TFPの推計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 02:15 UTC 版)
まず、下記のコブ・ダグラス型の生産関数でソロー残差(英語版)(現実の成長率から資本と労働の寄与を除いた残差)を算出し、全要素生産性 (TFP) を推計する。 Y = A ( K S ) α ( L H ) 1 − α {\displaystyle Y=A(KS)^{\alpha }(LH)^{1-\alpha }\,} 記号変数意味データの出典Y 実質GDP 現実の総産出量 内閣府 国民経済計算 A TFP 全要素生産性 コブ・ダグラス型生産関数で算出 K 資本ストック 民間製造業と非製造業の資本ストック(取付ベース前期末値) 内閣府 民間企業資本ストック S 稼働率 製造業資本ストック×製造工業稼働率+非製造業資本ストック×非製造業稼働率 経済産業省 生産・出荷・在庫指数 経済産業省 第3次産業活動指数 日本銀行 全国企業短期経済観測調査 L 就業者数 就業者数 総務省 労働力調査 H 総実労働時間 所定内労働時間+所定外労働時間 (30人以上の事業所データ) 厚生労働省 毎月勤労統計調査 α 資本分配率 1 - 労働分配率 労働分配率から算出 1 - α 労働分配率 雇用者所得 / (固定資本減耗 + 営業余剰 + 雇用者所得 - 家計の営業余剰) 内閣府 国民経済計算 この関数の両辺をLHで割ると、 Y / L H = A ( K S / L H ) α {\displaystyle Y/LH=A(KS/LH)^{\alpha }\,} となり、これを自然対数に変換して次の式を得る。 ln ( Y / L H ) = ln A + α ln ( K S / L H ) {\displaystyle \ln(Y/LH)=\ln A+{\alpha }\ln(KS/LH)\,} 上記の式にY、α=0.33(1980年以降の平均値)、現実に稼働している資本投入量KSと労働投入量LHを代入してlnAを求め、ホドリック=プレスコット・フィルタ(英語版)(HPフィルタ)により平滑化(英語版)した値をTFPとする。
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