IPX5
IPX5とは、電子機器の防水性能に関する等級のうち、「防噴流形」、すなわち、水の噴射を直接浴びても機器本体に有害な影響がないことを表す等級である。
防水性能の等級は、防塵性能の等級とともに(保護等級として)日本工業規格で定められている。保護等級は一般的に「IPコード」で示され、防塵性・防水性の等級が「IP65」のように併記される。この場合の「6」が、防塵性の等級であり、「5」が防水性の等級を示す。防水性の等級のみを扱う場合には、便宜的に防塵性の箇所を「X」とし、「IPX5」のように表記される。
防水性に関する保護等級は、0~8の9段階が設定されている。「0」(IPX0)は特別な保護がされていない状態を指す。「IPX1」は、真下に落下する水滴からは耐える。IPX3は「防雨形」とされ、鉛直から斜め60度の角度で落下する水滴に耐える。IPX5は「防噴流形」で、「あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない」と定義されている。
なお、IPX6は「耐水形」で、強い噴流水にも耐える等級であり、IPX7は「防浸形」で、特定条件下で一時的に水没しても浸水に耐える。IPX8は「水中形」と呼ばれ、ある程度継続的に水没・水中使用しても浸水せずに使用できる性能があることを示す。
防塵・防水を長所とする携帯電話やスマートフォンは、一般的に、IPX5、IPX7といった保護性能が確保されている。IPX5とIPX7は対応する環境が異なり、試験方法も異なるため、「IPX5 / IPX7」のように併記されることも多い。
参照リンク
IP試験(電気機械器具の外郭による保護等級試験) - (沖エンジ二アリング株式会社)
電気機械器具の外郭による保護等級
(IPX5 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/08 06:02 UTC 版)
電気機械器具の外郭による保護等級(JIS C 0920)とは、日本工業規格で規定された防水や防塵の程度についての等級。家電品のカタログや説明書などに「JIS保護等級」と記載される場合、この内の防水に関する等級を指す場合が多い。この等級を製品等に表記するには、規定に従った試験を通過しなければならない。
- ^ 「キーワード IPX(防水規格)」『日経エレクトロニクス』第1009号、日経マグロウヒル社、2009年7月27日、 130頁、 ISSN 03851680、 NCID AN0018467X。
- 1 電気機械器具の外郭による保護等級とは
- 2 電気機械器具の外郭による保護等級の概要
- 3 外部リンク
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