経口摂取
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漢方薬としては、前田綱紀は1670年(寛文10年)に、加賀の三味薬(万病円、紫雪、鳥犀円)の調剤販売を、中屋、福久屋、宮竹屋に許可したが、この中屋の初代の彦左衛門が混元丹を作り明治に入っても人気は衰えなかったが、混元とは胎盤のことである。他説では彦左衛門の子の彦兵衛が1579年(天正7年)に家伝の混元丹を製造し商売をはじめたという。中国では紫河車(ヒト胎盤)を配合した「紫河車大造丸」は医薬品の扱いである。「牡荊子丸」は牡荊子(ニンジンボク果実)、山薬(ヤマイモ)、紫河車を原料としている。 プラセンタの医薬品として最古のビタエックスが代表的な内服薬で、第二類医薬品として「滋養強壮」の効能のある製品がいくつか存在する。1950年代よりヒト胎盤を配合したいくつかの大衆薬が市販されていた。 日本では自由診療(自費医療)において、経口のヒト胎盤エキス(ラエンネック P.O.)を使うこともある。
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経口摂取
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 16:02 UTC 版)
ヒアルロン酸は、既存添加物として厚生労働省に認められている。安全性についてはLD50 2400 mg/kg/day以上(マウス、経口投与)、変異原性試験の陰性が確認されている。ランダム化比較試験や動物試験、また米国、カナダ、イタリア、ベルギーといった販売されている国での有害な影響の報告はない。健康な人で行った通常の3倍量1日360mgの摂取を4週間続ける安全性試験では、明らかな有害な兆候は観察されなかった。 分子量が10万を超える物質はほとんど吸収されないが、腸内細菌はヒアルロン酸を低分子化し、または低分子化の加工によって吸収量が増加する。食べるヒアルロン酸では、乾燥肌が気になるといった機能性表示がある。鶏冠由来ヒアルロン酸では、「膝の違和感の自覚症状」が減ったとして「ひざ関節が気になる方へ」の機能性表示がある。 経口摂取されたヒアルロン酸による膝の痛みの改善では、2008年から2015年の間にランダム化された二重盲検試験が13研究あり改善を示している。摂取量は毎日80mgから2520mgの範囲。 日本の研究がヒアルロン酸の経口摂取による皮膚の水分量増加を報告しているが、日本国外では日本の文献にアクセスできないため研究が実施されにくい。それでも2017年には日本の研究に触発されて白人での初の研究が実施されている。 2014年の総説論文(査読あり)ではランダム化比較試験が5研究見つかり、2015年に「肌の乾燥が気になる方」という機能性表示食品の消費者庁への申請のために引用された査読付き論文のランダム化比較試験は3研究あり、2017年には4研究でいずれも有効だと記載され、別の2017年の申請書においては6研究中4研究が有効とされ摂取量が低く無効とされた1研究を含んでいる。国立健康・栄養研究所の2016年の調査では6件中3件を何の影響もなかったと記載している(内1件は前述の摂取量が低い研究)が、他の文献で水分量増加と評価された2研究への言及がそのように表現されているため以下に違いを記載する(以下、東邦大学医学部の2研究)。多くの研究条件は乾燥肌を訴えている者を対象とし水分量の変化を目的としている。これらの対象となっていない一部の研究はシワの改善を目的としている。 早くは2001年には、顕微鏡解析装置を使った客観的な効果が報告されていたが、総説論文では分子量80万のヒアルロン酸の日に240mgを摂取し乾燥肌を改善したとし、査読なしの論文であることから、消費者庁への申請書では評価から除外されており、国立健康・栄養研究所は13項目中3項目のみ改善が認められたとしている。 分子量が30万や80万のヒアルロン酸の毎日120mgの摂取では、摂取期間中に水分量の改善が得られ、終了から2週間後では30万のみ偽薬より有意な改善であった、2015年の42名でのランダム化比較試験で査読付き論文である。 東邦大学医学部による80万ヒアルロン酸を日に120mg摂取した研究は、申請書では左眼下部の角層水分量が2週間後に有意に多く水分減少を緩和したと記載されている。別の申請書でも同様の増加を記載している。査読論文は水分量増加と記載し、国立健康・栄養研究所は影響は認められないと記載した。 同一条件で、申請書では角層水分量が有意に増加し3週間で偽薬より有意に多く6週間後にも多い傾向だと記載されている。別の申請書でも同様の増加を記載している。査読論文は水分量増加と記載し、国立健康・栄養研究所は影響は認められないと記載した。 2009年の、査読なしの論文であり申請書では評価から除外されており、ランダム化比較試験によって30万ヒアルロン酸120mgを摂取し、別の申請書では摂取終了2週間後に水分量が有意に増加と記載されている。査読論文は水分量増加と記載、国立健康・栄養研究所は、2週間後の有意に増加に追加記載し摂取中に影響は認められなかったと記載している。 分子量3.8万のヒアルロン酸を日に240mgを摂取したところ、皮膚水分量は8週間後に有意に増加し、左眼の角のシワ面積は偽薬では広くなったがヒアルロン酸では広くなっておらず、研究条件は2015年の28名でのランダム化比較試験で査読付き論文である。査読論文は水分量増加と記載し、別の申請書は、前腕内側の角質水分量には有意な差がなく、水分量が高めの部位を測定したことが原因だと考えられるとした。 韓国人女性52名を対象とし3.8万ヒアルロン酸を240mg摂取し、シワの減少が観察されたという、2007年のランダム化比較試験。 低分子化された分子量5000や1520のヒアルロン酸を日に280mgを摂取し保湿機能を改善し、研究条件は52名でのランダム化比較試験である。申請書では鶏冠由来のヒアルロン酸ではない可能性があるとして評価から除外されている。 高分子30万または低分子2000のヒアルロン酸1日120mgの摂取では、画像解析装置を使い、共に3か月で目の周囲のシワを減少しており、研究条件は2017年の60名でのランダム化比較試験である。 120mgでの効果が確認されているため、下限を探るために日に50mgのヒアルロン酸を摂取したランダム化比較試験では、影響は認められず論文の著者は有効量に達していないと考えられるとした。国立健康・栄養研究所がとりあげ、ヒアルロン酸の影響はなかったと記載している。(参考、ランダム化比較試験#臨床試験におけるバイアス) こうした原理を解明するための基礎研究は行われており、2014年のラットを使った実験では、餌に入れられた標識化された平均92万分子量のヒアルロン酸の90%は分子量の変化は不明だが消化管から吸収され、24時間後では血中よりも皮膚から検出される方が多くなり、また過剰分は排泄されることが観察された。 分子量90万の高分子のヒアルロン酸がマウスの腸管のTLR4受容体に結合するという、自己免疫疾患を抑制する可能性のある基礎研究がある。
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