ディファレンシャルギヤ
差動歯車装置。自動車用では減速歯車装置と差動装置で構成される終減速機(ファイナルドライブギヤ)の代名詞にもなっている。減速歯車装置は大小の曲がり歯傘歯車(スパイラルベベルギヤ)からなり、相対的に強度が不利な小歯車の強度向上を狙って、噛み合い交差軸をずらしたハイポイドギヤが多く使用される。ただし、ハイポイドギヤは噛み合い時の歯面の滑り率が大きく、歯面が損傷しやすいため、歯面の耐摩耗性を向上する表面処理と、特別に極圧添加剤入りの専用潤滑油(ハイポイドギヤオイル)の使用が必要である。差動装置は左右駆動輪の差動を可能にし、旋回時の差動を吸収し操縦性を確保するために設けられる。差動歯車は一般に、すぐ歯傘歯車が2ないし4個の差動小歯車と、それに噛み合う左右の差動大歯車で構成される。駆動力は差動小歯車から左右の差動大歯車に等しく伝達され、差動小歯車の自転により左右の差動が行われる。
同義語 差動装置、差動歯車参照 差動制限装置
差動歯車
差動装置に組み込まれ差動運動を行う歯車のこと。一般には、すぐ歯傘歯車セットとプラネタリーギヤセットがある。前者は、ピニオンが2ないし4個とサイドギヤ2個の組み合わせで、ピニオン歯数は9枚以上、サイドギヤは14~25枚で、左右サイドギヤ歯数の和がピニオン個数で割れないと組み立てられない。高負荷低回転のため低歯で、モジュールは大きくする。プラネタリーに比べ構造が簡単で安価である。一方、プラネタリーギヤセットは、4WD車のセンターデフなどに使われ、シングルピニオン、ダブルサンギヤタイプ、ダブルピニオンなどがあり、前2者は30:70程度のトルク配分が、後者は50:50付近のトルク配分ができる。
同義語 ディファレンシャルギヤ、差動装置「differential gear」の例文・使い方・用例・文例
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