ルリカケス
和名:ルリカケス |
学名:Garrulus lidthi |
スズメ目,カラス科 |
分布:鹿児島県奄美大島,加計呂麻島,請島 |
写真(上):ルリカケス成鳥 |
説明 日本固有種で,1921年に国の天然記念物に指定された。個体数が減少しているとして,現在,環境庁によるレッドデータリストでは,絶滅危惧II類になっている。雌雄同色であり,顔が黒色,頭頂から頸部,喉,翼,尾羽があざやかなルリ色で,背中から腰部,腹部はうすい栗色と美しい羽色を持っている。元来,常緑広葉樹林に生息,大木の樹洞,斜面のくぼみ等に営巣するが,ときどき人家の軒先にも巣を作る事例が報告されている。繁殖期は,本土の鳥に比してやや早く,1月〜3月が最盛期である。1巣4〜5卵。つがいばかりでなく,一部の若鳥もヘルパーとして繁殖に協力する婚姻形態をとるといわれている。生息個体数は1,000〜5,000羽程度といわれているが,正確な調査結果はほとんどない。近縁種は台湾から中国本土,屋久島以北から日本列島全域を経て広くヨーロッパまで分布するカケス(G. glandarius)よりもヒマラヤ地域に限局して分布するインドカケス(G. lanceolatus)に近いという結果がミトコンドリアDNAによる系統解析結果から得られている。 また,本種の特異的な分布様式から,個体群内での遺伝的多様性の減少が危惧されている。 |
瑠璃懸巣
瑠璃橿鳥
- Garrulus lidthiのページへのリンク