G2期の終結と有糸分裂の開始
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 06:13 UTC 版)
「G2期」の記事における「G2期の終結と有糸分裂の開始」の解説
「成熟促進因子(英語版)」および「細胞周期における生化学的スイッチ(英語版)」も参照 有糸分裂の開始は、活性型のサイクリンB1/CDK1複合体(サイクリンB1/Cdc2複合体、または成熟促進因子(MPF)としても知られる)の閾値によって決定されている。活性型のサイクリンB1/CDK1複合体は、中心体の分離、核膜の解体、紡錘体の組み立てといった有糸分裂初期の不可逆的動作の引き金を引く。脊椎動物のサイクリンBには5つのアイソフォーム(B1、B2、B3、B4、B5)が存在するが、有糸分裂の開始においてそれぞれに特異的な役割が存在するかどうかは不明である。サイクリンB1はサイクリンB2の欠失を補償することが知られている(ショウジョウバエDrosophilaではその逆も起こる)。出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeには6つのB型サイクリン(Clb1–6)が存在するが、Clb2の機能が最も必要性が高い。脊椎動物とS. cerevisiaeの双方で複数のB型サイクリンが存在するのは、異なるサイクリンによってG2期からM期への移行の異なる側面を調節する、もしくは変動に対する移行過程のロバストネスを得るためであると考えられている。 ここより下では、哺乳類細胞におけるサイクリンB1/CDKの時間的・場所的な活性化に焦点を当てるが、類似の経路は後生動物とS. cerevisiaeの双方に存在している。
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