日産・AD
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/18 20:02 UTC 版)
4代目 Y12型(2006年 - )
日産・AD 日産・ADエキスパート 日産・NV150 AD(4代目) V#Y12型 | |
---|---|
2021年5月改良型 AD DX | |
2016年11月改良型 NV150AD VE | |
2006年12月発売型 AD | |
概要 | |
販売期間 | 2006年12月 - |
ボディ | |
乗車定員 | 2/5人 |
ボディタイプ | 5ドア ライトバン |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 前輪駆動 / 四輪駆動(オートコントロール4WD) |
パワートレイン | |
エンジン |
直4 1.8L MR18DE 直4 1.6L HR16DE 直4 1.5L HR15DE 直4 1.2L CR12DE |
変速機 | 4AT/エクストロニックCVT |
サスペンション | |
前 | ストラット式 |
後 |
H型トーションビーム(2WD) トレーリングアーム式マルチリンク(4WD) |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,600mm |
全長 | 4,395mm |
全幅 | 1,695mm |
全高 | 1,500mm |
最大積載量 |
300kg(1.2L) 400kg(1.6L 4WD) 450kg(1.5L/1.8L) |
その他 | |
姉妹車/OEM |
日産・ウイングロード(3代目) マツダ・ファミリアバン 三菱・ランサーカーゴ |
フルモデルチェンジに伴って車種名がADに改められ、同時にエキスパート後継となる上級仕様の派生車種であるADエキスパートが新設された。3代目ウイングロード(Y12型)と基本構造を共有するが、リヤサスペンションは、同方式ながらスペース効率を高めるためよりコンパクトなものに変更されている。当初はガソリンエンジン搭載の2WD車のみのラインナップであり、エンジンはCR12DE型、HR15DE型、MR18DE型(ADエキスパートのみ)を設定している。採用されるトランスミッションは、4速オートマチックのみであった[5]が、後のマイナーチェンジで1.5L車はCVTに変更された。
最大積載量はADのみに設定される1200cc車が300kg、1500cc車以上では450kgとなっている。また、上級仕様の派生車種であるADエキスパートは全車カラードバンパーが装備される。
インパネは商用車としての利便性を考慮した専用設計となっている。インストアッパーボックスのフタには、自動車では世界初のホワイトボードが標準装備され、助手席シートバックには可倒式テーブルも装備されている。また、燃料給油口の位置がプラットフォームの関係上、初代同様の右側に移された。生産拠点は日産車体湘南工場に戻っている。
2022年現在、発売開始から16年目となる長寿モデルとなっている。ベルコグループではADエキスパートをベースとしたセンターストレッチ仕様の洋型霊柩車を導入している。
- 2006年12月20日 - モデルチェンジ。
- 2007年1月24日 - マツダにOEMされているファミリアバンの一部グレードもこのモデルに変更された。
- 2008年
- 2009年5月20日 - 一部仕様変更で全車に助手席SRSエアバッグシステムが標準装備となり、4WD車には寒冷地仕様が標準設定となった。
- 2010年8月23日 - 一部仕様変更。全車に100V・100Wの電源コンセントとアシストグリップ(ADは助手席のみ、ADエキスパートは助手席と後席2箇所)を新たに設定し、ADの「DX」を除く全てのグレードで、ドアミラーをエクステリアカラー同色に変更した。ADエキスパートはこれにインテリジェントキーとエンジンイモビライザーも追加装備した。
- 2012年5月10日 - 一部改良。同年7月以降の生産車に適用される安全法規に対応するため、ADの全グレードとADエキスパートの「LX」で前席ハイバックシートのヘッドレスト上端を延長し、全グレードで後席中央シートベルトのタング形状を変更した。
- 2013年5月20日 - 一部改良。ADの2WD車(1.5L車)及びADエキスパート「GX」の2WD車のトランスミッションを副変速機付CVTに、エンジンをジュークやキューブで採用されたデュアルインジェクター・ツインCVTC付きのHR15DEに変更したことで燃費・出力を向上し、「平成27年度燃費基準+20%」を達成。併せて、全車でメーターデザインを変更し、燃費計(瞬間燃費・平均燃費・渡航可能距離)を標準設定。インパネもブラックに変更した。なお、今回の一部改良により、ADの2WD車に設定されていた1.2L車は廃止された。
- 2016年
- 新たに、歩行者検知にも対応したエマージェンシーブレーキ、LDW(車線逸脱警報)、VDC(ビークスダイナミックコントロール)を全車に標準装備し、安全性能を強化(なお、最上位グレード以外はメーカーオプションでこれらの装備をレスに設定することも可能である)。
- 外観はフロントマスクが刷新され、Vモーショングリルを採用。内装はインストアッパーボックスとグローブボックスの大容量化によって収納力を向上し、2WD車はセンターコンソール周辺の形状変更により、カップホルダーが500ml紙パックに対応するものとされた。なお、インストアッパーボックスの大容量化に伴いホワイトボードの装備はなくなった[10][11]。
- グレード体系は2WD車・4WD車で共通化するとともに大幅に整理され、従来のADに相当する「DX」と「VE」、従来のADエキスパートに相当する「エキスパートLX」と「エキスパートGX」の4グレードとなった。ADエキスパートに設定されていた1.8L車も併せて廃止された。
- 2018年
- 3月24日 - 日産・ウイングロードが販売終了したが、本車両は引き続き継続生産して販売されている。
- 6月21日 - マツダ・ファミリアバンがトヨタ自動車のプロボックス・サクシード[12]のOEMに切り替わったため、マツダ向けOEM供給を終了。
- 2019年4月 - 三菱・ランサーカーゴが販売終了のため、三菱自動車向けOEM供給を終了。これにより、1994年8月以来、約25年ぶりにOEM供給のない日産ブランド専用車に戻った。
- 2021年5月24日 - 一部仕様向上を行い、同時に車名が2016年11月のマイナーチェンジ以来約4年5ヶ月ぶりにADへ回帰された[13]。
- 2WD車にアイドリングストップが搭載され、燃費性能が改善されたほか、先行車または対向車や周囲の明るさに応じて上向きと下向きを自動で切り替えるハイビームアシスト、足を踏み替える間の2秒間ブレーキ力を保持するヒルスタートアシスト、USB電源ソケットを全車に標準装備。4WD車には運転席ヒーターも装備された。
- また、ステアリングに抗菌処理が施され、フロント・リアのエンブレム・ステアリング・センターキャップ及びグレード別設定(グレードにより標準装備またはメーカーオプション)のインテリジェントキーのCIが2020年7月に改定された新CIとなった。
- なお、今回の一部仕様向上により、WLTCモードによる燃料消費率(JC08モードも併記)及び排出ガスに対応し、2WD車は「平成30年排出ガス基準50%低減レベル(☆☆☆☆)」認定を取得した。
- 2022年9月1日 - 今後の部品供給リスクが更に見込まれることと、すでに注文を受けているユーザーへの確実な納車を優先させるため、この日から一時オーダーストップ(受注停止)された[14]。
- 2023年4月10日 - 世界的な原材料費や物流費などの高騰を鑑み、グレード・駆動方式により13.75~15.07万円(10%の消費税込)値上げする価格改定を実施の上、約7ヶ月ぶりに注文受付が再開された[15]。
- 2024年3月1日 - 一部仕様変更[16]。
- 各種法規への適合化が行われ、安全面では「踏み間違い衝突防止アシスト」を追加。また、グレード体系が整理され「エキスパートLX」を廃止。価格も変更され、グレードを問わず2WD車は38,500円、4WD車は85,800円(いずれも10%の消費税込)それぞれ値下げされた。
- なお、2WD車は2022年度燃費基準達成車となった。
-
2006年12月発売型 ADエキスパート
-
2016年11月改良型 NV150AD エキスパートLX
-
2021年5月改良型 AD DX リア
-
2016年11月改良型 NV150AD VE リア
-
2016年11月改良型 NV150AD エキスパートLX リア
-
2006年12月発売型 AD リア
-
2006年12月発売型 ADエキスパート リア
-
2006年12月発売型 ADエキスパート インテリア
注釈
- ^ 2シーターは自動車税が安価(\14,300→\8,000)でトラックと同額になる。
- ^ パートタイム式をバンの1500と1700ディーゼルに設定。
- ^ フロントマスクがワゴンの1993年8月発売の後期型と同じである。
- ^ ホイール径とPCDが2WD車と異なる。
出典
- ^ “ADワゴン”. トヨタ自動車株式会社 (2020年1月18日). 2020年1月18日閲覧。
- ^ “AD-MAXワゴン(日産)のカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月18日). 2020年1月18日閲覧。
- ^ “ADバン(日産)1990年10月~1999年6月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月18日). 2020年1月18日閲覧。
- ^ “AD-MAXバン(日産)のカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月18日). 2020年1月18日閲覧。
- ^ 『新型「AD / ADエキスパート」を発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2006年12月20日 。2006年12月20日閲覧。
- ^ 日産自動車と三菱自動車、OEM供給を拡大 日産公式 2007年4月3日
- ^ 日産自動車と三菱自動車、OEM供給を拡大 三菱公式 2007年4月3日
- ^ 『日産自動車、「AD / ADエキスパート」の法規対応を実施』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2016年1月18日 。2016年1月19日閲覧。
- ^ 『「NV150 AD」を発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2016年11月30日 。2016年11月30日閲覧。
- ^ 永田恵一 (2019年11月8日). “営業成績は上がり農作物のデキもよくなる!? 単なる道具じゃない快適性抜群の商用車5選”. WEB CARTOP. 2023年2月14日閲覧。
- ^ “Equipment|NV150 AD 主要装備一覧” (PDF) (2018年3月20日). 2023年2月14日閲覧。
- ^ 2020年5月にサクシードの販売が終了され、プロボックスに統合された
- ^ 『日産自動車、「AD」を一部仕様向上』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2021年5月24日 。2021年5月24日閲覧。
- ^ 『日産自動車、「AD」ご注文の一時停止のおしらせ』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2022年8月5日 。
- ^ 『一部車両の価格改定について』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2023年4月10日 。2023年4月10日閲覧。
- ^ “日産、商用バン「AD」一部仕様変更 安全装備を強化して全車サポカーSワイド対象に”. Car Watch (2024年3月1日). 2024年3月1日閲覧。
- 1 日産・ADとは
- 2 日産・ADの概要
- 3 3代目 Y11型(1999年 - 2008年)
- 4 4代目 Y12型(2006年 - )
- 5 車名の由来
固有名詞の分類
- 日産・ADのページへのリンク