Fibrodysplasia Ossificans Progressivaとは? わかりやすく解説

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進行性骨化性線維異形成症

読み方:しんこうせいこつかせいせんいいけいせいしょう
英語:FOP、Fibrodysplasia Ossificans Progressiva

特定の遺伝子異常によって骨組織異常増殖し、全身筋肉やその周囲組織が骨に変化していく病気200万人1人発病するとされる稀な病気であり、2013年現在有効な治療法がない。2007年に、厚生労働省により特定疾患難病)に指定された。

進行性骨化性線維異形成症が進行すると、関節を動かすことが困難になり、自力歩行などの動作ができなくなるほか、呼吸摂食などにも障害をきたすようになる栄養管理改善などによって生存率向上したものの、患者30歳まで生きること稀だといわれている。外傷筋肉内注射などが骨化誘発することが知られているため、手術はじめとする侵襲的な治療を行うことはできず、患者転倒などによって傷つかないように細心の注意が必要とされる

2013年12月に、京都大学研究グループが、iPS細胞用いて体外で進行性骨化性線維異形成症の症状再現することに成功した発表した従来患者からの細胞採取病状悪化させることから、病気メカニズム解明し治療薬開発するための研究阻まれてきたが、iPS細胞用いることで細胞採取機会を減らすことができるため、研究がより進むことが期待されている。

関連サイト
Induced pluripotent stem cells from patients with human fibrodysplasia ossificans progressiva show increased mineralization and cartilage formation - Orphanet Journal of Rare Diseases

進行性骨化性線維異形成症

(Fibrodysplasia Ossificans Progressiva から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/31 07:18 UTC 版)

進行性骨化性線維異形成症(しんこうせい こつかせい せんいいけいせいしょう、: Fibrodysplasia Ossificans Progressiva頭字語FOP)は、全身の筋肉に変化してしまう病気結合組織に発生する稀な遺伝子疾患である。身体の矯正メカニズムが線維性組織に起こす難病であり、筋肉・腱・靭帯が骨組織に変化して硬化する。多くの症例において、それらの症状によって関節が固定されて動かなくなる。外科治療は、手術自体の侵襲によって周囲組織の骨化が促進されることになるために、通常行うことができない。


注釈

  1. ^ Fibrodysplasia Ossificans Progressiva” (英語). Mütter Museum. 2022年9月13日閲覧。※ムッター博物館による解説。

出典

  1. ^ 関西テレビ YouTube-20220907, 該当時間 08:12-08:20.
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