感染症の種類 |
アライグマ回虫による幼虫移行症
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北米原産のアライグマに普通に見られるアライグマ回虫(Baylisascaris procyoni )は基本的にアライグマ以外の動物で成虫になることはないが、ヒトがその虫卵を経口摂取すると幼虫移行症を引き起こし、致死的な中枢神経障害の原因となる。わが国にも北米から移入されたアライグマが多数生息するため、それらからヒトへの感染を防ぐ注意が必要となっている。
その結果、諸施設や一般家庭で飼育されたアライグマは現在までに総計2万頭を越えると推計され、その一部が飼育しきれずに逃亡や遺棄されたため、野外で定着・繁殖している現状がある。これらの「野生アライグマ」は、全国の47 都道府県のうち32 都道府県で確認されている(図1)。我々の調査では現在のところ(2002 年10 月現在)、これらの「野生アライグマ」からはアライグマ回虫の寄生例は確認されていない。
病原体 アライグマ回虫による幼虫移行症の病害程度は、摂取した虫卵の数と幼虫の移行部位に依存する。 50 個の虫卵を投与した結果、感染後7日目に分泌物が滲出して目を開けられなくなる「閉眼」、一定方向にぐるぐると輪を描くように回り続ける「旋回運動」、終始首を傾けたまま運動する「斜頚」、体を転げ回らせる「横転(さらに痙攣して失禁)」などの特徴的な神経症状を認めた(図3)。感染後10 日から死亡する個体もあり、解剖して調べると脳から虫体が回収された。虫体は体長が約1.2mm にも達し、感染幼虫(体長約0.27mm )の4 倍以上に発育していた(図4 )。大脳の病理組織標本には、皮質を移行中の虫体の断面が認められた(図5)。 アライグマ回虫卵で汚染された環境内で突然の好酸球性髄膜脳炎が発生した場合には、本症を疑う必要がある。脳脊髄液好酸球増多、末梢血好酸球増多、MRI での深部白質異常、および脳脊髄液や血清での特異抗体の検出により診断が行われる。眼幼虫移行症では、検眼鏡により虫体が検出されて診断されたヒト症例も報告されている。 治療・予防
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アライグマ回虫による幼虫移行症と同じ種類の言葉
| 症に関連する言葉 | 側湾症(そくわんしょう) 神経膠症 アライグマ回虫による幼虫移行症 月経困難症(げっけいこんなんしょう) 妊娠中毒症(にんしんちゅうどくしょう) |
固有名詞の分類
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