架空の武器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/24 14:18 UTC 版)
弓矢
北欧神話
- ミストルテイン - オーディンの息子バルドルの命を奪ったヤドリギの矢。フロームンドが持つ剣とも。
- グシスナウタル (Gusisnautar) - オルヴァル=オッド(矢のオッド)が操る3本の矢。それぞれフラウグ (Flaug)、フィーヴァ (Fífa[24])、フレムサ (Hremsa[25]) という名で呼ばれることもある[26]。自ら弦を離れて飛び、また自ら戻ってくるため探す必要がない、という力を帯びている[27]。
インド神話
- ヴィジャヤ - インドラ神の武器。その後の所有者はパラシュラーマ、カルナ。
- ガーンディーヴァ(『マハーバーラタ』) - アルジュナがアグニ神から授かった弓。
- コダンダ(kodanda) - ラーマの弓、一部の地域ではラーマの弓はシャランガ。
- シャランガ(『ラーマーヤナ』) - ヴィシュヌ神の弓。
- チャンドラダヌス(『マハーバーラタ』) - アルジュナがアグニ神から授かった弓。
- パシュパタ(『マハーバーラタ』) - アルジュナがシヴァ神から授かった弓。
- ピナカ - シヴァ神の弓。別名ダヌーシュ
- ブラマダッタ(ブラフマダッタ) - 【ラーマーヤナ】創世神・鍛冶神ヴィシュヴァカルマンが作った金剛石をちりばめた黄金の弓。ラーマが使用した[28]。
- 無尽の矢筒 - 【ラーマーヤナ】ブラマダッタと共に大聖アガスティヤからラーマに授けられた無限に燃える矢が出せる矢筒。
- インドラの矢(インドラの雷) - 【ラーマーヤナ】ラーマによって使用された。
- ハラダヌの弓 - 【インド神話】『ラーマーヤナ』に登場する8台の荷車に乗せて運ぶほど重い弓。この弓を引けた者にシータとの結婚が約束され、ラーマが引く際に破壊された。
- サルンガ - ラーマ持つ太陽神の弓矢。この矢にだけは翼があり、その先端は太陽の光と炎で出来ている。矢の重量は計りしれないもので二つの山を足したほどの重みがある。
アーサー王物語
日本神話
日本神話(記紀神話)に登場する武器
- 天之麻迦古弓(あまのまかこゆみ)と天羽々矢(あめのはばや) - 天稚彦が高皇産霊神より賜った弓矢。この弓矢は雉の鳴女(なきめ)を射抜き、そのまま高天原まで届いたとされる。
- 生弓矢(いくゆみや) - 大国主が根の国から持ち帰ったスサノオ神の弓矢。この弓矢と生大刀で八十神を倒し、葦原中国を平定した。美具久留御魂神社に奉納されている。
- 金の弓箭(きんのきゅうせん) - キサガイヒメが誓約をして現れた金の弓箭で、これで岩屋を撃ち抜いたのが現在の加賀の潜戸である。
- 幸弓、幸矢 - 彦火火出見尊が所有した弓矢
中世・近世における創作に登場するもの
- 角槻弓 / 角突弓(つののつきゆみ) - 田村語りおよび坂上田村麻呂伝説で藤原俊宗が使用した弓。また『田村の草子』『田村三代記』などでは神通の鏑矢を通して親子の確認がおこなわれる。
- 雷上動 - 『前太平記』で源頼光の夢に現れた弓の名手養由基の娘からもたらされた弓。他に水破、兵破という矢ももたらされた。この弓は子孫によって鵺退治に用いられた。
中国神話
中国の伝承に登場する武器
- 烏号 - 中国神話伝承における黄帝の弓。名前の意味は「むせび泣き」。
- 乾坤弓 - 中国を統治した五帝の最初の帝の黄帝乾坤の弓。『封神演義』中の乾坤弓という名で李靖が所有していたが、哪吒が遊んでいる時に碧雲童子を殺してしまう。
- 落日弓 - 丹弓。9つの太陽を撃ち落とした后羿の弓。
- 降伏三界 - チベットの大英雄リン・ケサルの宝弓。
- 威猛降敵 - ケサルの妃、女性英雄アタラモの弓。
中国の小説類に登場する武器
- 三国志演義
- 水滸伝
- 游子弓 - 『水滸伝』の花栄が所有した弓。
中国の史実に登場する武器
その他
- アイジェク・ドージ(Aijeke dauge) - サーミ人が崇めた雷神ホラガルレスが悪霊の頭を打ちぬくのに用いた虹の弓。
- シェキナーの弓 - エノク書に登場する天使ケルビエルの弓。
- キューピッドの弓 - 矢は2種類あり、黄金の矢は愛を暴走させ、鉛の矢は愛を失わせる。
- ヘラクレスの弓とヒュドラの矢 - ギリシア神話でヘラクレスが使用した。また死後、トロイア戦争の英雄ピロクテーテースが譲り受け使用した。
- アポロの弓(Bow of Apollon) - ギリシア神話で太陽神アポロが持つ光をあらわす弓矢。百発百中の命中率。さらに傷の治療まで行う事もできる。
- アバリスの矢 - ギリシャ神話で太陽神アポロが司祭ヒュペルボレオスのアバリスに授け、アバリスからピタゴラスに学問のレッスン料として支払われた。持ち主を見えない存在にし、未来予知を可能とし、空の旅に使われ、病気を治した。
- ムハンマドの6張の弓
- 宝石の弓 - ビルマの英雄王ピューソーティの神弓、魔獣を討ち倒した雷神インドラの弓。
- ウッコンカーリ - Ukkon kaari。フィンランドの天空神ウッコの虹弓。
- ヨウカハイネンの弓 -『カレワラ』序盤に登場する呪歌使いの狩人の弓。猛毒の黒い血を塗りつけ弓と矢に魔法を篭らせた。
- ハイク・ナハペトの長弓 - アルメニアの始祖王の弓。超々遠距離射撃からベルを射殺し、巨人殺しの弓。
- 天の弓 - The Bow of The God。ダニルウ(ダニエルとも)が工芸神コシャル・ハシスに頼んで、息子アクハトの為に特別に作らせた弓。これを女神アナトが欲するが不死と引き換えることを条件にしたため神の怒りを買い、アナトに操られたヤトパンに殺されてしまった。
- ^ 渡邉 2019, p. 239.
- ^ 渡邉 2019, p. 240.
- ^ Trachsler & 渡邉 2017, p. 104.
- ^ 『フロールヴ・クラキのサガ』『コルマクのサガ』『ラックス谷の人々のサガ』などに登場する。
- ^ 『スノッリのエッダ』の『詩語法』に登場する。
- ^ 『ヘルヴォルとヘイズレク王のサガ』に登場する。
- ^ “The Old Norse World :: dragvandill (noun m.) ‘°of a sword)’”. Skaldic Poetry of the Scandinavian Middle Ages. 2023年3月7日閲覧。; “dragvandill sb. m. (ONP)”. Dictionary of Old Norse Prose. コペンハーゲン大学. 2023年3月7日閲覧。
- ^ 『エギルのサガ』や『雄鮭のケティルのサガ』に登場する。
- ^ 『シズレクのサガ』第389章。heimskringla.no
- ^ 参考:“Adelring - Lost & Found Chest from the Fantastical World” (英語). 2023年5月13日閲覧。; “固有名編 - Lost & Found Chest from the Fantastical World / 幻想アイテムの拾遺匣”. 2023年5月23日閲覧。
- ^ (中国語) 三國演義/第005回, ウィキソースより閲覧。
- ^ 酒見, 紀成「Sir Beves of Hamtoun の翻訳者」『ニダバ』第35巻、西日本言語学会、2006年3月31日、155-163頁、CRID 1050296265984276992。 p. 162.
- ^ 参考: “ジャンヌ・ダルクの愛剣「フィエルボワの剣」を求めて - Call of History ー歴史の呼び声ー”. 2023年3月7日閲覧。 - 参考文献のリストなどが掲載されている。
- ^ “ԹՈՒՐ-ԿԱՅԾԱԿԻ”. 2023年3月7日閲覧。; “ԹՈՒՐ-ԿԵԾԱԿԻ”. 2023年3月7日閲覧。
- ^ The Origin of the Spear. I E. A. E. Reymond The Journal of Egyptian Archaeology Vol. 49 (Dec., 1963), pp. 140-146
- ^ 『ロランの歌』第95節。
- ^ 『ロランの歌』第232節。
- ^ 王と神の三柱神(ルーブル美術館)
- ^ 知っておきたい 世界と日本の神々 68p
- ^ 羅玲「中国皮影における雷公像の図像的考察」『早稲田大学大学院文学研究科紀要』第62巻、早稲田大学大学院文学研究科、2017年3月、692-676頁、ISSN 2432-7344、NAID 120006230439。
- ^ 吳承恩 (中国語), 西遊記/第060回, ウィキソースより閲覧。
- ^ 吳承恩 (中国語), 西遊記/第095回, ウィキソースより閲覧。
- ^ 吳承恩 (中国語), 西遊記/第012回, ウィキソースより閲覧。
- ^ “fífa sb. f. (ONP)”. Dictionary of Old Norse Prose. コペンハーゲン大学. 2023年5月23日閲覧。
- ^ “hremsa sb. f. (ONP)”. Dictionary of Old Norse Prose. コペンハーゲン大学. 2023年5月23日閲覧。
- ^ 『雄鮭のケティルのサガ』
- ^ 『オルヴァル=オッドのサガ』
- ^ ヴァールミーキ/阿部知二訳 『ラーマーヤナ(上)』
- ^ 十大名弓(百度 2017.6.28)
- ^ James G. Lochtefeld (2002). "Pasha". The Illustrated Encyclopedia of Hinduism: N-Z. The Rosen Publishing Group. p. 505. ISBN 978-0-8239-3180-4。
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