仮面ライダーオーズ/OOO
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グリード/ヤミー
グリード
七つの大罪の一つ「強欲」(greed)の名を冠し、個体ごとに9枚(3種×3枚)の意思を宿すコアメダルを核、大量のセルメダルを体として構成された、人間の「欲望」を糧に力を増大させる人造生物[171]。
800年前に10枚(2種×3枚・1種×4枚)作られたコアから1枚[注釈 19]を抜き取り、9という「欠けた」数字にした結果「足りないがゆえに取り戻したい」という欲望が生まれ、その欲望が進化して自律意志を持ちメダルを肉体として誕生したが、コアを求めた当時の先代オーズに敗北し、メダルへと還元された状態で石棺に封印されていた。その肉体には欲望が満たされる喜びを感じることのできる五感が退化してしまっており、その結果満たされることのない欲望が否応なしに加速されて、ただ欲し続けることしかできない存在と化している[171]。ゆえにメダルが9枚揃い完全復活を果たした際には、満たされない根深い欲望から人間もろとも足りないものを欲して食らい、やがて世界そのものを食らいつくしてしまう。一方、核であるコアメダルが9枚未満であると、装甲が欠けて茶や紫の素肌が露出したセルメンと呼ばれる不完全な状態となる。なお、自分以外のコアを吸収してパワーアップすることも可能だが、何枚メダルがあろうと自分のメダル9枚が揃っていない限り完全復活には至らず、メダルの力を完全に制御することはできない。
オーメダルと同様に鳥系・昆虫系・猫類系・重量系・水棲系など、各々はそれぞれの種族に属する複数の動物の特徴を備えている。そのため、オーズ(OOO)がコアメダル3つを駆使して戦うのに対し、グリードである彼らもあらゆる生物の姿をした怪物たちの王たちと言える存在のため、彼らも一種の「オーズ(王S)」と言える[172]。また、人間の欲望を感知して自分のセルと融合させることでヤミーを創り出し、セルを増やして己の糧とする。ヤミーを遥かに超える戦闘力を持ち、自身の身体をメダルに戻しての神出鬼没な移動を可能とする。なお、オーズの必殺技の直撃など大きなダメージを受けると、体を維持できなくなりメダルとしてバラバラに飛散するが、その状態でも意思は消失せず残ったコアに残り、一定以上のコアとセルを用いることで再度復活することが可能である。本来はコア自体は消滅することがないため「不滅」の存在であるが、意思を宿したコアが破壊された場合には人格ごと消滅、単なるメダルとなり二度と復活できなくなる。
アンクを除く4体のグリードはセルメン状態で復活した。足りないメダルを集めて完全体となるため、ヤミーによってセルを補うとともに、アンクが持ち去ったコアを執拗に付け狙うが、人間社会で目立つことを避けるため、間もなくアンクを真似て人間の姿に変化して行動するようになる[注釈 20]。ヤミーの宿主を見抜けるアンクも、人間に変化したグリードは見抜くことができない。一方でアンクや鴻上ファウンデーションらもグリードが持つコアの奪取を狙っており、三つ巴の争奪戦が展開され、鴻上の行動によってアンクの分離した身体が別の自我を持ったアンク(ロスト)として新たに覚醒したことに加え、恐竜系コアを取り込んだ映司と真木の2人が恐竜系グリードへと変化している。
外見上の共通点はバイザー状の眼と中央に凹みのあるベルトで、このベルトはセルメン時は空洞になっているが、完全体時はバックルが金色[注釈 21]になり、黄色い宝石状のパーツが埋め込まれる。ただし、恐竜グリードと映司グリードはコアメダルが少なくてもこのパーツが存在する。また、アンクと恐竜グリードは、コアメダルの代用品として、欲望の源泉である人間を核に据えているため、コアメダルが少ない状態でも完全体に到っており、人間をコアメダルに代用しているグリードは純正のグリードとベルトのカラーリングが異なる[注釈 22][173]。なお映司グリードはストーリーの展開上、すべてのコアメダルを手に入れて完全体になることはなかった。
- アンク
アンク (右腕のみ) | |
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身長 | 45 cm |
体重 | 3 kg |
(完全体) | |
身長 | 214 cm |
体重 | 117 kg |
- 鳥類系グリード。
- 本来の姿はタカの特徴を持った頭部・コンドルのように強靭な爪を備えた脚・クジャクの羽状の模様を体表面に散りばめ、右目部分に金色の羽飾りのような装飾がある。二枚の翼による飛翔能力・翼から放つ羽を模した火炎弾やエネルギー波・掌から放つ火炎弾や火炎放射・炎を纏っての両足蹴りなど、オーズ タジャドルコンボと酷似した戦闘スタイルを取り、戦闘能力もオーズ タジャドルコンボ・プトティラコンボと互角である。
- 800年前において当時のオーズと目的が一致していたことで結託し、他のグリードと敵対していたが油断した隙を付かれてオーズの裏切りや暴走を赦してしまう。オーズの暴走による巻き添えで封印される際に足掻いた結果、意思を宿した右腕のみが封印され、残りの肉体がミイラ化して眠りについた。その後の消息は、前者はクスクシエのアンク・後者は本項目のアンク(ロスト)の箇所を参照。
- ウヴァ
ウヴァ | |
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身長 | 208 cm |
体重 | 115 kg |
- 昆虫系グリード。
- 本来の姿はクワガタムシの顎状の角・カマキリの鎌や複眼・節足的な外骨格に覆われたボディを持つ。当初はコア6枚で下半身がセルメンで復活。人間態は緑の革のジャケットを着たオールバックの青年。
- バッタの如き跳躍力や昆虫特有の敏捷性を活かし右腕の2本の鎌を用いる強襲戦を行う他、角から広範囲に緑色の雷撃を放つ特殊能力を備える。完全復活すると他のグリードのような追加能力は見られないものの戦闘スペックが飛躍的に上昇し、電撃の威力や範囲、メダガブリューに耐えうるほどに防御力が上昇する。昆虫型ゆえに炎に弱いことがアンクから語られている。
- 直情的かつ激情家で、不完全な体に最も焦りを覚え、自分のコアメダルの収集や奪還に固執する。その強い執着心から、自分以外のコアメダルを取り込むことを恐れている[5]ほか、コアメダル1枚のみでもセルメダル無しで行動したり、僅か3枚のコアメダル[注釈 23]で上半身を復活させたりしている。また、目的のために度々裏切りや結託を繰り返している。一方で、短気で頭に血が上りやすく思慮が欠ける性格はアンクやカザリに見透かされており、手玉に取られることも多い。また、転換する状況を受け止め対応する柔軟さは持ち合わせており、後述のセルメダルによる強化や屑ヤミーを使用して暗躍している。
- 物を叩くなどしてリズムを刻むように歩く癖があり、イライラしている時は人間態や怪人態を問わず、ゴルフクラブで周りの物を叩き壊している。
- メダルの器 暴走態[5]
- 完全復活したウヴァに真木自身が所持する他系統コア全てを集約した結果、分解されて誕生したメダルの怪物[5]。ウヴァ自身の人格は失われているが、恐竜グリードと共に世界を終末に導こうとする自我は有している。
- 同じく暴走形態である巨大グリード暴走態よりもはるかに巨大で、黒い正八面体から6種54枚のコアメダル状エネルギーが発生し陣を組んだような無機質な外見を持つ。常に空中を浮遊して移動し、欲望のままに周囲にある何もかもをセルメダルへと還元・吸収して、世界を無に還してしまう。本体が強力なエネルギーシールドに守られているうえ、セルからは屑ヤミーが放出されるため接近が困難である。またエネルギーフィールドを照射してグリードを復活させる治癒能力も有している。
- カザリ
カザリ | |
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身長 | 212 cm |
体重 | 119 kg |
- 猫類系グリード。
- 本来の姿はドレッドヘアー状に編まれたライオンのような鬣や鋭い牙・トラのような縞模様のボディを黒いパンクパッションで包んだ容姿をしている。当初はコア7枚で下半身がセルメンで復活。人間態は黒と黄色のチェックのジャケットを着た銀髪の青年。
- 普段は髪の毛を弄るなど気だるそうな言動が目立つが、実際はアンク以上に腹黒い策略家で、他者の物を奪うことに快感を覚える狡猾な性格をしている。また平然と裏切りや騙し討ちも行うため、他のグリードたちからもあまり信頼されていない。復活当初はグリード一味の中でブレーン役を担っていたが、自身の仲間意識は希薄で猜疑心も強いことから、裏では仲間を出し抜くなど本音を露にすることは滅多に無く、アンクやウヴァからは「臆病」と評されている。一方で完璧主義なところもあり、僅かでも自身の計画性を乱す者に不快感を抱くほか、予想外の事態に弱い。本人が言うように基本的には慎重であるが、虚栄心や自己顕示欲が強い傾向があり、相手より優位になると慢心し軽率な行動を起こし足をすくわれている。
- ガメル
ガメル | |
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身長 | 230 cm |
体重 | 154 kg |
- 重量系グリード。
- 本来の姿はゾウの牙と鼻・サイの角を備えた頭部・ゴリラの腕・ゾウの脚部を兼ねた厚い皮膚で覆われた屈強なボディを持ち、右腕にサイの角のような突起・左腕に砲門のような武装をしている。当初はコア7枚で上半身がセルメンで復活。人間態は白のシースルーのシャツに黒いタンクトップを着た長身の男。
- 怪力に加え、伸縮自在の強靭な鼻による肉弾戦を得意とするほか、地面を叩くことで周囲に激しい地割れや銀色の重力波を発生させる特殊能力を備える[174]。完全復活すると触れた物体(地面やバースなどを除く)を生物・非生物問わず強制的にセルメダルに変えてしまう。重量系成長ヤミーと同様、強い光に弱く、セルメダルの消費も著しい。
- 口調は片言で動作も鈍重。悪意がないことに加え、自分のコアメダルへの執着は薄い反面、グリードの中では最も自分の欲望に忠実であり、何の打算もなく遊び感覚でヤミーを暴れさせて燥いだり、常にその場の思いつきで行動するなど、精神的に幼い。また、自分に過保護なメズールを慕っており、行動原理がほとんど彼女に依存している。駄菓子が好きで、よく駄菓子の箱を抱え込んで食べているが、実際には味覚が無く、間違えて玩具を食べてしまってもそのことに気づかなかった。
- メズール
メズール | |
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身長 | 214 cm |
体重 | 112 kg |
- 水棲系グリードで、グリードの紅一点。
- 本来の姿はシャチを模した頭部・ウナギが巻き付いたような首元・ウナギのヒレ状のフリンジが付いたタコの脚の間の膜を模したマント・タコの吸盤状の意匠がある脚部に加え、全体的に流線的なフォルムが目立つ。当初はコア8枚の上半身がセルメンで復活し、マントの模様も無地となっている。人間態は青を基調としたセーラー服、もしくは洋服を着た少女。
- 身体の柔軟性を活かした軽い身のこなしで敵を翻弄するほか、水を操る能力を持つ。完全復活すれば全身を液状化して、さらなる三次元的な戦闘が可能となる。
- 母性愛が強く、穏やかな物腰で面倒見が良いが、グリードには愛情が希薄なため表面をなぞっているだけに過ぎず、高いプライドから相手より常に上位にあることを漂わせ、真木やオーズを「坊や」と呼ぶなど[175]、基本的に他者のことは目下の存在として見下している。ゆえに完全復活後には人間の愛情を手に入れようと強く欲している。仲間の調和を優先しており、他のグリードに獲得したセルメダルを供給し、時には仲介するなどグリードの統率役を担う。特に精神的に幼いガメルに対しては姉か母親のように接するが、その実態は自分自身が擬似的に愛情に満足するためのままごとである。
- 巨大グリード暴走態(メズール・ガメル融合)[176]
巨大グリード暴走態 | |
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全長 | 35 m |
体重 | 200 t |
- メズールが自分のコア・ガメルが吸収していたメダル(重量系7枚のコア含む)・セル5,000枚・昆虫系2枚のコアと融合して暴走し誕生した怪物で、常に空中を浮遊して移動しる。
- ガメルとメズール双方の特徴を合わせたような姿をしているが、2人の人格は完全に失われている。また、水棲系メダルが全て揃っていないため、その力を完全に制御出来ておらず、理性を無くして本能のみで暴れまわった末オーズに倒される。この状態は鴻上には「失敗」、真木には「成功」と思想が対照的な両者から相反する評価を受けている。
- アンク(ロスト)[177]
アンク(ロスト) | |
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身長 | 214 cm |
体重 | 117 kg |
- 物語後半から登場する「アンクの片割れ」。映司と行動を共にするアンクとは存在は同一であるものの異なる自我を持つ。
- 800年前にオーズの暴走時に右腕と分離したこと結果、長い年月を経て「自分=アンクを取り込み一体化したい」という欲望が生まれ、独立した自我が生じている。ミイラ状態のまま鴻上の手によって日本に持ち出され、コンドル・コアを抜き取られたことが信号刺激となり覚醒した。なお分離したアンクらが融合した場合には、アンク(右腕)は「弱い方の人格が消える」と推測している。
- 当初はその時点でアンクが所有するメダル以外全てのコア(5枚)を取り込んでおり、右腕と顔の右半分はセルメンとなっている。露出している内皮は他のグリードとは異なり、紫色であるのが特徴。人間態は小学校高学年あたりの少年。
- 飛翔・戦闘能力・ヤミーの生成など、本来グリードとして持ちえる能力はこちらに受け継がれている。
- 当初は己の欲望に従いアンクの捜索のみを目的とし、鳥系成長ヤミーを生み出して活動を開始する。オーズ・アンク・カザリと邂逅した後、彼を利用しようと考えたカザリに言われるがまま仲間に加わる。覚醒して間もないころは知識や概念を持たなかったため、乱暴かつ毒舌家であるアンクとは異なり、幼い子供のような口調で話す寡黙な性格だったが、後にカザリも驚くほどの急速な精神面での成長を見せ、ついにはアンク本人とも融合を果たす。
- 恐竜系グリード
- 中盤から登場した紫のコアメダルの力を宿した、800年前には存在しなかったグリード。
- 作中では映司と真木がメダルの器となりグリード化した。
- 映司グリード
映司グリード | |
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身長 | 207 cm |
体重 | 115 kg |
- 恐竜系コア5枚(ティラノ2枚・プテラ2枚・トリケラ1枚)を体内に宿す映司が真木の手で恐竜系コア2枚(トリケラ・プテラ各1枚)をさらに投入され、力を抑えきれずグリード化した姿。外見や能力は真木怪人態である恐竜グリードと共通点が多いが、上半身の一部の体色が異なるなど差異もある。
- 恐竜グリード
恐竜グリード | |
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身長 | 211 cm |
体重 | 127 kg |
ヤミー
白ヤミー | |
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身長 | 195 cm |
体重 | 75 kg |
グリードが自身を構成するセルメダルと人間(以下、宿主と表記。作中では「ヤミーの親」と呼称される)の欲望によって造り出す、彼らの分身とも言える怪人。個体の名称は「(動物の和名)ヤミー」。
基本的には、グリードが目をつけた宿主にメダルの投入口を作り、そこにセルを投入することで創生し[注釈 24]、宿主の欲望を叶える行動をとることによって体内のセルを数100枚単位で増殖させ、グリードにそれらを譲渡する。
ヤミーを誕生させる触媒となった宿主には、基本的に肉体的な損傷はないが、中にはヤミーを生み出した記憶や自覚がなく、さらには抑制力を失って禁断症状のようにその根本となる欲に依存する者もいる。
その肉体は大量のセルで構成されているため、攻撃を受けると傷口からメダルが溢れ出し、必殺技などで完全に滅せられると大量のメダルに戻る。また、グリードにセルを譲渡する時も、自らの肉体をメダルに還元して消滅する。一部のヤミーは、親となるグリードと同じ属性の自然要素を用いた攻撃を持つものもいる。
なお、以下のように創生者となるグリードの特性を受け継ぎ、そのヤミーの成長方法(欲望を収集する手段)が異なる。後藤はこの分類を「属性」と称している。
- 昆虫系成長ヤミー
- ウヴァによって生み出される。セルを宿主に投入すると、ミイラのような白ヤミーという姿で宿主から分離して誕生。
- ウヴァは地位や金など、分かりやすい欲望の人間を標的にしていた[5]。宿主が抱く「欲望」を叶えるための行動を、ヤミーが替わりに実行することで成長、独自の姿に進化変身する。欲望が、「欲しい」という「物欲」である場合はその対象(物体だけでなく才能などの概念も含む)を摂取、「したい、なりたい」という「欲求」であった場合はそれに基づいた「行動」を実行することで成長する。また、元になった欲望が複数の強い思いが秘められた多重構造であった場合、成長に伴い2体以上のヤミーに分離することもある。成長スピードが早く短時間にセルメダルを稼げるが、自分以外の者に奪われる危険性もあるため、大抵はヤミーの作り主であるウヴァが自ら戦線に出てきてサポートする。
- なお、成体は会話が可能なほど知能が高い個体が多く、メダル収集のほか刺客として送り込まれることもある。
- 猫類系成長ヤミー
- カザリによって生み出される。セルを投与した宿主に白ヤミーの段階で寄生し、欲求のままに暴走させ、満たされた欲望を直接摂取して成長する。
- カザリは獲物となる人間にやや離れたところからセルメダルを投げ入れる[178]。寄生された宿主は欲望を暴走させるが、宿主本人が満足したと思っていてもヤミーが勝手に暴走し続けることもある。成長しきると逆に宿主の体をも己の体内に取り込んでしまうため、宿主を体内から救出した上で倒さなければならない。また、宿主を拘束するなどして動きを止め、禁断症状状態にして分離させる方法もある。その特性上、人命を最優先する映司にとっては最も戦いづらいタイプである。
- なお、成体はモチーフとなった生物に加えて、宿主の容姿や欲望に基づいた外見をとる。
- 重量系成長ヤミー
- ガメルによって生み出される。人間ではなくガメルが自身にセルを投入することで、最初から成長体で誕生する。生み出す起因となったガメル自身の思い付きを叶えるために行動するが、前述の性質から現場での戦力確保を目的に生み出させられることもある。
- ガメルと同様、鈍重ながらも頑丈で、後述の合成系ヤミーにもその性質が反映されている。生み出す際セルを大量に消費する必要があるが、満たした欲望の受け皿が自分自身であることから増殖したメダルは直接ガメルの体に蓄積され、後でヤミーから回収する手間がなく奪われる危険性も少ない。逆にヤミーそのもののセルは能力を使う度消費されていくため、このヤミーを倒しても得られるメダルは1枚だけである。
- 水棲系成長ヤミー
- メズールによって生み出される。セルを投入した宿主の住居などに卵を発生させ、宿主の欲望を糧に巣の中で無数の卵を白ヤミーを介さずに成長させる。巣と卵は周囲の風景に溶け込むよう擬態しているため、孵化するまでは機械などを使用しない限り人間には認識できない。
- 成長に時間がかかるものの、一度に大量のヤミーが誕生するため、効率よく大量にセルを集められる利点がある反面、卵の状態のヤミーは無力である。
- 鳥類系成長ヤミー
- アンクおよびアンク(ロスト)によって生み出される。セルを投入した宿主が一瞬卵に包まれた後に白ヤミーとして分離し、その欲望に基づいた行動を起こすなどウヴァの昆虫系ヤミーと類似している。相違点として、宿主の思い入れがある区間(巣)に宿主を閉じ込めて、宿主の欲望を満たすために欲望を運ぶという親鳥のようなプロセスを取り[179]、場合によっては宿主の欲望を暴走させるという特徴がある。
- 最初はアンク(ロスト)によって作られていたが、ロストが消滅し本体が力を取り戻してからはそちらによって作られることとなる。なお、アンク(ロスト)によって作られた個体は、腕のアンクには従おうとしない。
- 合成系成長ヤミー
- 複数の属性を組み合わせることで誕生した新種のヤミー。劇中ではカザリが別属性のコアを取り込むことで単独で作った個体と、メズールが自身の欲望をヤミーの素とするガメルにセルを投入することで作った個体が登場する。
- 育成方法は特に決まっておらず、様々なグリードの用いる方法で育つ。成長後の姿が2種類の異なる生物をモチーフとしており、両者の属性の特徴を併せ持つため戦闘力が上がっているだけでなく、一方の弱点を他方の性質によって無効化するため、よりオーズを苦戦させる存在となっている。
- 厳密にいえば2匹のヤミーが融合したものであり、任意で通常のヤミー(1つの系統のみ)を生み出すことができる。また、合成系も一方のヤミーが何らかの理由で破損した場合、残ったヤミーが突然変異、暴走するおそれがある。
- 戦闘員系ヤミー
- 打倒仮面ライダーを願う千堂院 / ショッカー骨戦闘員の欲望が肥大したことによって、繁殖していた合成系ヤミーの卵から孵った特殊なヤミー。
- 宿主であるショッカー骨戦闘員の命令に忠実であり、「出動!!」の掛け声で一斉に現れる他、最低でも屑ヤミー以上の能力を有して主にスティックを用いて戦闘する。劇中、骨戦闘員本人もナイフを手に参戦しており、元ショッカー所属なだけあって格闘術の心得がある。
- 歴代シリーズに登場した戦闘員の姿を冠してはいるが実体はセルメダルで形成された複製に過ぎず、カザリがそれ目当てと気づいた骨戦闘員は利用されたことに憤怒し、オーズに加勢している。
- 絶滅動物系成長ヤミー
- 恐竜系コアを投入され、その「器」となった真木によって生み出される。人間ではなく器物にセルを投入することで最初から成長体で誕生。空想上の動物や絶滅動物の姿をしている[180]。
- 恐竜系コアが「存在しない」生物の特徴によって「無」の欲望を持つことから、周囲の欲望を「無」に帰すことを行動原理とし、セル=欲望の増幅ではなく純粋な破壊活動を行う。セルを増幅しないため、このヤミーを倒しても得られるメダルは重量系同様1枚だけである。
- 破壊活動の内容は媒体となったものに込められた想いによって左右されるが、大抵は真木が自分の所有物から作り出すため無差別殺人や刺客としての役割が多い。
- 他系統のヤミーよりも遥かに高い戦闘能力を持つ。
- 屑ヤミー
屑ヤミー | |
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身長 | 180 cm |
体重 | 75 kg |
- グリードがセルを半分に割って生み出す下級ヤミー。白ヤミーよりも下位にあり、成体にも成長することはない[181]。
- 劇中ではウヴァしか使用しなかったが、アンクの発言によると他のグリードも生み出すことができるようである。また、メダルの器 暴走態から無数に発生する個体は人間を捕食する性質を持つ。
- 外見は白ヤミーと酷似しているが、包帯の巻かれている面積が狭く、顔の中心に黒丸があるなどの差異がある。物理攻撃に対しては即座に復帰する耐久力を持つが、白ヤミー以上に鈍重で、ガタトラバの電撃や人間の対物火器などには耐性がなく、直接の戦闘力も乏しい。人間に寄生することでセルを増殖することも可能だが、人間1人につき1日1枚と増殖ペースは極めて遅い。しかし、宿主がいらずに量産が容易(1枚につき2体)なことに加え、破損したメダルゆえにグリードでも気配を感知できず隠密行動時に発見される危険性も少ないというメリットがあり、陽動や時間稼ぎに利用される戦闘員のほか、大量の人間に寄生させることにより時間をかけながらも秘密裏にセルを儲けていくといった役割を担う。
注釈
- ^ ニチアサのみは2011年1月30日放送分(第20話)まで。
- ^ タイトル・ロゴには「仮面ライダーオーズ」「KAMEN RIDER」「OOO」が併記されている。
- ^ メダルをドライバーに入れる際、映司はグリード化が進み目が見えづらくなっており、ヒビの入ったコアメダルに気付いていなかった描写がなされている。
- ^ 『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』では「僕」。
- ^ エスニックな柄物が多い。
- ^ 『HERO SAGA KAMEN RIDER OOO EDITION -OOZ-』では、名前は「ルウ」とされている。
- ^ この詳細は小説版アンクの章にて詳細に語られている。
- ^ 半分は、映司を利用するために彼が逆らうことができないように、彼に対する人質を取る意味でもあった。
- ^ 当初は、「よいせ~!」や「せいやっ!」という台詞であったが、男らしいことからアフレコ時に脚本の小林の指示で現在の台詞に変更となった[10][11]。
- ^ 『ファイナルエピソード ディレクターズカット版』の追加シーンでは戦いが終わったころにケーキを完成させており、それが映司に向けてのものだったことが明かされている。
- ^ 立場上は、彼女が上司に当たるため、後藤自身も強く言えなかった。
- ^ この名前は神尾が勝手につけた名前であるという[14]。
- ^ 玩具「仮面ライダー大集合スイング8」で商品化の際にも「キヨちゃん(真木博士の人形)」という名称になっている。次作の『仮面ライダーフォーゼ』でも演じた神尾が持ってきた模様で登場している。また、『非公認戦隊アキバレンジャー シーズン痛』の第一話に神尾がゲスト出演した際、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』のバエの人形をキヨちゃんのように腕に載せた状態で登場しており、オリジナルのキヨちゃんと思しき人形も背景で数カット登場した。
- ^ 一から伊達のキャラクターに合うものとしてスーツケースやリュックサックを作ると経費がかさむため、市販品のミルク缶となった[16]。
- ^ ただし、あくまでも清人の回想のみの登場であるため、実際の人物像は明確に描かれていない。
- ^ たとえば、亜種形態の一つであるガタトラバの場合、クワガタヘッドの電撃を放つために、タトバ コンボから変身する形で登場することが多かった[24]。
- ^ DVD1巻の映像特典では60トンとされている。
- ^ 『MOVIE大戦MEGA MAX』では複眼の発光色が正規のバースと同様に赤になっている。
- ^ 鳥系はタカ・昆虫系はバッタ・猫類系はトラが1枚ずつ抜かれている。重量系と水棲系はどれが抜かれたか不明。
- ^ カザリの言動から人間体は既存の人間の姿をそのままコピーしている模様である。
- ^ 恐竜グリードと映司グリードは銀色。
- ^ アンク(グリード態)は金色、恐竜グリードは銀色など。
- ^ グリードはメダルが4枚以下になると全身が不完全となる。
- ^ ただし欲望が小さすぎるとヤミーが生み出せない。
- ^ 第15話によると番地は「1丁目30番5号」だが、一部書籍の用語集では「7-30-6」と明記されている[15]。
- ^ 『MOVIE大戦CORE』にて、詳細不明の(サソリ・カニ・エビ)〈黒〉のコアメダルも登場しているがこれはオーズの変身には使用されていない。また雑誌インタビュー[要文献特定詳細情報]にて犬系〈白〉の存在が示唆されている。その他にもカンガルーメダル・ショッカーメダル・イマジンメダル(『レッツゴー仮面ライダー』)や未来のコアメダル(サメ・クジラ・オオカミウオ、およびスーパータカ・スーパートラ・スーパーバッタ)・X、アマゾン、ストロンガーのコアメダル(『フォーゼ&オーズ』)・エタニティメダル・人造コアメダル・ゴーダメダル(『復活のコアメダル』)などが登場した。
- ^ 爬虫類系のみオーズが徳川吉宗から渡された3枚とガラが所有していた3枚の計6枚だけ確認され残りの4枚の所在は不明。
- ^ たとえばカブトムシの甲冑+カメの盾+ハチの槍で、剣士のヒーローとなる[186]。
- ^ 武部直美によれば、タカのつもりでつけたが、「(ショッカーマークのモチーフは)タカじゃなくてワシらしいですよ」と指摘されたという[2]。
- ^ オーラングサークルの紋様を部位ごとに分割しても、クジャクとコンドルは単独の鳥として成立するデザインになっている[225]。ただしタカは頭部しか残っていない[225]。
- ^ 基本的にスーツ造型は出渕、CG合成は篠原が担当している[260]。例外として出渕がクラゲヤミー1体、篠原が重量系成長ヤミー2体、ライオンクラゲヤミーを除く合成系成長ヤミー3体、ユニコーンヤミー、軍鶏ヤミーの計7体を担当している。
- ^ クレジットでの役名表記は「アンク」。
- ^ クレジットでは「アンクの声」。
- ^ クレジットでは「警備員A」。
- ^ クレジットでは「警備員B」。
- ^ 第2話のクレジットでは「少女」。
- ^ a b c クレジットでは役名未表記。
- ^ a b c 千回記念特別ゲストとクレジット。
- ^ a b 『仮面ライダーフォーゼ』からの特別出演。
- ^ アンク、ウヴァ、カザリ、メズール、恐竜グリード、映司グリード、ヤミー[255]。
- ^ ガメル、ヤミー、巨大グリード暴走態、メダルの器 暴走形態[255]。
- ^ オーズのフォーム全般やスキャナーなどの原案。
- ^ バース・プロトタイプ、オーズやアイテムなどのデザインアレンジ。
- ^ バース、ゴリラカンドロイドなど ※ただし表記はされていない
- ^ オープニングクレジットでの表記は「レッツゴーライダーキック」。
- ^ ただし第27話と第28話のAパート冒頭は仮面ライダーシリーズの放送回数が表示され、第28話のBパート終了時は前述した鴻上の台詞が挿入される。
- ^ 11月7日は「第42回全日本大学駅伝」中継のため休止。
- ^ 1月2日は『痛快!ビッグダディ 新春スペシャル』(一部地域は別番組)放送のため休止。
- ^ 3月13日は東日本大震災のANN緊急報道特別番組放送のため1週順延。これに伴い話数も当初の予定より1話分短縮され、49話から48話となった。また第26話放映時には提供クレジットは表示されておらず、CMもACジャパンに差し替えられた。
- ^ 32話の個体とは別個体。
- ^ 6月19日は「第111回全米オープンゴルフ」3日目中継のため休止。
- ^ 朝日放送のみ、第93回全国高校野球選手権大会中継のため8月21日の同時間に振替放送。
- ^ 朝日放送のみ、前述の同大会中継のため8月23日(火)10時から10時30分に振替放送。
- ^ 朝日放送のみ、前述の振替放送のため8月23日(火)10時30分から11時に振替放送。
- ^ ただし、テレビシリーズ自体は「40周年記念作品」として制作されているわけではない[294]。
- ^ 作中では「日本三大何をやっているのかよく分からない会社」の一つとして挙げられており、残りは『仮面ライダー555』のスマートブレイン社と『仮面ライダー鎧武/ガイム』のユグドラシルコーポレーションである。
- ^ 劇中ではライダーキーと呼称。
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出典(リンク)
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