GT 103
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/06/22 00:35 UTC 版)
ガスタービンの燃費はかなり悪く、排気ガスは高温で無駄になるエネルギーが大きいことを意味していた。これらの無駄に廃棄されているエネルギーの一部を有効に活用する為に熱交換器を使用して高温の排気ガスで燃焼室内に流れる前の空気を予熱する事が可能である。一般的ではないが、この方法は現在でもいくつかの用途に用いられる。 ハイデルベルクのアセア・ブラウン・ボベリのW. Hryniszakは改良前のGT 102に熱交換器を追加してGT 103を開発した。使用された熱交換器は回転するセラミック製の円筒が十字型のダクト内に設けられた。ガス発生器からの排気ガスはダクトの外部に送られ500℃に加熱して350℃で放出される。セラミック製の円筒は加熱部の過熱を防ぐ為にゆっくりと回転する。出力タービンへ流れる圧縮空気が円筒の中を流れ約180℃から約300℃に加熱される。 これは燃料を用いずに空気の温度を120℃から最終的な空気の温度を800℃に加熱することができ、試算では約30%の燃料消費を減らせる事を意味する。同様にガス発生器のエンジンコアに2番目の熱交換器を設けることにより、同様に30%節約できる。これらにより全体的に燃料消費を半減することができ、同規模のガソリンエンジンに近くなる。これらの数値は後から考えると無理だったと推定されたが、1960年代から70年代にかけてゼネラルモーターズはこれらのシステムを実験した。
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