NACA翼型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/03 05:13 UTC 版)
詳細は「NACA翼型(英語版)」を参照 NASAの前身NACAが定義した翼型で、NACA1234等と番号名称が付されている。4桁・5桁・6桁の系列があり、各桁の数字が最大キャンバー位置・厚さといった翼型のパラメータを表す。 4桁(NACA 4-digit series) 最大キャンバー位置を翼弦長の40%に設定した、癖のない特性を持つ翼型。揚力係数はあまり大きくなく、抗力係数もあまり小さくはないが、穏やかな失速特性を示す。 5桁(NACA 5-digit series) 4-digit seriesに比べて最大キャンバー位置を前方に配置した翼型。揚力係数大、抗力係数小であるが、急激な失速を起こす。 6系(NACA 6 series) 層流翼とも。1940年代に登場した翼型。従来よりも最大翼厚位置を後方(翼弦の40-50%)に配置し、流れの加速域を広げることで乱流遷移を遅らせ、摩擦抗力の低減を狙った翼型。圧力抗力に比べて摩擦抗力の割合が大きくなる高速時の翼型としては理想的だが、工作精度に神経質で表面成形不備時の性能劣化や、最大揚力係数が小さいため失速特性が悪化する、など問題も多い。実用化されたのは1940年代半ばのP-51や強風 (航空機)が最初である。超音速領域用の層流翼の研究もなされている(#外部リンク参照)。
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