Ffssとは? わかりやすく解説

ffss

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/30 00:17 UTC 版)

ffss(エフエフエスエス、Full Frequency Stereophonic Sound; 全周波数立体音響)は、英デッカ=ロンドン・レコードのステレオ録音レコードのネーミングおよび登録商標


  1. ^ この録音機は、現在では当たり前である、左右各チャンネルの録音ヘッドの位置が同じで、1トラックのモノラル録音テープとの互換性があり、手切り編集可能のスタック(インライン)型ヘッド仕様である。当時はこの仕様は余りにも高価だったため、プロのレコード制作、映画制作関係を除く一般のステレオ録音は、左右各チャンネルのヘッドの位置が違うスタガー型のステレオ・テープ・レコーダーで録音するのが多かった。
  2. ^ 翌日から行われたこの曲の録音を入れたCD(CD番号:UCCD-6035、日本のユニバーサルミュージックから2002年4月24日発売)の解説書に記載されている。
  3. ^ この時のセッション録音からは、前記の交響曲第2番「アンタール」の他に、グラズノフの交響詩「ステンカ・ラージン」、バラキレフの交響詩「タマール」、リャードフの「8つのロシア民謡」と交響詩「ババ・ヤガー」「キキモラ」、ドビュッシーの神秘劇「聖セバスチャンの殉教」が後にステレオLPにて発売された。ただし、これらの録音は詳細な録音日が不明なために、デッカでは以前、これらの録音については全て「1954年6月録音」と表示していたが、2013年に入ると、「1954年5月録音」と表記されるケースが出てきた。
  4. ^ この時、ローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団の演奏で、歌劇「オテロ」「椿姫」(以上ヴェルディ)、「マノン・レスコー」(プッチーニ)の3作品がステレオにて収録された。指揮はアルベルト・エレーデ(オテロ)、フランチェスコ・モリナーリ=プラデッリ(椿姫、マノン・レスコー)がそれぞれ担当した。
  5. ^ エルネスト・アンセルメとアルベール・ヴォルフの指揮によるスタジオ・セッション録音で、前者による指揮ではリムスキー=コルサコフの「シェヘラザード」、ラフマニノフの交響詩「死の島」、ラヴェルの「ボレロ」等を、後者ではオベールの歌劇序曲集4曲が録音された。
  6. ^ チャイコフスキーの「スペードの女王」他を録音。
  7. ^ クリフォード・カーゾン(ピアノ)、エイドリアン・ボールト指揮のロンドン交響楽団による、フランクの「ピアノと管弦楽のための交響的変奏曲」が録音されている。
  8. ^ 初めの録音は、フリッツ・ライナー指揮、ウィーン・フィルによるもので、曲目は、R・シュトラウスの交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」、「死と変容」だった。
  9. ^ ffssレコード第1回発売は、英がチャイコフスキーの管弦楽曲集(「序曲1812年」、「イタリア奇想曲」、「スラヴ行進曲」の3曲、演奏はケネス・オルウィン英語版指揮によるロンドン交響楽団。1958年5月録音。レコード番号:SXL-2001)など。米がロンドン・レーベルでの発売で、メンデルスゾーンの「夏の夜の夢」組曲(ペーター・マーク指揮によるロンドン交響楽団。1957年2月録音。レコード番号:CS-6001)ほか。ちなみに米での英デッカ原盤の音源については、しばらくの間モノラルのffrrレコードも含め、盤の製造まで英デッカの工場にて行っていた。
  10. ^ 日本でのffss第1回発売は以下の5枚で、いずれも12インチ=30cmLP。クラシックがヴィヴァルディの「四季」(演奏はカール・ミュンヒンガー指揮シュトゥットガルト室内管弦楽団。1958年5月録音。レコード番号:SLB-1)とリムスキー=コルサコフ作曲の「シェヘラザード」(演奏は、エルネスト・アンセルメ指揮パリ音楽院管弦楽団。1954年9月22日録音。レコード番号:SLB-2)の2枚(いずれも発売当時の「レコード芸術」誌推薦。ステレオ・レコードでは同誌初の推薦盤となった)。ポピュラーが、エドムンド・ロス楽団による「ブロードウェイのロス」(ブロードウェイのミュージカルの音楽集。レコード番号:SLC-1)、マントヴァーニ楽団による「シュトラウス・ワルツ・アルバム」(ワルツ王ヨハン・シュトラウス一家のワルツのマントヴァーニ独自による編曲版。レコード番号:SLC-2)の2枚。そしてステレオ・デモンストレーション盤として、「ffssステレオの旅 (A Journey Into Stereo Sound)」(音楽と効果音によるオムニバス・アルバム。レコード番号:SZ-0)が発売された。発売当時の価格は、クラシックが1枚2,800円、ポピュラーが1枚2,500円、デモ盤が1枚1,500円だったが、翌年には、クラシックが1枚2,300円に、ポピュラーが1枚2,000円にそれぞれ値下げされた。2000年頃に出た「レコード芸術」誌の「日本レコード史」によると、特に「四季」は、SLB-1の番号だけでもクラシック・レコードに於いて当時としては異例の2万枚も売り上げたと書かれている。


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