軟鋼
鉄中の炭素量が約2%以下を炭素鋼といい、炭素量により炭素鋼の機械的性質が大きく変化するために便宜的に0.25%以下を軟鋼または低炭素鋼、0.25~0.60%を中炭素鋼、0.60%以上を高炭素鋼と大別している。低炭素鋼は、引張り強さが5MPa以下で成形性が良好なため、あまり強度が要求されない鋼板、線釘、条材、リベットなど多方面で多量に使用される。
炭素鋼
(軟鋼 から転送)
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炭素鋼(たんそこう、carbon steel)とは、鉄と炭素の合金である鋼の一種で、炭素以外の含有元素の量が合金鋼に分類されない量以下である鋼である[1]。加工が容易で廉価なので一般的によく使用される鉄鋼材料である[2]。
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- ^ “炭素鋼とは 大辞林 第三版の解説”. コトバンク. 朝日新聞社、VOYAGE GROUP. 2014年10月3日閲覧。
- ^ a b c d 朝倉健二・橋本文雄『機械工作法Ⅰ』(改訂版)共立出版、2002年、8-9頁。ISBN 4-320-08105-6。
- ^ 佐々木雅人『機械材料入門』(第1版)理工学社、2005年、41頁。ISBN 4-8445-2737-1。
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- ^ a b 佐々木雅人『機械材料入門』(第1版)理工学社、2005年、47頁。ISBN 4-8445-2737-1。
- ^ a b 山方三郎『図解入門 よくわかる最新熱処理技術の基本と仕組み』(第1版)秀和システム、2009年、30-31頁。ISBN 978-4-7980-2269-7。
- ^ a b 日本機械学会 編『機械工学辞典』(第2版)丸善、2007年、400頁。ISBN 978-4-88898-083-8。
- ^ a b 日本機械学会 編『機械工学辞典』(第2版)丸善、2007年、961頁。ISBN 978-4-88898-083-8。
- ^ a b c 門間改三『大学基礎 機械材料』実教出版、1982年、62-63頁。
- ^ a b c 佐々木雅人『機械材料入門』(第1版)理工学社、2005年、56頁。ISBN 4-8445-2737-1。
軟鋼
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炭素が0.25%以下の焼き入れ硬化が無視できる鋼材を軟鋼と言う。最も一般的な鋼材で引っ張り強度は400N/mm2程度である。低炭素鋼、普通鋼などとも言う。 JIS規格では、一般構造用圧延鋼材のSS400という鉄鋼が軟鋼に相当するが、JIS規格ではリンと硫黄の成分のみが規定されており、炭素や他の成分は規定されていない。従ってメーカーやロットによっては同じSS400でも溶接に適さないものもある。 そのため溶接用に規定された軟鋼としてはSM材とSN材が規定されている。SN材は特に建築用として規定された材料で、大地震などで十分な強度が得られるように成分調整と検査が義務付けられた鋼材である。軟鋼は特に溶接性の悪い材料ではないが、比較的柔らかい鋼材のため、溶接量が多いと大きな歪みが生じる。そのため形状によっては縮み代や逆歪み、冷却などの対策が必要になる。 余談だが、日本では鉄と鋼は一緒くたにされているが、日本以外では全く違う物質として認識する地域もある。日本のSS400だと規格上、国によっては鋼として分類されずにクズ鉄同然の見方をされることがある。
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