Haikonen の認知アーキテクチャ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/09 14:07 UTC 版)
「人工意識」の記事における「Haikonen の認知アーキテクチャ」の解説
Pentti Haikonen(2003年)は人工意識を達成するには従来のルールベースの処理方式では不十分であると考えている。「脳はコンピュータとは全く違う。思考はプログラムされたコマンド列の実行ではない。脳は数値演算装置でもない。我々は数で考えたりしない」と Haikonen は言う。精神や意識を実現するのにそれらの根底にある計算規則を特定して実装するのではなく、Haikonen は「認知/内部イメージ/内言/苦痛/喜び/感情のプロセスやそれらの背後にある認知機能を再現する特殊な認知アーキテクチャ」を提案した。「このボトムアップ型アーキテクチャはアルゴリズムやプログラムを使わずに人工神経と呼ばれる基本処理装置を多数使って高レベルな機能を生み出す。」Haikonen は、これに十分な複雑性を持たせれば、このアーキテクチャが意識を発生させると信じている。彼はそれを「分散信号表現、知覚プロセス、混合様相、遡及力などを特徴とした操作のスタイルと手法」であるとしている。Haikonen のような意識の見方(神経を基にしたアーキテクチャを自律エージェントに導入することによって創発的に人工意識を生み出そうとする立場)は孤立しているわけではない。他にも Freeman(1999年)、Cotterill(2003年)の例がある。Haikonen(2004年)はこのアーキテクチャをあまり複雑でない実装にすることも提案しており、人工意識には至らないものの、感情と見られる状態を示すという。
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