NC接点とコイルを直列に繋いだ回路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/04 21:07 UTC 版)
「発振回路」の記事における「NC接点とコイルを直列に繋いだ回路」の解説
電圧を印加すると、コイルが励磁して接点が吸引され、電源から切り離される。すると磁力が弱まり、接点は再び電源に繋がれ、最初の状態に戻る。この回路は、発振が直接運動エネルギーとして取り出せる事と、構造が非常に単純な事から、非常ベルやブザーなどに用いられる。この運動が、接点が付くか付かないかの所で微小な振動をする状態に陥ったりせず、十分な振幅を保つ理由は次のように説明される。コイルは電磁石であると同時にインダクタでもあるからインダクタンスを持っており、接点が繋がってから、電流が十分に流れるまでに時間的な遅れがある。さらに磁気回路のヒステリシス性もさらに遅れる方向に働く。従って接点が繋がっても、しばらくは吸引は始まらない。次に、接点が離れる時には、電流は強制的に切られ(対策の無い単純な装置の場合は、誘導による高電圧の電気火花を伴って回路が切れる)るが、磁気回路には磁力が十分に弱まるまでの時間的な遅れがやはりあるので、電源が切れても接点はしばらく吸引されたままになる。またベルなどでは振動するハンマー自体の慣性も影響する。小学校の理科で電磁石を扱う時、この方式のベルが示されることがあったが、以上のような説明は小学校の理科では不可能なため、適当な説明がなされていた。
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