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ア・バオア・クー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/04/26 03:27 UTC 版)
ア・バオア・クー (A BAOA QU) は、アニメ『機動戦士ガンダム』『機動戦士Ζガンダム』などに登場する、架空の宇宙要塞。
元々はルナツーやソロモンと同様、資源採掘用にアステロイド・ベルトから運ばれ、ラグランジュポイントのL2に配置された小惑星だったが、一年戦争前にジオン公国の手によってさらにもう1つの小惑星と結合され、半年後に宇宙要塞化工事が完了した。キノコとも開いた傘ともつかぬ独特の形状を成す。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。
目次 |
一年戦争
宇宙世紀0079年の一年戦争時には、ソロモンやグラナダとともにジオン公国の本国であるサイド3を守る重要拠点の一つである。
本来の目的である宇宙要塞として機能した他、内部に工廠を有して一年戦争末期にはモビルスーツ やモビルアーマーなどの生産が行われた。
地球連邦軍は本要塞を素通りし、遠征部隊による飛び石作戦でサイド3への直接侵攻を試みるも、ソーラ・レイの攻撃でこの部隊の約30パーセントを失う大損害を受け、さらに現地の最高指揮官であるレビル将軍を失ったことで、本要塞の攻略に作戦計画を変更した。これにより0079年12月31日から翌日にかけ、地球連邦軍の遠征部隊とジオン公国総帥ギレン・ザビ、その妹キシリア・ザビ少将の指揮するジオン軍要塞守備隊との間で大規模戦闘が発生、これは両者の総力戦となり、本要塞は一年戦争最後の戦いの舞台となった。
漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、ジオン軍のMS開発試験場として要塞化される前の姿が登場している。また、ジオン公国宇宙総軍司令部が置かれていた。
ア・バオア・クー攻略戦
漫画『機動戦士ガンダム 光芒のア・バオア・クー』では、本文中と異なる時系列が見られる[1]。
序章
0079年12月31日0時00分、現地の最高指揮官であるレビル将軍を失った地球連邦軍の遠征部隊は本部と協議の結果、ソーラ・レイの再使用対策と迅速かつ決定的な戦果の獲得等の条件を鑑み、元計画ではア・バオア・クーをやり過ごして直接ジオン本国へ侵攻する星一号作戦の計画を修正し、攻略目標をア・バオア・クーに変更、作戦開始時間を大幅に繰り上げる形で星一号作戦の強行を決定した。
同日1時17分、ア・バオア・クーではギレンによる出陣演説が行われ、ジオン軍将兵の士気が頂点に達していた。この後ギレンは、妹のキシリアと共に要塞の司令室で直接指揮を執ることとなる。
ア・バオア・クーは他の要塞とは違い、要塞を傘の部分の上から見下ろした時の周囲を4つの防空管制エリアに区分した防衛システムを採用しており、モビルスーツ隊等のエリア配属・防衛管制を行っていた上、この戦いでは、重要エリアの死角区域にドロス級大型空母が配備されていた。
- Nフィールド … ジオン公国本土(サイド3)を臨むエリア。ドロスが配備された。
- Eフィールド … 月の裏側を臨むエリア。カスペン戦闘大隊(ヨーツンヘイム)が配備された[2]。
- Wフィールド … Eフィールドの反対方面を臨むエリア。ストーリーに出なかったので詳細は不明。『ガンダムフロント東京』の展示ではグワジン級が1隻配備されたのみとされている。
- Sフィールド … 地球を臨むエリア。ドロワが配備された。
しかし最終決戦にもかかわらず、正規の兵員不足により十分な補充が行えなかったため、練度不足の学徒動員兵をもって数を合わせる有様であった。
同日5時00分、地球連邦軍は残存部隊の再編成を完了し、ここに一年戦争最後の戦いの幕が切って落とされようとしていた。
- 漫画『光芒のア・バオア・クー』ではギレンの演説は9時00分、連邦軍の艦隊再編は11時00分としている。
作戦開始
地球連邦軍は、ソーラ・レイの被害を受けなかった第二、第三大隊をジオン公国本土を臨むNフィールドへ、被害を受けた第1大隊とホワイトベースをルザル艦隊として地球を臨むSフィールドに向かわせた。Eフィールドにも別動隊が向かった。Eフィールドにおける戦力比は連邦6、ジオン1であった[3]。
戦いは、0079年12月31日8時10分、地球連邦軍のパブリク隊の突入から開始された。
これに対してジオン軍はギレンとキシリアが自ら指揮を執り、Nフィールドに戦力を集中させると共に的確な防衛管制でパブリク隊を撃退し、ドロス級大型空母を全面的に前へ出してきた。
- 漫画『光芒のア・バオア・クー』では13時20分に作戦開始としている。
ギレン総帥の「戦死」
当初ジオン軍では、Nフィールドへの地球連邦軍主力の攻撃を退けて優位に立っており、勝利の兆しが見えたとする余裕すらジオン軍司令部には見られた。
この時、キシリアは司令席のギレンに対し、「父親殺しの大罪を犯した[4]」として銃口を向け、銃を向けられたギレンは真に受けず軽笑してあしらったが、0079年12月31日9時25分、ギレンはキシリアにより殺害された。現場を目撃した司令室の士官たちは動揺し、重い空気が流れていたが、トワニング准将による、「ギレン総帥は戦死した」いう一言は、その場の沈黙を鎮め、キシリアに指揮権を引き継がせることになった。
しかし、ギレンの殺害からキシリアに指揮権が引き継がれるまでの間において命令が出せなくなったことから、ジオン軍要塞守備隊の指揮系統に混乱を招き、地球連邦軍の攻撃に対して一瞬の隙を作ることになってしまった。
この隙を突いた地球連邦軍の攻撃は熾烈なものがあったようで、同日9時40分にNフィールドのドロス級大型空母「ドロス」が撃沈され、さらに同日10時10分にはSフィールドの「ドロス」の同型艦である「ドロワ」も撃沈された。防衛の死角を埋めるドロス級大型空母2隻全てを失ったジオン軍要塞守備隊は急激に防衛力を削られていった。
そして、地球連邦軍はSフィールドのガンダムをはじめとする別働隊の勇戦もあって要塞内部への侵入に成功し、ジオン軍の旗色は一気に悪くなった。予備戦力に余裕のないジオン軍は崩れはじめ、数はあるものの地球連邦軍以上に練度不足の学徒動員兵の投入だけでは建て直しが不可能となった。
また、最も安全な場所にいるはずのギレン総帥が戦死したという発表に疑問を持ち、キシリア少将に殺害されたことを悟ったエギーユ・デラーズ大佐(当時)が、自らの部隊を集結させて暗礁宙域に向けて移動を始めた他、もはやこれまでと判断したジオン軍の部隊が小惑星アクシズに向けて戦場から離脱し始める等、戦力は大幅に減少した。
その頃、戦いは地球連邦軍モビルスーツ隊及び着岸した艦艇から突入を開始した陸戦隊が要塞内部へ侵入したことにより、要塞内部での乱戦となり、あちこちで設備が損傷し始めていた。
ここに至ってキシリアは敗色が濃厚になったと判断し、ザンジバル級機動巡洋艦で脱出を試みたが、同日12時05分に翻意した配下のシャア・アズナブル大佐に殺害される。直後に地球連邦軍のサラミス級巡洋艦数隻の集中射撃によってザンジバルも撃沈された。こうしてジオン公国は指導者たるザビ家の主要メンバー全員が死亡した。
同日12時30分には、戦闘の影響によりミサイル工場から火災が発生。電気の供給が停止して指揮系統が完全に麻痺した他、空調設備も働かなくなり、要塞としての機能に致命的な影響を及ぼし始めた。
ア・バオア・クー防衛司令部から戦闘中の各艦艇に指揮系統の機能停止と今後の自由行動を指示する命令が下ったのはこの頃と思われる。これは事実上の停戦命令(キシリア少将は生前、自身の脱出から15分後に降伏を打診することをトワニングに命じていた)であったが、残存艦艇の多くが未だ維持されていたEフィールドからの突囲撤退を試みたために、連邦軍の攻撃はその後もしばらく停止されなかった。
- 漫画『光芒のア・バオア・クー』では、ギレン死亡を21時30分、ドロス艦隊撃破はその前としている。なお、ホワイトベースのクルーが敵の動きが緩んだと感じたのは22時15分、キシリアのザンジバル撃沈は23時20分としている。
終戦
0079年12月31日18時00分、ア・バオア・クーでの戦闘が続く中、ジオン公国のダルシア・バハロ首相は、デギン公王から生前に受けていた内密の依頼によってジオン公国を共和制に移行し、サイド6を通じて地球連邦政府へ終戦協定の締結を打診した。一方、地球連邦軍もこの戦いで戦力を全て使い切ってしまい、続いて行う予定であったグラナダやジオン本国への侵攻ができなくなっていた。
その後、月面都市グラナダにて、地球連邦政府とジオン共和国政府との間に終戦協定が締結され、0080年1月1日15時00分をもって停戦が成立したため、一年戦争の一部としてのこの戦いは自動的に終結した。
しかし両軍の一部には、停戦の成立を無視して戦闘を継続する者がいた。
小説『機動戦士ガンダム』での経緯
富野喜幸が書いた小説版にも、アニメ版同様にジオン本国最終防衛ラインの要となる軍事拠点として登場するが、その展開はアニメ版と大幅に異なる。
総帥のギレンはサイド3のズム・シティで指揮を執ったため、要塞内での最高指揮官は腹心ランドルフ・ワイゲルマン中将となっており、グラナダから撤退してきたキシリアは次席の指揮官に甘んじていた。
侵攻してきた連邦軍艦隊との激戦の最中、連邦軍もろとも政敵キシリアの抹殺を目論んだギレンの密命が下り、ア・バオア・クーに対しマハルからコロニー・レーザーが発射される。その第2射(小説版では2発まで連射可能という設定)が要塞の中心部を直撃し、レビル将軍の連邦艦隊を壊滅状態に追い込むが、事前に何も知らされていなかったランドルフ中将以下、大多数の友軍がソーラ・レイによる攻撃に巻き込まれて死亡した(キシリアは寸前で辛くも空域を離脱している)。
基幹部に直撃を受けた要塞はこれにより機能不随へ追い込まれ、完全に活動を停止している。
一年戦争終結後
一年戦争終結後はジオン共和国によって管理され、再び資源採掘用として運用されていたが、グリプス戦役では核パルスエンジンを設置、ゼダンの門と名を変えている(正確には、グリプスとア・バオア・クー及びその間の空域の総称がゼダンの門である)。また『Zガンダム』第27話では、ガディ・キンゼーやマウアー・ファラオに「ガゼンの門」と呼ばれている。その際、ティターンズの要衝となるが、エゥーゴと手を組んだハマーン・カーンによって、小惑星アクシズと激突し、崩壊した。
この時点では、MS開発基地の1つとして「13」のコードが割り振られており、旧ア・バオア・クー製のMS・MA・艦船として、RX-136-1 ラクシャサ、RX-139 ハンブラビ、ガンダムタイプMSの「スコル」、航宙イージス艦の「ハティ」がある。ジオン共和国から接収して間もないため、ゼロから開発した機体はなく、他所からの引継ぎ機体のみである。
脚注
関連項目
- ア・バオ・ア・クゥー(名前の元となった幻獣)
- GUNDAM THE RIDE(富士急ハイランドで公開されたアトラクション)
アバオアクー
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アバオアクー
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ア・バオ・ア・クゥー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/09/26 22:27 UTC 版)
(ア・バオア・クー から転送)
ア・バオ・ア・クゥー(A Bao A Qu)とは、インド・ラジャスターン地方にいると伝えられている幻獣である。
出典
『アラビアン・ナイト』(『千夜一夜物語』)を最も原典に忠実に英語へ翻訳したとされる編者であるバートン卿が、彼が加えた注の中でア・バオ・ア・クゥーの伝承に触れている。[要出典] その件について、ホルヘ・ルイス・ボルヘスは彼が見聞した伝承をまとめた『幻獣辞典』(柳瀬尚紀による邦訳版〈1974年、晶文社〉がある)にて言及している。 しかしそのいずれにおいても、伝承の出典については詳しくは触れられていない。
伝承の舞台となっているのは、柳瀬の訳註によればインドのラジャスターン州ウダイプル郡チトールにある、ジャイナ教の15世紀の建造物「勝利の塔」である。この地は、古代ラジュプート族の要塞の地であった。
一方、説の中の「勝利の塔」というのは中国にある架空の塔である、と言う者もある。 『幻獣辞典』原文では「チトールにある」と記されているのみで、インドであるというのは大抵の文章中に一言も記されていない。
伝承
以下は、『幻獣辞典』からうかがわれるア・バオ・ア・クゥーの伝承である。
「勝利の塔」には、屋上のテラスへ通じる螺旋階段がある。
この塔の最下層には、目には見えないが幻獣……即ちア・バオ・ア・クゥーが眠っており、螺旋階段を上り始める者が現れると目を覚ます。人間の影に敏感なア・バオ・ア・クゥーはその人間のかかとを捕らえて、螺旋階段の外側をその者に付き添って登っていく。透明であったその姿は一段上るごとに色と輝きを増していき、最上段まで登ったとき、ア・バオ・ア・クゥーは完全な姿を現す。しかし「勝利の塔」を登り切った人間は涅槃に達することができると言われており、そうなれば、その者はいかなる影も落とすことはない。つまり、ア・バオ・ア・クゥーはその人間を捉えて最上段へ上ることはできない。
完全な姿になれなかったア・バオ・ア・クゥーは苦痛にさいなまれ、色も輝きも身体も衰えていく。
まして、上っていた人間が踵を返して下り始めれば、ア・バオ・ア・クゥーはたちまち最下層まで転がり落ちて倒れ伏してしまう。かくしてア・バオ・ア・クゥーは、「勝利の塔」の最下層で訪問者を待ち続けているのである。これまでに、ア・バオ・ア・クゥーが最上段まで上りきったことは一度しかないと言われている。
『幻獣辞典』では、ア・バオ・ア・クゥーの特性として、身体全体でものを見ることができる、触れると桃の皮のような手触りをした皮膚を持つ、と伝えている。
固有名詞の分類
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