バブル崩壊 統計

バブル崩壊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/25 05:50 UTC 版)

統計

1992年(平成4年)から2009年(平成21年)までの17年間の実質経済成長率は平均0.7 %、名目経済成長率は平均0.1 %、GDPデフレーターは平均マイナス0.7 %となっている[51]

池田信夫は「2009年の日本の実質経済成長率は、1991年の水準を100とすると120程度である。アメリカの160、ヨーロッパの140と比べても低く、日本のGDPは20年で実現可能な水準と比べて20 %以上低下した」と指摘している[52]

いっぽうで政治学者ジェラルド・カーティスのように「こういった国内総生産の数字は誤解を招きやすく、国民1人当たりで見ると失われた20年の成長もさほど悪くもなく、西ヨーロッパ諸国の平均と同じくらいだ」とする見解もある[53]

1998年(平成元年)末時点で日本の不動産の価値は2,797兆円に及び、住宅・宅地の価値は1714兆円と不動産全体の約六割を占めていた[54]。バブル崩壊後の「失われた20年」で株と不動産の損失は1,500兆円とされる[55]内閣府国民経済計算によると日本の土地資産は、バブル末期の1990年(平成2年)末の約2,456兆円をピークに、2006年(平成18年)末には約1,228兆円となり、およそ16年間で約1,228兆円の資産価値が失われたと推定されている[56]

デフレ不況への対応策

日本の深刻なデフレ不況への対応策は、リベラルで実績があり世界的に影響力のあるアメリカのニュー・ケインジアンの経済学者を中心として既に1990年代後半から議論が始まっており、ノーベル経済学賞受賞者であるポール・クルーグマン(当時MIT教授)は日本が流動性の罠に陥っている可能性を指摘しつつも、日本経済を回復軌道にのせるための手段として、極めて初歩的ではあるが、お金を大量に刷ること(Print lots of money)で資金需要[57] 増加に努めるべきと論じた。日本銀行が多額の日本国債を買い取ることに起因するインフレーションについては「人々の消費がその経済の生産能力(供給力)を超える状態のときに限り、紙幣増刷由来のインフレが発生する」と述べる。しかしながらそのような中央銀行のインフレ期待政策は長期にわたって継続させねばならない[58]

よりラディカルな政策はノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・E・スティグリッツコロンビア大学教授)によって提唱された。通貨発行権は中央銀行だけでなく政府それ自身も有しており、ゆえに日本経済を好転させるために日本政府が財政赤字を紙幣増刷によってファイナンスするように提言していた[59]

経済学者の井上智洋は「貨幣成長率の低下による恒常的な需要不足こそが『失われた20年』の主因である」と指摘している[60]

地価下落・住宅価格下落

1980年代末期の日本での不動産バブルは、価格上昇の原資は主に国内のマネーだけであった[61]。大蔵省が行った総量規制で銀行の不動産向け融資が沈静化し、地価が大幅に下がり始めバブルが崩壊した[62]

1998年末の時点で日本の不動産の価値は2797兆円に及び、住宅・宅地の価値は1,714兆円と不動産全体の約6割を占めていた[54]。1998年末の土地資産総額はピーク比で794兆円、株式資産総額は同じくピーク比で574兆円減少している[63]。1980年末のバブル崩壊以降、日本の不動産の時価は600兆円以上暴落した[64]。日本全体の土地資産額は、1990年〜2002年で1000兆円減少した[65]。バブル崩壊で日本の失われた資産は、土地・株だけで約1,400兆円とされている[66]。内閣府の国民経済計算によると日本の土地資産は、バブル末期の1990年末の約2,456兆円をピークに、2006年末には約1,228兆円となりおよそ16年間で約1,228兆円の資産価値が失われたと推定されている[56]

経済学者の竹中平蔵は「バブル崩壊によって日本の地価が下がったが、これもグローバリゼーションの一環であると考えることができる。日本の地価が下がってきたことは、グローバリゼーションによって起きた制度の競争、『要素価格均等化の命題』の流れに沿っているという見方もできる」と指摘している[67]


注釈

  1. ^ 景気自動安定化の例として、法人税の場合は景気悪化で企業収益が悪化すれば自動的に税率が下がるために収める税額は減り、企業の負担は減る。
  2. ^ 1997年11月24日の山一証券破綻を最後に日本の金融危機が本格化した。

出典

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