OSGIとは? わかりやすく解説

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OSGi

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/25 09:02 UTC 版)

OSGi Service Platform
開発元 OSGi Alliance
最新版
8.0 / 2020年10月 (2020-10)[1]
対応OS Java
種別 標準化団体
ライセンス OSGi Specification License, Version 2.0
公式サイト www.osgi.org
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OSGi Alliance(従来の名称は Open Services Gateway initiative)は、1999年3月に設立された標準化団体。遠隔から管理できるJavaベースのサービスプラットフォームを定義している。この仕様の中心となるのは、アプリケーションライフサイクルのフレームワークとサービスレジストリである。そのフレームワークに基づいて、多数のOSGiサービスが定義された(ログ構成管理HTTPサービス(Java Servlet)、XML構文解析、機器アクセス、パッケージソフトウェア管理、基本パーミッション管理、ユーザー管理、I/O接続、結線管理、JiniUPnP エクスポート、アプリケーション監視、宣言型サービス、消費電力管理、機器管理、セキュリティポリシー、診断/監視、フレームワーク階層化など)。

OSGi フレームワークの範囲

このフレームワークは、スタンドアロンの Java/VM 環境に欠けている完全で動的なコンポーネントモデルを実装している。アプリケーションソフトウェアや(「バンドル; bundle」形式で配布される)コンポーネントは遠隔からインストール・起動・停止・(リブートせずに)アンインストールできる。Javaのパッケージやクラスの管理は詳細に規定されている。ライフサイクル管理は、遠隔から管理ポリシーをダウンロードすることでAPIを経由して行われる。サービスレジストリにより、バンドルが新たなサービスや消滅したサービスを自動検出して適切に対応する。

当初の目的はサービスゲートウェイの仕様だったが、適用範囲が広がっていった。OSGi の仕様は、携帯電話からオープンソースのEclipse IDEまで幅広く応用されている。他にも、自動車ファクトリーオートメーションビル管理システム携帯情報端末グリッド・コンピューティングエンターテインメント(例えば iPronto)、アプリケーションサーバなどに応用されている。

仕様策定プロセス

OSGi の仕様はメンバーによりオープンな形で開発され、OSGi Specification License により配布後の変更も自由となっている。OSGi Alliance はメンバー企業向けに認証プログラムを実施している。2010年11月現在、認証されたOSGi実装は R4.0で6 例、R4 V4.2で3例である(list of certified)。

組織

OSGi Alliance は1999年3月、サン・マイクロシステムズIBMエリクソンなどにより設立された(それ以前に母体となった Connected Alliance という提携関係が存在した)。

2006年現在、25社以上が様々な業種から参加している(IBM、Bosh Software、ドイツテレコムNTTオラクルレッドハット日立製作所、 Adobe、Huaweiなど)。

各分野に委員会を設置しており、それぞれの分野の役員が選出されている。商業化に関しては別に委員会を設けており、それとは別に仕様策定は専門グループが行っている。

専門グループは、エンタープライズ、IoT、中核プラットフォームが現在活動中である。

コミュニティ

2003年10月、ノキアモトローラ、ProSyst などのOSGiメンバー企業が新たにモバイル専門グループ(Mobile Expert Group)を結成し、MIDPに基づいた新世代携帯電話向けのサービスプラットフォームの策定を行っている。ここでは、CLDCが管理できない部分への対応を行っている。この仕様は OSGi Release 4 の一部として公表されている。

2003年、Eclipseは、IDEプラットフォームおよびEclipse Rich Client Platformでのプラグイン・アーキテクチャの実行環境として OSGi 仕様を採用した。Eclipse には OSGi バンドル開発用ツールが含まれており、そのためのプラグインも各種用意されている(特に ProSyst と Knopflerfish が OSGi開発者向けの Eclipse プラグインを提供している)。

OSGi 仕様に関連したフリーソフトウェアの開発もされている。例えば、Equinox OSGiApache FelixmBS Equinox Editionなど。

仕様バージョン履歴

  • 中核仕様
    • OSGi Release 1 (R1): 2000年5月
    • OSGi Release 2 (R2): 2001年10月
    • OSGi Release 3 (R3): 2003年3月
    • OSGi Release 4, Version 4.0: 2005年10月
    • OSGi Release 4, Version 4.0.1: 2006年9月
    • OSGi Release 4, Version 4.1: 2007年5月
    • OSGi Release 4, Version 4.2: 2009年9月
    • OSGi Release 5 (R5): 2012年6月
    • OSGi Release 6 (R6): 2015年8月
    • OSGi Release 7: 2018年4月
  • モバイル仕様
    • OSGi Release 4, Version 4.0.1: 2006年9月

関連情報入手先

関連RFCおよびJava標準

  • RFC 2608 (Service Location Protocol)
  • Sun Jini™ (Java Intelligent Network Infrastructure)
  • Sun JCP JSR-8 (Open Services Gateway Specification)
  • Sun JCP JSR-232 (Mobile Operational Management)
  • Sun JCP JSR-246 (Device Management API)
  • Sun JCP JSR-249 (Mobile Service Architecture for CDC)
  • Sun JCP JSR-277 (JavaTM Module System)
  • Sun JCP JSR-291 (Dynamic Component Support for JavaTM SE)

関連標準規格

書籍

脚注

  1. ^ OSGi Alliance | Specifications / HomePage”. osgi.org (2020年). 2022年10月3日閲覧。

関連項目

外部リンク



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