IPO(新規株式公開)におけるgumiショックとその後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/27 05:32 UTC 版)
「gumi (企業)」の記事における「IPO(新規株式公開)におけるgumiショックとその後」の解説
gumiはマザーズやJASDAQのようなベンチャー向け株式市場を経由せず、2014年12月18日に東証1部に直接上場。時価総額945億円、公募・売り出し株数1,100万株以上という大型IPO(新規株式公開)として注目された。gumiは2015年4月期の業績見通しを13億2,900万円の黒字と予想していたが、海外向けの主力ゲームが伸び悩んだことから、上場3カ月後の2015年3月5日に一転して4億円の赤字へと下方修正。その翌日には、運転資金のため1月末に30億円の銀行借り入れをしていたことを明らかにし、投資家を疑心暗鬼にさせた。公開価格3,300円だった株価は2営業日連続ストップ安となり、1,282円まで急落。その後も、3月19日に韓国の子会社で私的横領の疑いが発覚。3月27日には全体の1割強にあたる100人の希望退職を募るなど、企業姿勢が問われる事態が続いた。 上場の際、財務担当責任者らを中心に経営陣が持ち株を放出していたことも発覚。國光社長はこれまで「上場後のベンチャーの株価が公開価格を下回り続けているにもかかわらず、株を売った創業者やベンチャーキャピタル(VC)だけがもうける『上場ゴール』」を批判してきたにもかかわらず、自ら「上場ゴール」を体現していると批判された。この一件により、投資家が次のIPO案件への投資に及び腰となり、東証も「下方修正」に警戒感を強めるなど、新興市場に広くマイナスの影響を与えた。 最終的には2015年の通期決算は上方修正して約1億9000万円の黒字となった。その後2016年通期決算は不振だった海外拠点の縮小の影響により約32億円の赤字を計上し、2017年通期決算においてはゲームの課金収入の増加などにより約13億円の黒字を計上している。 gumiショックで暴落した株価は、上場初日につけた最高値3,340円の半分以下で推移している。
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