えんきせい‐たんさんどう【塩基性炭酸銅】
マラカイト
塩基性炭酸銅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/08 14:52 UTC 版)
塩基性炭酸銅 | |
---|---|
![]() |
|
![]() |
|
Dicopper carbonate dihydroxide |
|
別称
copper carbonate hydroxide, cupric carbonate, copper carbonate
|
|
識別情報 | |
3D model (JSmol)
|
|
ChemSpider | |
ECHA InfoCard | 100.031.909 |
PubChem CID
|
|
UNII | |
CompTox Dashboard (EPA)
|
|
|
|
|
|
特性 | |
化学式 | Cu2(OH)2CO3 |
モル質量 | 221.114 g/mol |
外観 | 緑色の粉末 |
密度 | 4 g/cm3 |
融点 | 200 °C, 473 K, 392 °F |
沸点 | 290 °C, 563 K, 554 °F (分解) |
水への溶解度 | 溶けない |
溶解度平衡 Ksp | 7.08·10−9 |
熱化学 | |
標準生成熱 ΔfH |
−595 kJ/mol |
標準モルエントロピー S |
88 J/mol·K |
危険性 | |
GHS表示: | |
![]() |
|
Warning | |
H302, H315, H319, H335[1] | |
P261, P305+351+338[1] | |
致死量または濃度 (LD, LC) | |
半数致死量 LD50
|
159 mg/kg (rat, oral) |
NIOSH(米国の健康曝露限度): | |
PEL
|
TWA 1 mg/m3 (as Cu)[2] |
REL
|
TWA 1 mg/m3 (as Cu)[2] |
IDLH
|
TWA 100 mg/m3 (as Cu)[2] |
安全データシート (SDS) | Oxford MSDS |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
塩基性炭酸銅(英: basic copper(II) carbonate)は炭酸銅(II)の塩基性塩の総称である。銅の錆である緑青の主成分の一つであり、身近な塩基性塩の一つである。単に炭酸銅という時には正塩 CuCO3 ではなく、塩基性塩を指すことが多い[3]。
塩基性炭酸銅は、2価の銅イオン Cu2+ と炭酸イオン CO32− と水酸化物イオン OH− から成る無機銅塩である。炭酸イオンと水酸化物イオンの含有比が異なるものがいくつか知られている。よく知られているのは、炭酸二水酸化二銅(II) Cu2(OH)2CO3 と ビス(炭酸)二水酸化三銅(II) Cu3(OH)2(CO3)2 である。それぞれ、自然には孔雀石(マラカイト、CAS登録番号 [1319-53-5])と藍銅鉱(アズライト、CAS登録番号 [1319-45-5])として産する。炭酸二水酸化二銅(II)の化学式を Cu2(OH)2CO3 の代わりに CuCO3・Cu(OH)2 と書き、ビス(炭酸)二水酸化三銅(II) の化学式を Cu3(OH)2(CO3)2 の代わりに 2CuCO3・Cu(OH)2 と書くことも多い。試験研究用として市販されているものには、 Cu2(OH)2CO3・H2O に近い組成を持つものもある[4][5]。
無機銅塩類であるので、毒物及び劇物取締法では劇物に指定されている。[要出典]直接触らない、吸入・経口を避けるよう注意が喚起されている。純粋な冷水にはほとんど溶けないが、pHが低くなると溶解度が増して、水中に銅イオン Cu2+ を放出する。そのため、硫酸銅(II)ほどではないが、水生生物に対しては毒性が強い。国連番号はUN3288で輸送上は毒物に区分されている[5]。
湿った条件下で酸素、二酸化炭素および水分が金属銅または銅合金と反応すると、金属表面上に生成する。
-
この項目は、化学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:化学/Portal:化学)。
- 塩基性炭酸銅のページへのリンク