MDM の実施・手法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 04:58 UTC 版)
理想的な MDM は、マスターデータを全て1つのデータベースに集約することである。 複数のデータベースを1つに統合することで、上記で挙げた例での問題の殆どを解決する事ができる。 しかし複数のデータベース統合は、既存の関連するシステム・アプリケーション・プログラム・サーバ・業務・人への影響範囲が非常に大きく、最もハードルが高い。 MDM の効果は落ちるが、以下のような対策であれば、データベース統合に比べてハードルを下げて実施することができる。 ・全社システムの中央に、マスターデータ用のデータベースを1つ追加し、既存のデータベースはそのままに、マスターデータだけを連係・共有する。 ・社内での聞き取りや、ツールを使ってデータベースを現状把握(可視化)し、異音同義語・同音異義語などを洗い出し、名前を1つに統一し、社内専用の辞書を作り共有する。 ・言語の壁や、現場での名前の覚え直しが多くて難しいなど、名前を統一するのが難しければ、無理に変更はせず名前のマッピングを行い、辞書を作り共有する。 ・複数のデータベースに存在する同じデータ項目(従業員番号・郵便番号・住所など)は、同じ名前付け基準・桁数・データ型になるように、1カ所で統一管理する。 ・主キー(Primary Key)の設定に、(基本)変化しない・廃棄含めて重複のない・一意の番号を付与する。(マイナンバーなどが良い例) ・複合キー([氏名]と[生年月日]の組み合わせなど)は、データの信用性が落ちるため、可能な限り避ける。 ・同じデータが複数登録されないよう、データ登録前に重複チェックをするなど、運用やルールを決める。 ・既に存在する同じデータを、1件1件 手動でマージする。 組織やデータにもよるが、スモールスタートでツールなし・1人でも出来ることから、組織全体の協力が必要なことや、技術的にツール・ソフトウェア・パッケージ製品でないと難しいこともある。
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