NEAC-1101 シリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/25 00:32 UTC 版)
「NEAC」の記事における「NEAC-1101 シリーズ」の解説
1955年末、パラメトロンを利用した試作機 NEAC-1101 の開発計画が立てられ、開発がスタートした。1957年に組み立てが完了し、1958年3月に稼動。これが日本電気初のデジタルコンピュータとなった。NEAC-1101 は研究所内の各種計算に約8年間利用された。次いで社内のフィルター設計からの要望と東北大学電気通信研究所でのコンピュータの必要性が合致し、日本電気と東北大学との共同開発が1956年に開始され、1958年11月から稼動した。東北大学での名称をSENACといい、日本電気での名称はNEAC-1102とされた。さらに1102に磁気コアメモリを追加し周辺機器を強化したのがNEAC-1103で、防衛庁技研に納入された。日本電気社内でもフィルター設計などに10年ほど利用された。 以下、パラメトロンを利用した主要なコンピュータの仕様の概略を列挙する。 NEAC-1101 (1958年) 32ビットワード。浮動小数点方式。メモリは交流2周波方式(パラメトロンに適した、一般のコアメモリと異なる点がある独特の方式)磁気コアメモリで256ワード(後に512ワードに拡張)。パラメトロンを3600個使用。 NEAC-1102/SENAC (1958年) 48ビットワード。固定/浮動小数点方式。メモリは磁気ドラムメモリで1024ワード。インデックスレジスタ装備。次の命令を先にフェッチする機構(先回り制御方式)があった。 NEAC-1103 (1960年) 1102に磁気コアメモリを1024~2048ワード付加。磁気テープ装置、ラインプリンターなど新たな周辺機器を追加。
※この「NEAC-1101 シリーズ」の解説は、「NEAC」の解説の一部です。
「NEAC-1101 シリーズ」を含む「NEAC」の記事については、「NEAC」の概要を参照ください。
- NEAC-1101 シリーズのページへのリンク