RDFの製造方法と性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 02:30 UTC 版)
「廃棄物固形燃料」の記事における「RDFの製造方法と性質」の解説
日本のRDFは家庭から収集した、生ゴミ、紙ゴミ、庭木などの剪定屑、プラスチックなどの可燃ゴミを破砕・乾燥し、接着剤を加えて練り上げて圧縮し、直径1 cmから5 cm大の円筒状のペレットにして製造される。なお、乾燥工程や圧縮工程があるため、体積は元のゴミの約5分の1程度に減る。 また、圧縮工程の前に、RDFの含水比率を下げたり、RDFの燃焼ガスに含まれる硫黄酸化物の処理などを目的として石灰も混合する場合もある。ただ、石灰を混合した場合には、燃焼後の灰に大量のカルシウム化合物が残され、この灰の処理に手間がかかるという欠点がある。 いずれの製造方法でも、RDFの原料は不均一で、含水量も多いため、燃焼時の単位重量当たりの発熱量も、瀝青炭のような良質な石炭などと比べると低い傾向にある。さらに、RDFの原料によって単位重量当たりの発熱量が変化するため、同じ量のRDFを投入しても、燃焼時に発生する温度が安定し難いという欠点を持つ。このため、簡便な炉でRDFを使用して燃焼温度を一定に保つためには、重油など何らかの補助燃料が必要とされるケースが多い。 さらに、性能の低いRDF製造プラントで、含水率の高い粗悪なRDFを製造した場合には、粗悪なRDFが、貯蔵中に微生物が繁殖して腐敗したり、場合によっては、貯蔵中などに嫌気醗酵して可燃性のガスが発生するなど、貯蔵中に問題が起こる場合もある。そのような事が起こらぬように、RDFの原料から生ゴミを除外すべきだとの提言もある。
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