還元糖とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 自然 > 物質 > 化合物 > 糖類 > 還元糖の意味・解説 

かんげん‐とう〔クワンゲンタウ〕【還元糖】

読み方:かんげんとう

分子内に遊離性アルデヒド基ケトン基をもち、還元性を示す糖類ぶどう糖果糖麦芽糖など。


還元糖

糖類には還元糖と非還元糖がある。還元基(アルデヒド基ケトン基)を持つ糖をいう。主な還元糖はブドウ糖麦芽糖果糖乳糖キシロ-ス、ガラクト-ス等である。  

還元糖

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/24 02:18 UTC 版)

還元糖の例

還元糖(かんげんとう、reducing sugar)とは、塩基性溶液中でアルデヒド基またはケトン基を形成するのことである。還元糖は適当な酸化剤によって酸化されてアルドン酸アルダル酸を与える。還元糖には例えばグルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)グリセルアルデヒドなどの全ての単糖、ラクトース(乳糖)アラビノースマルトース(麦芽糖)などのマルトース型二糖・オリゴ糖が含まれる。ケトン基を含む糖はケトース、アルデヒド基を含む糖はアルドースとして知られる。スクロースおよびトレハロースは溶液中でアルデヒド基およびケトン基を生じないため還元糖ではない。

転化糖

例えばスクロースは非還元糖であるが、スクロースが加水分解した転化糖(上白糖、中白糖、異性化糖(グルコースフルクトース混合液))は還元糖である。

還元性を示す理由

環状構造をとる糖が開環して鎖状構造になるとアルデヒド基ケトン基を持つようになる。それぞれを持つ糖をアルドース(グルコースなど)とケトース(フルクトースなど)と呼ぶ。アルデヒド基は還元性をもつが、普通ケトン基は還元性を示さない。しかし、-CO-CH2OH基を持つケトースではケト-エノール互変異性ロブリー・ドブリュイン-ファン エッケンシュタイン転位)によってエンジオールと呼ばれる構造を経由してアルドースに異性化する。

性質

アルデヒド基を形成するため容易に酸化されてアルドン酸を与える。また、熱希硝酸を用いると末端の -CH2OH 基も酸化され、ジカルボン酸であるアルダル酸を与える。 オリゴ糖では構造的にアノマーが存在しうる場合でも、水溶液ではヘミアセタールの開環により平衡混合物を形成して変旋光を示す。また開環体がオサゾン、ヒドラゾンなどの誘導体を生成する一方、食品や生体内ではタンパク質中の塩基性アミノ酸側鎖アミノ基と反応して、メイラード反応や架橋形成を引き起こす。

検出

アルカリ性溶液中で銀や銅などの重金属イオンを還元するため、この反応を利用したトレンス試薬(銀鏡反応)やベネジクト試薬フェーリング試薬によって検出することができる。

関連項目




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「還元糖」の関連用語

還元糖のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



還元糖のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
イシハライシハラ
Copyright (C) 2025 Ishihara Co.,Ltd. All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの還元糖 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS