M-V以降
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/02 21:08 UTC 版)
1989年に宇宙開発政策大綱が改訂され、直径に関する制約が外されたためにABSOLUTE計画そのものを推進することが可能になった。第2段階となったM-Vロケットでは、M-3SIIでの開発成果によって、当初計画において想定された技術の多くを採用した。その上、全段に3軸姿勢制御,TVC誘導制御を取り入れ、第1段の推薬増量等、規模の面では当初計画を上回ることになる。しかし、打ち上げ能力やペイロード比等は予定値を下回り、このことから推薬性能の向上,CFRP製モータケースの採用による軽量化等の改良が進められていくこととなった。 M-Vロケットの次の段階としては、小型化,高性能化,低コスト化する段階を組み込むことで将来的にABSOLUTE計画を実現するという方向性が1998年頃には示されており、この具体案としてM-Vを低コスト化したM-VAやM-Vの2段目から上を3段式ロケットとして利用するM-V Liteなどが考案されていた。M-V開発終了を受け、現在はH-IIAロケットのSRB-Aを1段目として流用したイプシロンロケットが運用中であり、JAXA内ではこれを発展させ、将来的にはM-Vを越える性能をもつロケットを開発するという計画も考案されている。 「M-Vロケット#M-Vロケットの廃止とイプシロンロケット」および「イプシロンロケット#開発経緯」も参照
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