先行量産型ゲルググ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 00:32 UTC 版)
量産型に先駆けて宇宙世紀0079年10月に少数生産された機体。25機が製造され、そのうちの1機がシャア・アズナブル大佐に渡されている。 残る24機は、各地で名を馳せたエースパイロットを招集し、編成されたエースパイロット部隊「キマイラ」に全て配備されている。次いで支給された12機分のB型およびC型バックパック(後述)が支給され、B型で出撃して一時帰艦後にC型に換装し、再出撃するという戦法も取られていたとされる。 劇中での活躍 『機動戦士ガンダム』(テレビアニメ)の第37話にてシャアが操縦する新型のMSとして初登場する。この機体はシャア専用の意味合いもあり、赤メインのカラーリングだった。第38話ではテキサスコロニーにてガンダムと激しい戦いを演じるが、機体を損傷して後退している。その後、エルメスと共に数度出撃しており、第41話でシャアの機体は右腕を斬られ、エルメスも失って撤退を余儀なくされる。シャアの機体はほとんど戦果を残せず、ガンダムにも敗退続きで終わっているが、これには戦いの中心がむしろ「ガンダム対エルメス」に移っていたこと、ガンダムがパイロットの急速なニュータイプ能力の成長やそれに対応したマグネット・コーティング処置により怪物的な反応速度を得ていたこと、さらには乱入してきた敵機を攻撃しようとしたが、実妹セイラ・マスが乗っていることに気付いたシャア自身が致命的な隙を晒したことなどが理由として挙げられる。 漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、原作版と同様にテキサスコロニー入港時にはシャアが受領しているが、当初は頭頂部のブレード・アンテナはない。出撃時にはブレード・アンテナが装備され、型式番号は不明ながら腰部スカート背面はゲルググMと同じスラスター配置となっており、武装はゲルググJと同型のビーム・マシンガンを携行している。また、宇宙での戦闘では高機動型ゲルググのバックパックを装備している。 パーソナルカスタム機 シャア・アズナブル専用機 『機動戦士ガンダム』劇中でシャア・アズナブル大佐が搭乗する機体。B型およびC型バックパックを装備していない基本仕様であるため、「MS-14S 指揮官用ゲルググ」とされて区別されている。一部資料では本機を「YMS-14A」としたものもある。カラーリングはこれまでのシャア専用機とほぼ同じ。なお、小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』の回想では、ゲルグクと表記されている。 漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』にて、ガンダムとの戦闘で破損した専用ゲルググが再登場している。ア・バオア・クー戦にてシャアがジオングで出撃している最中に修理改修され、破損した部分は110mm速射砲を内蔵したF型右腕やB型バックパックなど他のMS-14系統のパーツで補っており、ジオングを失いア・バオア・クーに帰還したシャアが再び搭乗し戦闘に用いられた。戦闘中にバーニアの不具合等がおきたため、シャアがアクシズに逃げ延びた際に全面的に改修・再調整され、外宇宙戦用ゲルググとして使用されることになる。 ロバート・ギリアム専用機 書籍『機動戦士ガンダム 戦略戦術大図鑑』の文字設定が初出(型式番号:MS-14S)。『MSV』に登場するロバート・ギリアム大佐が搭乗する機体。『機動戦士ガンダム ギレンの野望 ジオン独立戦争記』では、スカイ・ブルーとクリーム・イエローのパーソナルカラーで塗装されている。 アナベル・ガトー専用機 YMS-14およびMS-14Sとする説もある。詳細はゲルググ(量産型)を参照。 ランバ・ラル専用機 『ギレンの野望 ジオンの系譜』に登場する、ゲームオリジナルの機体。ランバ・ラルがアムロ・レイに倒されない「ifルート」にのみ登場する。機体色はグフと同様に青を基調とする。 if設定によれば、大きな特徴として、アッガイに使用されているものと同種のレーダー吸収素材が塗料にもちいられ、ゲリラ戦に対応したステルス性の高い機体となっている。その効果は必ずしも満足のいくものではなかったが、ミノフスキー粒子下では十分だったという。さらにペズン計画で得られた局地戦用MSのデータをもとに各パーツのユニット化も推し進められ、整備性や保守性はザクに匹敵するレベルまで引き上げられている。 ガルマ・ザビ専用機 ワンダースワンカラー用ソフト『ギレンの野望 特別編 蒼き星の覇者』に登場するゲームオリジナルの機体。ザクII FS型と同様に、頭部にバルカンが追加装備されている。機体色はガルマ・ザビ大佐のパーソナルカラーであるブラウンで塗装されている。
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