マース企画の人物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/16 16:30 UTC 版)
麦田 美苑(むぎた みその) 主人公。25歳。もともとはある商社で4年間経理をしていたOLだったが会社が倒産し、求人誌で見つけたデザイン会社「有限会社マース企画」に経理担当として転職。後に憧れていた職業であったライター業も兼務するようになり、やがてライター専任となる。ペンネームは「麦みそ」。文章を書くこと自体は大好きで冗長になってしまうことが多く、長文の苦手な大部分の同僚に珍しがられるほど。学生時代には数年の歳月をかけて長編小説を書き上げたり、片想いポエムを自作していたこともあったらしく、大島はこの経験が現在の美苑の文章力に繋がっていると推測している。ドジな所もあるが常に前向きな性格で、周囲のサポートを受けながらライターとして成長していく。酒は「限界の先にまた次の限界の繰り返し」というザルだが酒癖は非常に悪く、酔うと人に絡んでくるようになる。太りやすい体質を気にしており、ダイエットに挑戦したりしている。 一見するととぼけ気味な人物だが、前に勤めていた会社ではOL達の間で微妙な線が引かれた派閥争いを生き抜いてきた歴戦の猛者。 1巻では愛車が登場するが、その車種はスズキ・アルトラパンをモチーフとしたものである。 家族は両親と弟(大阪に在住。当地では交際相手と半同棲中)。 米原 梨絵(よねはら りえ) 美苑とは同い年の25歳。デザイン担当で、かつては経理を担当していた。見た目はクールだが内心は熱血派。人見知りな性格で、当初は美苑を警戒してか敵視するようなスタンスを取っていたが、彼女の成長と前向きな姿勢によって次第に打ち解けるようになる。酒は「弱いくせにやたら飲む」(梶浦談)タイプで、酔うと自虐気味の泣き上戸になる。細身でスリムな体型で太りにくい体質だが、胸がないことを気にしており、酔った時には「Aカップに憧れる女(=自分)もいるんだぞ!」と発言したこともある。髪型は当初はロングヘアだったが4巻でショートカットにチェンジ。 伯母がポップアート好きだったことや小学3年の時に交通安全ポスターのコンクールで入賞したことでデザインに興味を持ち、高校もデザイン科に進んでいる。デザインの専門学校を経て名古野(モデルは名古屋市)の大手デザイン会社に勤務していたが、萎縮して実力を発揮できずにマース企画に転職している。 粟屋 真琴(あわや まこと) 22歳。営業担当。高校・大学ではバスケットボール(ポジションはポイントガード)に青春を捧げた体育会系。語尾に「~ッス」と付けるのが特徴。明るく楽天的な性格で、美苑を励ましたりする事も。美苑より年下で新卒入社したばかり。髪型はベリーショートだが、これはクセっ毛な上に髪の量が多いため伸ばすと治まりがつかなくなるから。意外と胸が大きめ(梨絵からは僻みを込めて「隠れ高額納税者」と呼ばれるハメに)。コンプレックスは足首が太めなことと、色気が少ないこと。体育会系出身であるが故に先輩には逆らえず、そのためパシリ時代に培った色々な特技を持つ。 増田 孝作(ますだ こうさく) 「マース企画」社長。温厚な性格で「能力のある人物」を見抜く目はあるものの、仕事ぶりはあまりよくない(社員からもその様に評価されている)。人当たりはいいので外部からの評判は(仕事以外では)よく、大島(後述)をして「珍種の無能」と評される。見た目は中世の音楽家風で、常にスカーフを巻いている。趣味は音楽家の肖像画風に顔の表情を変えて相手を驚かせることだが、入社前の面接では緊張している相手の本性を見破る手段として使っている。バツイチで現在は独身。 梶浦 修平(かじうら しゅうへい) 営業担当の男子社員。口の悪さは社内一。いつも何かにつけて女子社員にダメ出しをし、またニックネームをつけて呼ぶ。美苑は「麦みそ」、梨絵は「米子」。真琴のことはかつて「あわわ」と呼んでいたが、「アイドルみたい」と却って機嫌を良くしてしまったのでやめた。この3人の苗字(麦・米・粟)を取って彼女たちを「穀物トリオ」と総称している。営業の時はさわやかな笑顔と姿勢で臨むプロだが、これは無愛想かつ怒りっぽい素の自分を隠して社会人らしく振舞うためであり、自分自身でもこの姿を「メッキ」と呼んでいる。無神経な発言で美苑たちの怒りを買うことも多いが、性根は悪くない。美苑との間には「恋愛フラグ」の様なものが立つこともあるが、そのことごとくを自ら叩き壊している。 大好物はチョコレート。苦手なものは「長文の企画書」。「足の綺麗な人が好き」という脚フェチでもある。高校時代はバレー部に所属していたらしいが、現在は体育会系のノリは苦手。 棚橋 裕也(たなはし ゆうや) デザイン兼イラスト担当。マイペースな性格でちょっと変わり者だが、物事を冷静かつ客観的に見ている。時に美苑たちに仕事上のアドバイスを諭す。自身の仕事ぶりについては「やる気も熱意もあまりない」と言うが、松山はこれを「(一見したやる気のなさは)他人のやる気を削がないからいい」と評価している。 紘佳(ひろか)、鈴音(すずね)という2人の妹 を溺愛するシスコンである。そのシスコンぶりは、上の妹である紘佳の結婚式において新郎をいびり、その夜は妹のことを思って泣き出すほど。その一方で下の妹である鈴音には私立中学への進学を勧め、学費を親と半々で負担している。美苑をして「父を持った娘のよう」と言わしめ、自身も「鈴音が生まれた時もう中学生で、兄というより父親に近かった」と語っている。自身がメガネをかけていることもあり、趣味は「変なデザインのメガネコレクション」であることが『恋愛ラボ』内で語られている。 目標とする人物は「高田じゅんじ」。 大島 真理子(おおしま まりこ) 営業担当。34歳。彼女の前では年齢ネタは禁句。バリバリのキャリアウーマンで成績は優秀。部下を高く評価している。営業職の前はライターもしていた。美苑にとっては「師匠」とも言うべき存在であり、「麦みそ」というペンネームを与えたのも彼女。お酒の席では普段はおとなしいが、「仕事上のストレスが溜ったりヘコんだりしている時に」「飲んだ酒がその時の感情にヒットする」と酒癖が極端に悪くなり、男女問わず部下にセクハラまがいの言動を取るようになってしまう。ライター時代のペンネームは新人当時の先輩に付けられた「まりまりん」という本人にとっては抹消したい代物。1巻では、なぜか穀物トリオに「殿下」というニックネームを付けられた。 前の職場で知り合った、年下の彼氏と長距離恋愛中である。 松山 宏(まつやま ひろし) デザイン担当チーフ。社内でも増田以外は営業チームですら「チーフ」と呼ぶことがほとんど。仕事量は梨絵の倍を割り当てられても、飄々と仕事をこなす「出来る」人物。性格は温厚で、部下の梨絵にとっては「理想の上司像」でもある。ライター業も優秀なので美苑にアドバイスする事も。悩みは頭髪が薄くなってきていること。社長とは長い付き合いで、会社の立ち上げにも関わっており、現在は現場の仕事をこなしながら後進の成長を見守る事を楽しんでいる。温泉フリーク。紘佳が来るまで、社内で唯一の配偶者持ちだった。作者のコメントによると9人中で彼のみモデルとなった人物がいるらしい。 牧野 紘佳(まきの ひろか) 棚橋の上の妹。美人で巨乳で既婚者。ただし腹黒な部分もある。年齢は美苑、梨絵と同い年で、梨絵にとっては何かにつけ(主に胸と女子力で)敗北感を覚える存在。彼女もまた兄と同様に妹・鈴音を溺愛するシスコン。マース企画の面々とは社内親睦バーベキューの際に初めて知り合った。その後美苑のライター専任化に伴い経理担当としてマース企画にパートタイムで就職。結婚前に取得した経理関係の資格を生かす。 手の早い性格で、泣き虫でドジな夫や下の妹に対するシスコンが過剰な裕也に対し、妹の作ってくれたハリセンでツッコミをかます。それどころか雇用主である増田すら就職間もない頃からミスした時には容赦なくハリ倒している。
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