RecAリコンビナーゼファミリー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 20:29 UTC 版)
「相同組換え」の記事における「RecAリコンビナーゼファミリー」の解説
RecAリコンビナーゼファミリーのタンパク質は、共通の祖先型リコンビナーゼの子孫であると考えられている。RecAリコンビナーゼファミリーには、細菌のRecA、真核生物のRad51とDmc1、古細菌のRadA、そしてリコンビナーゼのパラログタンパク質が含まれる。Rad51、Dmc1、RadA間の進化的関係をモデル化した研究からは、これらが単系統、すなわち共通の分子的祖先を持つことが示唆されている。さらにこのタンパク質ファミリー内では、Rad51とDmc1は同じグループに分類され、RadAは異なる系統群に分類される。また、これらの3つのタンパク質をRecAとは異なる同一のグループに分類する根拠の1つとしては、これらにはすべて、タンパク質がDNAに結合するのを助ける、変形したヘリックスターンヘリックスモチーフがN末端に存在することが挙げられる。太古の真核生物のRecAの遺伝子に遺伝子重複が生じ、その後の変異によって現在のRAD51とDMC1の遺伝子の起源となったと提唱されている。 このファミリーのタンパク質には一般的に、RecA/Rad51ドメインとして知られる長い保存性領域が存在する。このタンパク質ドメイン内には、Walker AモチーフとWalker Bモチーフという2つの配列モチーフが存在する。これらのモチーフによってRecA/Rad51タンパク質ファミリーはATPの結合と加水分解が可能となる。
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