刃先工具寿命達した場合他のコーナーまたはチップ取り換え作業継続する
※本用語集は、索引元の東大阪市製造業支援サイト「東大阪市技術交流プラザ」において、平成16年度委託事業で構築したコンテンツです。

切削加工

素材から切る,削る,開ける等の作業から形を作る加工のことで、挽き物削り物とも言われる製品寸法適した棒材丸材六角材,四角材等の材料を、工作機械チャック固定し、それを回転させながら切削工具によって切削したり穴開け加工する方法で、近年NC旋盤プログラム制御による自動切削普及している。ただ、切屑が出る,歩留まりが悪い,数が出来ない事等が欠点ではあるが、少量時、サンプル品等の冷間加工等が困難、又は採算不利な場合利用される

切削加工

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/28 09:02 UTC 版)

切削加工(せっさくかこう)は切削工具類を用いて対象物を切り削る加工方法である。 除去加工とも呼ばれる[1]。 なお、大きな外力によって対象物を変形させて目的の形状を得る塑性加工とは区別される。


  1. ^ a b c 堂田邦明著、『金型のしくみ』、ナツメ社、2010年5月5日初版発行、ISBN 9784816348433


「切削加工」の続きの解説一覧

切削加工

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 15:54 UTC 版)

オーステナイト系ステンレス鋼」の記事における「切削加工」の解説

オーステナイト系ステンレス鋼被削性普通鋼よりも劣りさらにはフェライト系マルテンサイト系よりも悪い。一般に加工硬化性が強い材料ほど削りにくく、加工硬化性が強いオーステナイト系もまた切削しづらい材料である。また、切削面を荒ら構成刃先生じやすい。 削りやすさの指標である被削性指数でいえば、軟鋼70 程度であるのに対しSUS30435 程度である。硫黄セレン含ませることでステンレス鋼被削性改善でき、そのような鋼種快削ステンレス鋼呼ばれるオーステナイト系についても、快削ステンレス鋼種類規格化されている。

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切削加工

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 15:55 UTC 版)

オーステナイト・フェライト系ステンレス鋼」の記事における「切削加工」の解説

切削加工における二相系の被削性オーステナイト系比較して悪く、二相系は難削材といえるオーステナイト系のおよそ2倍の高い降伏強度を持つこと及びオーステナイト系同様の加工硬化性を持つことが、この難削性に寄与している。そのため、二相系の切削条件低速・高トルク設定するのが基本となっている。特に合金元素の多いグレードの二相系では、切りくず強固で、工具刃先摩耗大きい。一方リーン二相系のS32101などはオーステナイト系316系と比較しても高い切削性を示す。

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