マルコシアス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/26 04:51 UTC 版)

マルコシアス(Marchosias)またはマルコキアス(Marchocias)は、悪魔学における悪魔の一人。
概要
『ゴエティア』および『悪魔の偽王国』に列挙された魔神の一人で、30の軍団を指揮する地獄の大いなる侯爵である。『ゴエティア』では35番目に、『悪魔の偽王国』では31番目に記載されている。名前は俗ラテン語で侯爵を意味する"marchio"に由来する。
『ゴエティア』によるとグリフォンの翼と蛇の尾を持ち、口からは炎を吹く狼[1]の姿で現われ[2]、召喚者の命令によって人間の姿になるという。強力な戦士であり、全ての疑問に正しい回答をする。また、取引をする召喚者に対してとても誠実である。
元は主天使であり、かつて主人だったソロモン王に1200年後に第七の玉座に戻りたかった、と話した事が『ゴエティア』には記述されている。『悪魔の偽王国』でも同様の記述があり、彼がこの願望に惑わされた、という記述があるがソロモン王に話したとは書かれていない。
日本のオカルトでのマルコシアス
伝統的な悪魔に独自の設定を組み込む江口之隆は『西洋魔物図鑑』の中でマルコシアスがグレモリーの騎獣であったという設定を付け加えている。
脚注
- ^ 『悪魔の偽王国』では、より詳細に「獰猛な雌狼」と書かれている。
- ^ マグレガー・メイザースとアレイスター・クロウリーの『ソロモンの小さな鍵』の脚注によると、17世紀の写本に狼ではなく牡牛と読めるものがあったという。The Lesser Key of Solomon, p33脚注
参考文献
- グスタフ・ディヴィッドスン著、吉永進一訳『天使事典』創元社、2004年 ISBN 4-422-20229-4
- コラン・ド・プランシー著、床鍋剛彦訳『地獄の辞典』講談社、1990年 ISBN 4-06-201297-9
- S.L. MacGregor Mathers and Aleister Crowley, The Lesser Key of Solomon(1904), p33 The Internet Sacred Text Archive 内の文書(英文)
- Arthur Edward Waite, The Book of Ceremonial Magic(1913), The Internet Sacred Text Archive 内の文書(英文)
- Johann Weyer, Pseudomonarchia Daemonum, Twilit Grotto: Archives of Western Esoterica 内の文書(ラテン語および英文)
- Goetia, Twilit Grotto: Archives of Western Esoterica 内の文書(英文)
マルコシアス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 01:23 UTC 版)
「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」の記事における「マルコシアス」の解説
足先に猛獣の鋭利な爪を携え、装甲に鷲獅子を彷彿とさせる羽が装飾される。「眼前の状況に対して最も正しい未来を示す」、つまり謎に対して解答<ギフト>を用意するという変則的な恩恵。「未来を視る」のではなく「望む未来を実行する」この恩恵は、術者が状況を把握していなくてもダイレクトに答えだけを用意してくれる。
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